ヤマト[1967]は、群馬県前橋市を本社とする設備工事エンジニアリング会社です。
群馬県を地盤に関東エリアで、空調・衛生、建築・土木、電気・通信、上下水道・水処理、冷凍・冷蔵工事の設計・監理・施工まで、建築設備に関わるあらゆる工事をワンストップで手がけています。
本業の建設・設備工事以外にも、道の駅「まえばし赤城」の運営や温浴施設「赤城の湯」事業など、地域に根ざした観光・サービス業も展開する、ユニークな多角化を進める企業です。
株主優待は2025年3月権利分から新設された比較的新しい制度で、道の駅「まえばし赤城」の地元特産品カタログや温浴施設「赤城の湯」入浴券、自然保護団体への寄付の中から選べる、群馬色豊かなユニークな内容となっています。
自己資本比率約70%という堅牢な財務体質と配当利回り2%台後半の安定した還元を備えた、地味ながら堅実な長期保有候補といえるでしょう。
株式情報
| 割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
| PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
| 12.0倍 | 1.21倍 | 69.9% | 10.03% | ー |
| 優待&配当 | ||||
| 総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
| 3.92% | 2.55% | 1.37% | 3月 | 219,000円 |
| 編集部おすすめ度 | 理由 |
| 地方優良企業らしい堅実さと、群馬色豊かなユニークな新設優待が魅力の長期保有候補です。自己資本比率約70%・ROE10%超・PER12倍前後と財務指標は良好で、設備工事業の中でも経営の質が高い水準にあります。2025年から始まった新優待制度では、道の駅「まえばし赤城」の地元特産品、温浴施設「赤城の湯」入浴券、自然保護団体への寄付から選べるユニークな構成。配当と優待を合わせた総合利回りも4%近く、地方の堅実企業を応援したい長期投資家に適した銘柄です。 |
株主優待情報
ヤマトでは、毎年3月20日時点で100株以上を1年以上継続保有している株主を対象に、年1回の株主優待を実施しています。
株主優待の内容
優待は、道の駅「まえばし赤城」で取り扱う地元特産品のカタログ、温浴施設「赤城の湯」入浴回数券、自然保護団体への寄付の中から、保有株式数に応じて株主が選択できる仕組みになっています。
| 保有株式数 | ①地元特産品カタログ | ②赤城の湯入浴券 | ③自然保護団体寄付 |
| 100株以上 | 3,000円相当 | 5枚 | 3,000円分 |
| 1,000株以上 | 5,000円相当 | 10枚 | 5,000円分 |
①の地元特産品カタログでは、群馬名物「焼きまんじゅう」セットや「ご飯のお供」セット、「常備食材」セットなど、複数の地元名産品の中から第1~第3希望の順位を付けて選択できる仕組みになっています。
道の駅「まえばし赤城」は同社グループが運営する施設で、群馬県の魅力的な特産品を株主にお届けする「地域貢献型優待」として、地元の生産者を応援する意味も込められています。
②の「赤城の湯」入浴券は、群馬県前橋市にある温浴施設の入浴回数券で、関東圏に住んでいて温泉やお湯巡りが好きな投資家には魅力的な選択肢となります。
③の自然保護団体への寄付は、株主自身が寄付するのではなく、選択した株主の希望に応じて同社がまとめて寄付する仕組みであり、ESG投資の観点からも評価される選択肢です。
権利確定日と有効期限
権利確定月:3月(年1回、基準日は3月20日)。
優待を受けるためには、基準日(3月20日)に株主名簿に100株以上の保有が記載または記録されていることに加えて、1年以上の継続保有が条件となります。
1年以上の継続保有とは、3月20日および9月20日の株主名簿に同一株主番号で連続3回以上記載されることが条件です。
優待品は毎年6月下旬より順次発送される予定であり、優待制度が始まった2025年3月20日基準分のみ、保有期間にかかわらず贈呈という特例措置が取られました。
2026年3月20日基準日以降は新優待制度へと変更されることが発表されており、最新の優待内容については企業の公式情報でご確認いただくことをおすすめします。
会社情報

株式会社ヤマトは、群馬県前橋市を本拠地に、関東エリアで建築設備工事を幅広く手がける設備工事エンジニアリング会社です。
本社は群馬県前橋市にあり、1947年に「大和設備工事」として創業した長い歴史を持ち、現在は「ヤマト」として東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。
事業領域は建築とその付帯設備全般にわたっており、空調衛生工事、冷凍冷蔵設備工事、水処理工事、建築・土木工事、電気・通信工事、上下水道工事などをワンストップで提供しています。
基本計画から設計、施工、メンテナンスまでを一貫して手がける「建設プロダクト」を経営の中核に据え、空調衛生・冷凍冷蔵・水処理・建築の4つをコア事業として強化・拡大しています。
特に冷凍冷蔵設備工事には強みを持ち、食品工場やスーパーマーケットのバックヤード設備などの分野で確かな技術力を発揮しています。
同社のユニークな特徴は、本業の設備工事だけにとどまらず、地域に根ざした観光・サービス業も多角的に展開している点です。
群馬県前橋市の道の駅「まえばし赤城」の運営や、隣接する温浴施設「赤城の湯」の運営にも携わっており、地域の人々の暮らしと観光を支える役割も担っています。
これらの観光・サービス事業は、地元の特産品や温泉文化を通じて群馬県の魅力を発信する役割を果たすとともに、株主優待の素材としても活用されている独自のビジネスモデルとなっています。
関東エリアを中心に拠点を構え、東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木など首都圏全域で設備工事業を展開しているため、地元群馬を本拠地としつつも事業圏は広く首都圏まで及んでいます。
近年は、都市部の再開発や老朽インフラの更新需要、データセンター建設需要の拡大などを追い風に、業績は安定した成長を続けています。
食品工場のリニューアル工事や、物流施設の冷蔵冷凍設備工事など、社会インフラの変化に対応する分野でも独自の存在感を発揮しています。
財務面では、自己資本比率が70%近い極めて健全な水準を維持しており、設備工事業界の中でもトップクラスの財務体質を持つ企業です。
2025年3月権利分からは株主優待制度を新設し、2025年8月には自己株式の消却を実施するなど、株主還元の強化にも積極的な姿勢を見せています。
このように、ヤマトは派手さこそないものの、本業の堅実さと地域貢献型のユニークな多角化を組み合わせた、地方発の優良企業といえるでしょう。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
ヤマトの株式は、地方発の優良中堅企業の堅実さと、安定した成長と健全な財務を兼ね備えた、長期保有家にとって魅力的なバリュー銘柄です。
最大の特徴は、自己資本比率が極めて高い水準にある点です。
自己資本比率約70%という数字は、設備工事業界の中でもトップクラスの財務健全性を示しており、無借金経営に近い堅牢な財務体質を持っています。
建設業は元来、工事代金の入金タイミングの遅れなどから流動性リスクを抱えやすい業種ですが、ヤマトは厚い自己資本によってそうしたリスクをしっかりとカバーできる経営基盤を築いています。
収益性を表すROEは10%を超える水準にあり、自己資本の厚さを考えれば極めて優れた資本効率といえます。
多くの企業がROE10%を目標に掲げる中で、すでにその水準を達成している点は経営の質の高さを物語っています。
株価指標で見ると、PERは建設業界の標準的な水準にあり、PBRも1倍を少し上回る程度と、過熱感のないバリュエーションです。
業績の安定性と健全な財務体質を考えれば、現在の株価評価には依然として上昇余地があると考えられます。
事業面では、本業の設備工事業界が直近で見ても堅調な需要環境にあります。
都市部の再開発、老朽インフラの更新工事、データセンター建設の急増、半導体工場の新設など、設備工事の需要は構造的な追い風が続いている分野です。
特に冷凍冷蔵設備の分野は、食品工場の高度化や物流施設の冷蔵化など、社会のニーズの変化に直結する成長領域でもあります。
同社が強みを持つ分野は、これからも長期的に安定した需要が見込める領域に位置しています。
30年単位の長期チャートを振り返ると、設備工事業界の景気循環に応じた波があるものの、長期では緩やかな上昇トレンドを描いてきました。
近年は業績の堅調な拡大と株主還元の強化が市場に評価され、株価は10年前と比べても大きく上昇した水準で推移しています。
配当利回りは2.5%程度と、市場平均と比べると標準的な水準ですが、利益の伸びとともに配当も着実に増えてきており、累進的な配当姿勢が見て取れます。
2025年3月権利分から株主優待制度を新設したのも、株主還元への前向きな姿勢のあらわれといえるでしょう。
2025年8月には自己株式の消却も実施しており、株主価値の向上に積極的に取り組んでいます。
一方で、注意したい点もいくつかあります。
まず、建設業界全般に共通する課題として、人手不足や資材価格の高騰がコスト面での圧迫要因となる可能性があります。
労務費の上昇や鉄筋・コンクリートなどの原材料価格の変動は、利益率を押し下げる要因となるため、価格転嫁が十分に進まない局面では業績に影響を及ぼします。
また、地方発の中堅企業として、東京の機関投資家や海外投資家の注目を集めにくい性格があり、業績の改善が株価に反映されるまでに時間がかかる傾向があります。
時価総額が比較的小さいため、市場全体が下落する局面では、小型株全体の地合いに引っ張られて売られやすい点もあります。
とはいえ、これらは「割安なうちに買い集めて、長期で見直しを待つ」というバリュー投資のスタイルにとってはむしろ好都合な特徴ともいえます。
総合的に判断すると、健全な財務体質と安定した収益力、そして地域に根ざした独自のビジネスモデルを併せ持つ、長期保有に向いた地方優良株です。
派手な値動きを期待するよりは、配当と優待を受け取りながら、地道な業績成長と株価の見直しを長期で楽しむスタイルとの相性が良い銘柄といえるでしょう。
優待情報から見る投資おすすめ度と根拠
ヤマトの株主優待は、2025年3月権利分から始まったばかりの新設優待ながら、群馬色豊かでユニークな内容として注目されている制度です。
100株以上を1年以上継続保有することで、道の駅「まえばし赤城」の地元特産品カタログ(3,000円相当)、温浴施設「赤城の湯」入浴回数券5枚、自然保護団体への寄付3,000円分の中から、株主が自由に選択できる仕組みになっています。
地元特産品カタログでは、「群馬名物 焼きまんじゅうセット」「ご飯のお供セット」「常備食材セット」など、群馬の魅力を詰め込んだ複数のラインナップから第1~第3希望の順位を付けて選べる仕組みであり、地元の食文化を楽しめる体験型の優待です。
「焼きまんじゅう」は群馬を代表する郷土料理として、地元では古くから愛されているシンプルかつおいしい伝統料理で、なかなか首都圏では手に入りにくい貴重な逸品です。
株主優待を通じて、こうした地元名物に出会えるのは、まさに「地方発の優待ならでは」の魅力といえるでしょう。
「赤城の湯」入浴券は群馬県前橋市の温浴施設で使える優待で、関東圏に住んでいる人や、群馬・赤城エリアへの旅行が好きな人にはとても価値の高い選択肢です。
家族や友人との旅行の際に立ち寄れば、まさに「優待で旅行を豊かにする」体験ができる魅力的な使い道となります。
自然保護団体への寄付という選択肢が用意されているのも、近年のESG投資の流れに沿った先進的な設計です。
株主自身がお金を出さなくても、保有しているだけで社会貢献に参加できる仕組みは、寄付に関心はあるけれど踏み出しにくかった人にとっても入りやすい構造になっています。
1,000株以上を保有すると、特産品カタログは5,000円相当、入浴券は10枚、寄付額は5,000円分へとそれぞれグレードアップする仕組みになっており、保有株式数を増やすほど恩恵も大きくなります。
注意点として、優待を受け取るためには「1年以上の継続保有」が条件となっている点が挙げられます。
3月20日および9月20日の株主名簿に同一株主番号で連続3回以上記載される必要があるため、買ってすぐに優待を受け取りたい投資家には適していません。
逆に、長期保有を前提とする投資スタイルとはきわめて相性が良く、本来の意味で「企業のファンとして応援する」姿勢を持った株主が報われる設計になっています。
もう一つ意識しておきたいのが、優待の活用範囲が群馬エリアに密接に関連しているため、地元在住者や関東圏在住者にとっては実用性が高い一方、遠方在住者にとってはやや限定的という点です。
とはいえ、特産品カタログは郵送で全国どこにいても受け取れるため、距離に関係なく群馬の食文化を楽しめる点はメリットといえます。
2026年3月20日基準日以降は新優待制度に変更される予定であり、優待がさらに拡充される可能性も期待できる前向きな動きが見られます。
業績の安定性と高い自己資本比率を考えれば、優待制度自体が将来的に廃止されるリスクは低く、安心して長期保有を続けられる銘柄でもあります。
総合的に見て、配当インカムを受け取りながら、群馬の地元名物を楽しんだり、温泉で旅行を豊かにしたり、自然保護に貢献したりと、株主のライフスタイルに合わせて自由に選べる、自由度の高い優待です。
地方の堅実企業を応援しながら、生活を豊かにする優待を享受したい長期投資家にとっては、十分に魅力的な選択肢といえるでしょう。
総合評価
総合的に見ると、地方優良企業らしい堅実さと、群馬色豊かなユニークな新設優待を兼ね備えた、長期保有家にとって魅力的な銘柄です。
自己資本比率約70%・ROE10%超・PER12倍前後と財務指標は良好であり、設備工事業界の中でも経営の質が高い水準にあります。
事業面では本業の建築設備工事に強みを持ちながら、道の駅運営や温浴施設運営など、地域に根ざした観光・サービス業にも事業を広げる独自のビジネスモデルを構築しています。
2025年3月権利分から始まった新設の株主優待制度は、道の駅「まえばし赤城」の地元特産品、温浴施設「赤城の湯」入浴券、自然保護団体への寄付という3つの選択肢から選べるユニークな構成です。
配当利回り2.5%程度と優待を合わせた総合利回りは約4%となり、安定したインカム収入を期待できる水準にあります。
2025年8月の自己株式消却や、2026年3月20日基準日からの新優待制度への変更など、株主還元の継続的な強化姿勢も評価できる前向きな動きです。
一方で、優待を受け取るためには1年以上の継続保有が必要であり、短期保有を志向する投資家には不向きな設計となっています。
優待の活用範囲が群馬エリアに密接に関連しているため、遠方在住者にとってはやや限定的な性格を持つ点も意識しておきたいポイントです。
派手な値上がりよりも、地方発の堅実企業を応援しながら、配当と地元の魅力ある優待を長期でコツコツ受け取っていくスタイルの投資家に向いた、安定感のある一銘柄といえるでしょう。
ポートフォリオに「地方優良株+ユニーク優待」の枠を作って組み込むには、十分に検討する価値のある銘柄です。

