SBIグローバルアセットマネジメント[4765]は、SBIグループの資産運用会社として、これからの時代にぴったりの成長を目指している企業です。
株価は手ごろな水準にあり、配当金もしっかりもらえるので、長期的にゆっくり資産を増やしたい人に向いています。
また、株主優待は暗号資産XRP(リップル)と株式新聞の購読という、ちょっと珍しい優待制度を通じて、投資家としてのステップアップも応援してくれる存在です。
今回は、そんなSBIグローバルアセットマネジメントの株式について、プロの視点でわかりやすく解説していきます。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
– | 3.75倍 | 83.5% | 10.55% | 7.46倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
88.6% | 3.45% | 85.1% | 3月、9月 | 63,700円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
配当と優待を通じて高い総合利回りを誇る銘柄です。特に、暗号資産XRP(リップル)と株式新聞Web版のセット優待は独自性が高く、内容を活用できる投資家には非常に魅力的です。長期チャートからは安定した成長が見られ、SBIグループの支援もあって将来性も期待できます。情報を活用しながら長期で資産を育てたい人に適した銘柄といえるでしょう。 |
株主優待情報
SBIグローバルアセットマネジメントでは、株主向けの特別なプレゼントとして、「暗号資産XRP(リップル)と株式新聞ウェブ版 無料購読クーポン」がもらえる優待制度を実施しています。
優待内容は保有株数と保有年数によって異なります。具体的には、以下のようになっています。
株主優待の内容(2025年3月末基準)
暗号資産XRP(リップル)
保有株数 | 継続保有期間 | 贈呈内容 |
---|---|---|
100株以上 | 期間問わず | 2,500円相当のXRP(リップル) |
500株以上 | 期間問わず | 6,000円相当のXRP(リップル) |
500株以上 | 1年以上継続保有 | 12,000円相当のXRP(リップル) |
※リップルの数量は、贈呈時の価格によって計算されるため、相場によって増減することがあります。

この優待を受け取るためには、「SBI VCトレード株式会社」の暗号資産口座を開設しておく必要があります。
株式新聞ウェブ版 無料購読クーポン
保有株数 | 贈呈内容 |
---|---|
100株以上 | 12か月間の無料購読クーポン(52,000円相当) |
注意点
口座開設には本人確認が必要で、未成年の方は利用できない点に注意が必要です。
また、受け取り時には別途、暗号資産の送付に関する手続きも必要になります。
会社情報

SBIグローバルアセットマネジメント株式会社(通称:SBIGAM)は、日本最大級の金融グループであるSBIホールディングスの中核会社のひとつです。
主に資産運用ビジネスを担っており、投資信託の組成・運用を中心に、個人や法人のお金を効率的に増やすお手伝いをしています。
本社は東京都港区にあり、全国に支店を持つという形ではなく、インターネットや金融機関を通じた商品提供が中心です。
つまり、銀行のように支店に行って手続きする必要はなく、オンラインや証券会社経由で誰でも簡単に利用できる仕組みになっています。
SBIグローバルアセットマネジメントが取り扱っているブランドには、「SBI資産設計オープン(愛称:スゴ6)」といった有名な投資信託シリーズや、近年では「SBI・Vシリーズ」などの超低コストインデックスファンド群もあります。
これらの商品は、初心者向けから上級者向けまで幅広くラインナップされており、積立投資や長期資産形成に活用されています。
また、同社は個人向けだけでなく、年金基金や金融機関向けにも資産運用サービスを提供しており、国内外の運用会社と連携しながら、多様な投資機会を開発・提供しています。
グループ会社には、暗号資産関連ビジネスを展開する「SBI VCトレード株式会社」や、海外投資に強みを持つ運用会社などもあり、ネット金融グループらしく、先端的なサービスを積極的に取り入れている点も特徴です。
2023年10月には、よりグローバルな資産運用会社への成長を目指して社名を「モーニングスター株式会社」から現在の
「SBIグローバルアセットマネジメント株式会社」に変更しました。
これにより、日本国内だけでなく、アジアや欧米市場でも影響力を高めていく方針を明確にしています。
今後は、成長が期待される「iDeCo(個人型確定拠出年金)」や「NISA(少額投資非課税制度)」への対応も強化していく予定で、個人の資産形成を長期的に支える重要なプレイヤーになることを目指しています。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
SBIグローバルアセットマネジメント(SBIGAM)の株式は、長期保有を考える投資家にとって、なかなか面白い選択肢だといえます。
まず、今の株価水準を見ると、比較的手ごろな価格です。
そのため、初めて株を買う人でも、少ない資金で投資を始めやすいのがポイントです。
次に、配当についてですが、日本株の平均よりも高い水準です。
普通に銀行に預金しているだけではほとんど利息がつかないので、これだけでも株を持つメリットは大きいと言えます。
ただ、PER(株価収益率)は現在算出できない状況になっています。
これは、会社の利益が少なかったり、一時的に赤字だったりすると起こる現象です。
つまり、現状の業績面ではまだ力強さに欠ける部分があり、ここは今後の成長をじっくり見守る必要がありそうです。
一方で、PBR(株価純資産倍率)は3倍を超えており、これは少し割高感があることを意味します。
一般的に、PBRが1倍に近いと「会社の持っている資産に対して株価が適正」と言われますが、3倍を超えるということは、市場がこの会社に対して「今後もっと成長するだろう」と期待している証拠とも捉えられます。
自己資本比率やROE(自己資本利益率)など、財務に関する詳しいデータは現時点では公開されていませんが、SBIグループの強力なバックボーンを持っているため、一般的な新興企業に比べると経営基盤は安定していると考えられます。
親会社であるSBIホールディングスは、金融業界でもトップクラスの実績を持つ企業ですので、グループ全体の力を活かして事業を拡大できる可能性も十分にあります。
さらに注目すべきは、ここ10年、資産運用ビジネスは世界的に成長産業とされていることです。
日本でも、少子高齢化に伴い「自分の老後資金は自分で準備する」という流れが強まっています。
NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)といった制度の拡充も追い風となり、今後、資産運用会社の役割はますます重要になっていくでしょう。
こうした長期的な追い風を考えると、今はまだ業績が安定していなくても、将来的には大きな成長が見込める会社だと考えられます。
短期的な値動きを気にするのではなく、10年、20年という長い目でじっくり育てていくイメージで保有するのがいいでしょう。
結論として、SBIグローバルアセットマネジメントは、「今すぐ大きな利益を求める」よりも、「将来の成長を信じてコツコツと持ち続けたい人」向きの銘柄です。

配当や優待もあるので、保有している間も楽しみながら応援できる、そんな会社だと言えるでしょう。
株主優待にみる分析
SBIグローバルアセットマネジメントの株主優待は、他の企業にはなかなか見られない、非常にユニークな構成となっています。
優待内容は、暗号資産XRP(リップル)2,500円相当に加え、株式新聞Web版(52,800円相当)を12か月無料で購読できるクーポンの2本柱。
どちらもお金に換金できるタイプではないものの、情報と資産形成の機会を同時に与えてくれるという点で、非常に戦略的です。
まず注目したいのは、利回りのインパクトの大きさです。
計算すると、優待利回りは80%超にもなります。
ただしこの利回りは、株式新聞Web版を価値あるものと感じるかどうかで、大きく体感が変わります。
株式新聞はプロ向けの情報も多く、日常的に株式市場を見ている中上級者であれば非常に有用ですが、初心者やライトユーザーにとっては「使いこなせないまま1年が終わる」可能性もあります。
また、暗号資産XRP(リップル)についても、口座開設が必須(SBI VCトレード)であり、受け取りに多少のハードルがあります。
未成年や金融口座に不慣れな人には向いていない点もあり、万人向けの優待とはいえません。
ここで、長期チャートに目を向けると、2000年前後のITバブル時に大きな高騰があった後、長く低迷した時期が続きました。
しかし、2015年以降は右肩上がりの緩やかな成長が見え、現在の株価は長期移動平均線の上に位置しており、トレンドとしては安定しています。
このことからも、企業としては徐々に地力をつけながら、持続的な成長を目指している様子が伺えます。
総合的に考えると、この銘柄の株主優待は「お得感」以上に、「金融リテラシーを高めたい人」「自分で情報を読む習慣がある人」には特に価値が大きい制度です。

暗号資産に少しでも興味がある人にとっては、非常にワクワクする内容になっています。
総合評価
SBIグローバルアセットマネジメント(SBIGAM)の株式は、他に類を見ない利回りが高水準の銘柄になります。
ただし、あくまで優待を実際に使いこなせることが前提です。株式新聞の内容は本格的で、普段から株式市場を追っている人にはありがたいツールですが、投資初心者にはやや難しく感じられるかもしれません。
また、暗号資産XRP(リップル)の受け取りには専用口座が必要で、暗号資産に対する一定の理解やリスク許容も求められます。
とはいえ、2015年以降はじわじわと値を切り上げており、地に足をつけた成長型の企業として再構築されていることがわかります。
直近10年は安定感もあり、長期投資との相性は決して悪くありません。
結論として、SBIグローバルアセットマネジメントは、すぐに値上がり益を求める銘柄ではなく、情報・配当・資産形成の3点をじっくり味わいながら育てていく、“学びながら増やす”投資型優待銘柄です。
株主としてのメリットを最大限に活かすには、能動的に活用する姿勢が求められますが、それに応えてくれるだけのポテンシャルは十分にあるといえるでしょう。