コモ[2224]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

コモ[2224]は、長期間保存できる「ロングライフパン」で知られる食品メーカーです。

大きな成長はないものの、景気に左右されにくい安定したビジネスモデルを持ち、30年以上にわたってじわじわと株価を上げてきた実績があります。

また、毎年パンの詰め合わせが届く実用的な株主優待もあり、日常生活にも役立つ魅力があります。

今回は、そんなコモの最新株価情報や会社概要、株主優待の内容、そして長期保有に向いている理由まで、投資のプロの視点でわかりやすくまとめました。

これから長く付き合える銘柄を探している人に、ぜひ参考にしていただきたい内容です。

目次

株式情報

コモ[2224]東証ST
時価総額
114億円

株価 3,125
※更新:2025年5月13日

コモ[2224]30年株価チャート

30年チャートを掲載

割安度安全度値動き傾向
PERPBR自己資本比率ROE信用倍率
107倍5.25倍​43.1%2.07%0.00倍
優待&配当
総合利回り配当利回り優待利回り権利確定月優待最低取得額
1.19%0.23%0.96%3月312,500円
編集部おすすめ度理由
急成長や高配当を求める人には向きませんが、安定を重視する長期投資には非常に相性の良い銘柄です。30年チャートからもわかるように、大きな暴落なくじわじわ成長を続けてきました。保存性に優れたパン事業という堅実なビジネスに支えられ、優待制度も実用的で満足度が高いです。焦らずゆっくり資産を育てたい人には、安心して持ち続けられる一枚になるでしょう。

会社情報

コモ株式会社の本社(引用:日刊工業現代)

コモ株式会社は、愛知県小牧市に本社を置く食品メーカーで、主に「ロングライフパン」と呼ばれる長期間保存可能なパンを製造・販売しています。

設立は1961年と歴史があり、パン業界の中でも独自のポジションを確立してきました。

ロングライフパンは、保存料を使わずに製造されているにもかかわらず、約1か月以上の賞味期限を持つことが大きな特徴です。

これを可能にしているのが、イタリア伝統の「パネトーネ種」と呼ばれる天然酵母の活用です。

一般的なパンに比べて発酵に時間がかかりますが、その分、自然な甘みと風味、そして長期保存性を両立させることができています。

コモは、パン製造における徹底した品質管理にも力を入れており、工場ではHACCP(ハサップ)に基づく厳しい衛生管理体制を導入。安全性とおいしさの両立を追求しています。

また、事業の柱は家庭向け商品だけでなく、災害備蓄用や業務用市場にも広がっています。

官公庁向けの非常食としての納入実績も豊富で、企業や自治体が備蓄する食品にも選ばれるなど、ニッチながら安定した需要を持っているのが強みです。

販売チャネルについては、全国のスーパーや量販店を中心に広く流通しているほか、自社の通販サイト「コモショップ」での直販も積極的に展開しています。

特に公式サイトでは定期購入コースも用意されており、リピーター顧客の獲得にも力を入れています。

ブランドラインとしては、

  • 「クロワッサンシリーズ」
  • 「デニッシュブレッドシリーズ」
  • 「ロングライフパンシリーズ」

などがあり、いずれも「保存性」と「風味の良さ」を売りにしています。

現在、コモは店舗展開型のビジネスモデルではなく、製造拠点から全国へ出荷する体制をとっています。

そのため、固定費を抑えながら効率的に事業を運営できる特徴があり、収益面でも一定の安定感が見られます。

社会貢献活動にも積極的で、食品ロス削減を目指す取り組みや、災害時支援なども行っており、持続可能な社会への貢献を企業理念の一つとしています。

株主優待情報

引用:株主優待がやってきた♪

コモ株式会社では、毎年3月末時点で株主になっている人に対して、自社製品の「パン詰め合わせセット」が贈られます。

コモのパンは、長期間保存できる「ロングライフパン」で知られており、非常食にもできるくらい保存性が高いのが特徴です。

株主優待の内容

優待内容は、持っている株数によって次のように変わります。

保有株数優待内容発送回数優待総額(年間)
100株以上3,000円相当のパン詰め合わせ年1回(5月頃)3,000円相当
1,000株以上3,000円相当のパン詰め合わせを年6回年6回(6月・8月・10月・12月・翌2月・翌4月)合計18,000円相当

※100株保有なら年1回、1,000株保有なら2か月に1回、パンが送られてきます。

具体的な優待品イメージ

送られてくるパンは、こんな感じのラインナップです。

  • デニッシュブレッド
  • クロワッサン
  • チョコクロワッサン
  • 小型ロールパン
  • クリームパン

どれも長期間保存できるので、食べるタイミングを選ばず、とても便利です。

家族で少しずつ楽しむのも良いですし、非常用の備えとして置いておくのも安心です。

発送スケジュール

保有株数発送タイミング
100株以上毎年5月頃
1,000株以上6月、8月、10月、12月、翌年2月、翌年4月の年6回

特に1,000株以上を持っていると、年6回もコモのパンを受け取れるので、ほぼ2か月に1回、季節ごとに楽しめる形になります。

株主優待の注意点

  • 権利確定日は毎年3月末です。
  • 特別な申し込みは不要で、3月末時点で株主になっていれば自動的に発送されます。
  • 優待品の発送先は、証券口座に登録されている住所になりますので、住所変更などがある場合は早めに手続きが必要です。

編集部からのおすすめ情報

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株式情報にみる分析

コモの30年チャートを見れば一目瞭然ですが、1998年ごろの一時的な急騰を除けば、その後はほぼ一貫して右肩上がりの安定成長を続けています。

特に2010年以降の動きはとてもきれいで、大きな暴落もなく、じわじわと値を上げ続けてきました。

これだけ長期間にわたって株価が安定している銘柄は、外食や食品業界でもなかなか珍しい存在です。

一方で、財務指標を見ると、PERPBRはかなり高めに出ています。

一般的に見ると「割高だ」と言われかねない数値ですが、ここを単純に否定するのは早計です。

なぜなら、コモのビジネスは「大量生産・大量販売型」ではなく、「ニッチだけど絶対に必要とされるロングライフパン市場」に根差しているからです。

自己資本比率はそこまで高くありませんが、必要以上に借り入れをせず、無理な拡大路線を取っていない証拠でもあります。

また、ROE(自己資本利益率)は控えめですが、これは「高リスク高リターンを狙わず、じっくり堅実に利益を積み上げる」スタイルを反映している結果です。

とはいえ、時価総額が上場企業の中では比較的小さい規模に分類されます。

この「時価総額の小ささ」は、長期投資を考えるうえで一つのリスクにもなり得ます。

なぜなら、時価総額が低い企業は、大手に比べて市場での注目度が低く、株価が動きにくかったり、逆に少しの売買で大きく値動きしてしまう「値動きの不安定さ」があるからです。

また、資本力に限りがあるため、急な景気変動や原材料費の高騰、競合の参入などに対して十分な対策が取りにくいケースもあります。

上場廃止やMBO(経営陣による自社買収)などの対象にもなりやすく、投資家の予期しないタイミングで株式を手放さざるを得なくなることもあり得ます。

30年という長期チャートで見ると、「極めて堅実で、着実な成長」を続けてきたように見えますが、「時価総額が低い=市場の中での体力が大きくない」という現実は受け止めておくべきです。

株主優待にみる分析

コモ株式会社の株主優待は、長期保有を考える人にとって、とても魅力的な制度になっています。

優待の内容は、自社製品であるロングライフパンの詰め合わせセット。

この株主優待は、単にお得感があるだけではありません

コモのパンは「ロングライフパン」といって、賞味期限が長く、防腐剤を使っていないのに30日以上持つという特別な技術で作られています。

つまり、「すぐに食べなくてもいい」「非常時にも使える」「家にストックしても安心」というメリットがあり、単なる食品優待よりも実用性が非常に高いのです。

また、最近は物価高や災害リスクが注目されるなかで、「保存できる食品の価値」が高まっています。

そうした背景を考えると、コモの株主優待は時代にも合っていると言えるでしょう。

さらに、優待品の内容も、クロワッサン、デニッシュブレッド、チョコクロワッサンなど、バラエティが豊かで、毎回受け取る楽しみがあります。

総合評価

コモ株式会社の株は、短期的に大きな値上がりを狙うタイプの銘柄ではなく、長期的に保有することに適しています。

総合すると、コモ株式会社の株は、

  • 急成長や高配当を求める人には向かない
  • でも、堅実に、安定して資産を育てたい人には非常に相性が良い
  • 生活に直結したリターン(パンの優待)を楽しめる
  • 社会の変化(災害リスク・高齢化)にも強いビジネスモデルを持っている

このような特徴を持っています。

特に、「すぐに売ったり買ったりせず、長く持って少しずつ資産を積み上げたい」という考えの人には、自信をもっておすすめできる銘柄です。

コモの株は、まさに「焦らず、ゆっくり育てる資産」のイメージにぴったりだと思います。

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