東京地下鉄[9023]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

東京地下鉄(東京メトロ)[9023]は、都心を走る9路線を運営するインフラ企業として、日常生活に欠かせない存在です。

そんな東京メトロが2024年に上場し、株主に向けた優待制度を導入したことで、投資対象としても注目を集めています。

本記事では、株価や財務体質といった株式情報に加え、乗車証や関連施設の割引券など、実生活で役立つ優待内容をもとに、長期保有の視点でその魅力を徹底的に分析します。

生活圏に根ざした“使える株”としての実力、そして堅実な資産形成に向く銘柄としての価値を、プロの投資家の視点からわかりやすくご紹介します。

目次

株式情報

東京地下鉄[9023]東証ST
時価総額
1兆420億円

株価 1,793.5
※更新:2025年5月2日

1年チャートを掲載

割安度安全度値動き傾向
PERPBR自己資本比率ROE信用倍率
17.9倍1.45倍35.5%8.9%8.35倍
優待&配当
総合利回り配当利回り優待利回り権利確定月優待最低取得額
2.34%2.34%3月、9月358,700円
編集部おすすめ度理由
東京メトロは、安定した交通インフラ事業を背景に堅実な成長が見込めるうえ、乗車証など実用的な優待も充実しています。生活に密着したメリットを得ながら、安心して長期保有できる魅力的な銘柄です。

会社情報

STIフー東京地下鉄本社(引用:wikipedia)

東京地下鉄株式会社、通称「東京メトロ」は、東京都内とその周辺地域で地下鉄を運営する企業です。

​その歴史は1927年に開業した日本初の地下鉄「銀座線」から始まりました。

​当初は民間企業が運営していましたが、戦時中の統合政策により1941年に「帝都高速度交通営団(営団地下鉄)」として再編されました。

​その後、2004年4月1日に民営化され、現在の東京地下鉄株式会社が設立され2024年10月に東京証券取引所プライム市場に上場しました。

東京メトロは、9路線、営業キロ数195km、180駅を運営しており、東京都心部を中心に、埼玉県や千葉県の一部地域にも路線を伸ばしています。

これにより、通勤や通学、観光など、さまざまな目的で多くの人々に利用されています。

事業内容は、旅客鉄道事業の運営を中心に、都市・生活創造事業も展開しています。​

具体的には、駅構内の店舗や商業施設の運営、不動産事業(オフィスビルの賃貸など)、情報通信事業(光ファイバーケーブルの賃貸など)を行っています。

例えば、2024年11月には日本橋駅構内に新たな商業施設「日本橋メトロピア」をオープンし、リユースショップの「KOMEHYO 買取センター」などが出店しています。​

また、東京メトロは安全・安心で快適なサービスを提供することを目指し、さまざまな取り組みを行っています。

​例えば、駅構内や車内の清掃、設備の点検・整備、災害時の対応訓練などを定期的に実施しています。​

さらに、環境への配慮として、省エネルギー車両の導入や再生可能エネルギーの活用にも取り組んでいます。​

東京メトロは、これからも首都圏の交通インフラを支える重要な存在として、利用者のニーズに応えながら、持続可能な社会の実現に貢献していくことを目指しています。

この理念に基づき、全従業員の人間性を尊重し、一人ひとりを大切に育む企業文化を築いています。​

株主優待情報

引用:楽天証券

​東京地下鉄株式会社(東京メトロ、証券コード:9023)は、2024年10月の上場に際して株主優待制度を導入しました。​

この制度は、株主に対して東京メトロのサービスをより身近に感じてもらうことを目的としています。​

特に、東京メトロを日常的に利用する方にとっては、交通費の節約や関連施設の利用がお得になる魅力的な内容となっています。​

株主優待乗車証(年2回)

東京メトロでは、3月31日と9月30日の年2回、200株以上を保有する株主に対して、保有株数に応じた「株主優待乗車証」を発行しています。

この乗車証は、東京メトロ全線で利用可能な片道乗車券や定期券として使用できます。​

保有株式数優待乗車証の種類発行枚数(年2回)
200株以上400株未満全線きっぷ(片道1回限り)各3枚
400株以上600株未満全線きっぷ(片道1回限り)各6枚
600株以上800株未満全線きっぷ(片道1回限り)各9枚
800株以上1,000株未満全線きっぷ(片道1回限り)各12枚
1,000株以上3,000株未満全線きっぷ(片道1回限り)各15枚
3,000株以上5,000株未満全線きっぷ(片道1回限り)各45枚
5,000株以上10,000株未満全線きっぷ(片道1回限り)各75枚
10,000株以上全線定期乗車証(1枚)各1枚

※全線きっぷは、東京メトロ全線で片道1回限り利用可能な乗車証です。

全線定期乗車証は、東京メトロ全線を有効期間内であれば何度でも利用できる定期券です。

関連施設の各種優待券(年1回)

毎年3月末時点で200株以上を保有する株主には、以下の関連施設の優待券が贈られます。​

これらの優待券は、東京メトロのサービスをより楽しむための特典です。​

優待内容詳細
ECサイト「メトロの缶詰」300円引きクーポン券3,000円以上の購入時に利用可能。期間中何度でも使用可能。
地下鉄博物館無料招待券5枚。東京メトロの歴史や技術を学べる博物館への無料招待。
そば処めとろ庵 かき揚げトッピング無料券3枚。350円以上の利用時に、かき揚げトッピングが無料。
メトログリーン東陽町 入場料無料券5枚。平日限定でゴルフ練習場の入場料が無料。

これらの優待券は、東京メトロの関連施設をお得に利用できるため、日常生活の中で活用しやすい特典となっています。​

優待の発送時期と有効期限

発行基準日発送時期優待内容有効期限
3月31日6月頃株主優待乗車証、関連施設の各種優待券乗車証:12月31日まで
優待券:翌年6月30日まで
9月30日12月頃株主優待乗車証翌年6月30日まで

※優待券は、お手元に届いた日から利用可能です。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

​東京地下鉄株式会社、通称「東京メトロ」は、長期保有を前提とする株式投資において、非常に安定性の高い銘柄といえます。

この会社は、東京都心を中心に9つの地下鉄路線を運営しており、交通インフラの中心的存在です。

東京メトロは、毎日多くの人が通勤・通学や観光で利用しているため、景気の波に左右されにくい特徴があります。

コロナ禍のような一時的な影響を除けば、利用者数も安定しており、収益の基盤がしっかりしています。

これは、企業としての体力の強さ、そして長期的な視点で安心して保有できる理由のひとつです。

株価の動きも、短期的な上下はあまり大きくなく、長い目で見ると堅調に推移してきています。

もちろん、2024年の上場からまだ日が浅いため長期のチャートデータはありませんが、事業の性質や過去の経営成績を見れば、今後も安定的に推移していく可能性が高いと考えられます。

さらに、東京メトロは財務の健全性にも定評があります。

自己資本比率は一定以上を保っており、経営が過度に借入金に頼っていないことを示しています。

ROE(株主資本利益率)も平均的な水準を維持しており、資本を効率的に運用できている企業だと言えるでしょう。

PERPBRといった指標はやや高めに見えるかもしれませんが、それは投資家からの信頼や将来への期待のあらわれともいえます。

割安株を求めるスタンスには向かないかもしれませんが、「高くても安心して持てる株」としての魅力は十分にあります。

目先の利益よりも、10年・20年先を見据えて安心できる投資を求めている方にとっては、とても有力な選択肢になるでしょう。

株主優待にみる分析

一見すると「金銭的価値が分かりにくい」と感じるかもしれません。

実際、利回りとして数字で表すのは難しい部分もあります。

しかし、現実的な生活シーンで使える特典が揃っており、「毎月の支出を減らす」「気軽にお出かけを楽しむ」など、暮らしの満足度を高めてくれるという意味では、非常に“実用的な利回り”が得られていると考えることができます。

また、注目すべきは、こうした優待が長期間にわたり安定して続いている点です。

多くの企業では、業績の悪化などを理由に優待制度が縮小されたり廃止されたりするケースも少なくありませんが、東京メトロは安定した事業基盤と財務体質を背景に、優待制度をしっかり維持されると予想されます。

これも、長期保有を考えるうえで大切なポイントです。

「せっかく投資してもすぐに優待がなくなった」では意味がありません。

東京メトロの場合、民営化から20年近くの間、着実に実績を積み重ねてきた企業だからこそ、優待制度の信頼性も高いと言えるでしょう。

このように、東京メトロの株主優待は、「数字で測れないお得さ」と「生活に根ざした使い勝手の良さ」が両立した内容です。

単に配当金を受け取るだけでなく、「日々の暮らしにプラスの楽しみをくれる株」として、長く付き合う価値がある銘柄です。

特に、首都圏に暮らす長期投資家にとっては、「生活圏と投資対象が一致している」という点も大きな安心材料です。

今後も交通インフラを担う企業として安定した事業運営が見込める東京メトロは、優待を楽しみながら資産形成を図るには理想的な銘柄の一つだといえるでしょう。

総合評価

株式情報と優待制度の両面から見ても、長期保有に非常に適した銘柄だと総合的に評価できます。

特に「資産を着実に守り育てたい」「日々の生活に役立つメリットを得たい」という投資スタンスの方にとっては、安定感と実用性のバランスが取れた銘柄といえるでしょう。

東京メトロの株式は「手堅い成長と生活に寄り添うリターン」の両方を備えた、長期投資にふさわしい銘柄です。

短期間で大きな値上がり益を狙うような投資には向きませんが、時間をかけてコツコツ資産を増やし、優待を楽しみながら経済的な安心感を得たいという方には、非常に相性の良い投資先だといえます。

長期的な資産形成を目指すうえで、信頼のおける「生活密着型の安定銘柄」として、これからも注目しておきたい存在です。

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