東京會舘[9701]は、1922年創業、丸の内に本舘を構える宴会場・結婚式場・高級レストランの老舗企業です。
「社交の殿堂」と称される由緒ある場で、フランス料理・西洋料理・中国料理など各国の本格料理を提供し、結婚式場や宴会場としても国内外の要人に長年愛されてきました。
近年は法人需要から個人顧客へのシフトを進め、コロナ禍からの回復とともに業績も着実に回復軌道に乗っています。
株主優待は、株主専用バイキングや株主専用コース料理が楽しめる「お食事ご優待券」と、レストラン・宴会・結婚式・ギフト商品で使える「優待割引券」の年2回構成となっており、食通や記念日の食事を大切にする投資家にとって魅力的な内容です。
派手な値上がりよりも、老舗ブランドの体験価値を享受しながら長く保有する楽しみを求める投資家に向いた銘柄といえるでしょう。
株式情報
| 東京會舘[9701] | 東証S |
| 時価総額 156億円 |
株価 4,500 円
更新:2026年4月30日終値

30年チャートを掲載
| 割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
| PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
| 14.1倍 | 1.17倍 | 39.8% | 8.65% | ー |
| 優待&配当 | ||||
| 総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
| 0.78% | 0.78% | 体験型 | 3月・9月 | 450,000円 |
| 編集部おすすめ度 | 理由 |
| 老舗ブランドと体験型優待が魅力の、生活を豊かにする「楽しみ重視」の銘柄です。1922年創業の歴史と丸の内本舘という一等地の資産価値を持ち、業績も直近では好調な回復軌道にあります。優待は丸の内本舘の特別バイキングや一流レストランでのコース料理が楽しめる体験型で、金銭価値以上の満足感が得られる内容。ただし配当利回りは1%未満と低く、「お得さ」よりも「特別な体験」を重視する投資家向けの銘柄といえます。 |
株主優待情報

東京會舘では、毎年3月末日と9月末日時点で100株以上保有している株主を対象に、年2回の株主優待を実施しています。
株主優待の内容
3月末基準では「お食事ご優待券」、9月末基準では「株主ご優待割引券」が、保有株式数に応じて贈呈されます。
| 保有株式数 | お食事ご優待券(3月末) | 株主ご優待割引券(9月末) |
| 100株以上 | 1枚 | 4枚 |
| 300株以上 | 2枚 | 8枚 |
| 500株以上 | 4枚 | 12枚 |
| 1,000株以上 | 6枚 | 16枚 |
| 5,000株以上 | 8枚 | 20枚 |
「お食事ご優待券」は1枚につき1名様が、東京會舘本舘では特別優待バイキング、その他の営業所レストランでは株主様専用コース料理を楽しめる、特別感のある優待です。
「株主ご優待割引券」は、レストランでの食事や宴会・結婚式の利用、ギフト商品の購入など幅広いシーンで使える割引券となっています。
東京會舘本舘や東京駅周辺、銀座、神田など、東京の一等地にある一流の場所で本格料理を堪能できるため、誕生日や記念日、家族の特別な集まりにぴったりの優待です。
また、お食事ご優待券は、東京會舘クッキングスクールの入会金免除にも利用できるため、料理好きの株主にとっても価値のある優待となっています。
権利確定日と有効期限
権利確定月:3月末日・9月末日(年2回)。
優待を受けるためには、基準日(3月31日および9月30日)に株主名簿に100株以上の保有が記載または記録されていることが必要です。
「お食事ご優待券」は3月末日現在の株主に対して6月下旬に、「株主ご優待割引券」は9月末日現在の株主に対して11月下旬に、それぞれ発送される予定です。
長期保有による優待内容の優遇制度は現時点では設けられておらず、保有株式数に応じた優待構成となっています。
会社情報

株式会社東京會舘は、1922年(大正11年)創業の宴会場・結婚式場・高級レストランを運営する老舗企業です。
本社は東京都千代田区丸の内にあり、皇居前という日本でも有数の一等地に「丸の内本舘」を構えています。
創業のきっかけは、当時の財界人や政治家が「国際的な社交場」を作ろうという志のもとに集まり、欧米のような格式ある会員制クラブを日本にも作ろうとしたことにあります。
そのため、東京會舘は単なるレストランや結婚式場ではなく、「社交の殿堂」と呼ばれる格式高い場として、世界各国の首脳や閣僚から国際会議の会場として選ばれてきた歴史を持っています。
主な事業内容は、宴会場・会議場の運営、結婚式・披露宴の運営、フランス料理・西洋料理・中国料理・日本料理を提供するレストラン経営、バー・カフェの運営、会員制クラブの運営、そして贈答用洋菓子の製造販売など多岐にわたります。
丸の内本舘のほかにも、東京駅前の「東京駅大丸店」や「KKRホテル東京」、「如水会館」など、東京都内に複数の営業所を展開しています。
また、昭和30年から運営している「東京會舘クッキングスクール」は、プロのシェフから直接レッスンを受けられる場として、料理愛好家から長年にわたって支持されています。
2019年には丸の内本舘を全面リニューアルオープンし、伝統と新しさを融合させた現代的な空間として生まれ変わりました。
このリニューアルにより、若い世代の利用客や個人客の取り込みも進み、法人需要中心だった事業構造を個人顧客にもシフトさせる取り組みが進められています。
洋菓子の事業では、創業当時から伝わる「マロンシャンテリー」「プティフール・セック」などの看板商品が、贈答品として全国的に愛されています。
東京會舘ブランドの洋菓子は、東京駅エキナカや百貨店の地下食品売場でも販売されており、日常の手土産として利用されることも多くなっています。
事業特性として、結婚式や宴会という人生の特別な瞬間を支える業種であるため、ブランド力と信頼性が経営の最大の資産となっています。
創業から100年以上にわたって積み上げられてきた「老舗としての格式」は、簡単には他社が真似できない無形の資産といえます。
近年は、計画的な原材料調達によるコストコントロールにも取り組んでおり、原料価格高騰の影響を受けにくい体制づくりを進めています。
このように、東京會舘は単なる飲食企業ではなく、「日本の社交文化と食文化を支える老舗」として独自の地位を確立した企業といえるでしょう。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
東京會舘の株式は、老舗ブランドの価値と回復基調にある業績を背景に、長期保有で楽しみたいタイプの銘柄です。
同社の最大の強みは、1922年創業という長い歴史と、丸の内本舘という日本でも屈指の一等地に資産を持っているという「ブランド資産」にあります。
東京駅前の丸の内エリアは、土地そのものの価値が極めて高く、本舘の不動産は同社の安定的な資産価値を支える重要な要素となっています。
業績面では、コロナ禍では大きな打撃を受け、宴会・結婚式の需要が一時的に大きく落ち込んだ時期もありました。
しかし、2024年以降は人々の交流が完全に戻り、結婚式や法人宴会の需要も回復してきています。
直近の決算では、売上高・営業利益ともに前年同期比で増加しており、業績は明確な回復軌道に乗っています。
特に、丸の内本舘のリニューアル効果や、計画的な原材料調達によるコストコントロールが利益率の改善に貢献しており、利益体質の改善が進んでいます。
株価指標で見ると、PERはサービス業界の中でも標準的な水準にあり、PBRは1倍を少し超える程度と、過熱感のないバリュエーションとなっています。
業績の回復と利益体質の改善が進めば、株価も自然に見直される可能性があるでしょう。
財務面では、自己資本比率は40%程度を維持しており、サービス業としては健全な水準にあります。
有利子負債も縮小傾向にあり、コロナ禍で痛んだ財務体質も着実に立て直されてきています。
30年単位の長期チャートを見ると、コロナ禍を底とした回復基調が続いており、長期で見れば底値圏を脱して新たな成長ステージに入っている可能性があります。
日本のインバウンド需要や富裕層の消費回復が進む中で、丸の内本舘という一等地の老舗が持つ恩恵を受けやすいポジションにいるといえるでしょう。
一方で、いくつか注意したい点もあります。
まず、配当利回りが1%を下回る低水準にあるため、配当目的の長期インカム投資としては魅力的とはいえません。
飲食・宴会・結婚式という事業の性質上、景気後退期や感染症の流行時には業績が大きく揺れ動く性格を持っています。
コロナ禍では大幅な赤字を計上した経験もあり、有事の際のリスク耐性は決して高くないという点も意識しておく必要があります。
また、結婚式市場全体は少子化や結婚観の変化によって長期的には縮小傾向にあるため、業界としては逆風要素も抱えています。
とはいえ、東京會舘は格式と伝統を求める層に支持される独自のポジションを築いており、価格競争に巻き込まれにくい強みを持っています。
経営戦略としても、法人需要中心から個人顧客の取り込みへとシフトを進めており、新たな成長軸を構築している点は評価できます。
総合的に判断すると、配当インカムを狙う銘柄ではなく、老舗ブランドの体験を楽しみながら長期保有する「楽しみ重視」のタイプの銘柄です。
派手な値上がりや高配当を期待するよりも、東京の一流老舗の食文化を株主として体験しながら、企業の回復成長を見守るスタイルの投資家に向いた銘柄といえるでしょう。
優待情報から見る投資おすすめ度と根拠
東京會舘の株主優待は、金銭的な利回りでは測れない「体験価値」を大切にする投資家にとって、特別な魅力を持つ優待制度です。
3月末基準で贈られる「お食事ご優待券」は、丸の内本舘の特別優待バイキングや、その他の営業所での株主専用コース料理を楽しむことができる、まさに「特別な体験」を提供する優待品です。
1922年創業の老舗が株主のためだけに用意する特別バイキングや特別コースは、一般のお客様には体験できない、株主だけの特権ともいえる内容となっています。
東京駅から徒歩圏という抜群の立地にある丸の内本舘で、フランス料理や中国料理を堪能できる時間は、誕生日や記念日などの特別な日にぴったりの体験です。
9月末基準で贈られる「株主ご優待割引券」も使い勝手がよく、レストランでの食事だけでなく、家族の宴会、結婚式、ギフト商品の購入など、幅広いシーンで活用できます。
東京會舘ブランドの洋菓子は贈答品としても定評があり、お中元やお歳暮、手土産としての利用にも適しています。
株主優待を活用することで、普段は手が届きにくい高級洋菓子をお得に購入できるのも、長期保有の楽しみのひとつです。
クッキングスクールの入会金免除にも使える点は、料理を学びたい人にとって大きな価値があります。
本格的な料理教室の入会金は決して安くないため、お食事ご優待券をクッキングスクールの入会に活用すれば、実質的に大きな金銭的メリットが得られます。
株式の保有数を増やすほど、お食事ご優待券と割引券の枚数も増えていくため、家族の人数や利用頻度に合わせて保有数を調整できる柔軟さもあります。
注意点としては、優待利回りを単純な金銭換算で考えると、決して高い水準とはいえないことです。
「お食事ご優待券」は券面金額が明示されていない体験型の優待であるため、QUOカードのように具体的な金額計算がしにくい性格を持っています。
また、東京都内の営業所が利用対象となっているため、地方在住の投資家にとっては利用機会が限られる点もデメリットといえます。
東京近郊に住んでいる投資家や、東京を訪れる機会が定期的にある人にとっては、優待の真価を最大限に引き出せる構造になっています。
長期保有による優遇制度は現時点では設けられていませんが、保有株式数に応じて優待が手厚くなる仕組みになっているため、長期で保有株式数を増やしていく投資戦略との相性は良好です。
東京會舘という老舗ブランドへの愛着を持って保有を続け、年に数回の特別な食事体験を楽しみながら長く付き合うスタイルが、この優待の最大の活用法といえるでしょう。
結婚式や子供の七五三、両親の長寿祝いなど、人生の節目の特別な瞬間を東京會舘で迎える際にも、優待割引券が大きな助けになります。
総合的に見て、「お得さ」よりも「特別な体験」を求める投資家にとって、生活を豊かにしてくれる魅力的な優待制度です。
東京の一流老舗の食文化を株主として享受しながら、長期で企業の回復成長を見守るスタイルとの相性が抜群に良い銘柄といえるでしょう。
総合評価
総合的に見ると、老舗ブランドの価値・体験型優待・回復基調にある業績の三拍子がそろった、生活を豊かにする「楽しみ重視」型の銘柄です。
1922年創業の歴史と丸の内本舘という一等地の資産価値、そして「社交の殿堂」として培われたブランド力は、簡単には他社が真似できない無形の競争優位性を生み出しています。
業績面ではコロナ禍からの回復が着実に進んでおり、直近では売上・利益ともに前年同期比で増加する好調な決算となっています。
株主優待は、丸の内本舘の特別バイキングや一流レストランでの株主専用コース料理が楽しめる体験型で、金銭価値以上の満足感が得られる内容となっています。
誕生日や記念日、家族の集まりなど、人生の特別な瞬間を彩る優待として、長期保有の楽しみを与えてくれる銘柄です。
一方で、配当利回りは1%を下回る低水準にあり、配当インカムを目的とする投資家にとっては魅力的とはいえません。
飲食・宴会・結婚式という景気感応度の高い事業特性も、有事の際にはリスクとなる可能性があります。
派手な値上がりや高配当を期待する銘柄ではなく、東京の老舗ブランドの食文化を株主として体験しながら、企業の回復成長を長く見守るスタイルとの相性が良い銘柄です。
ポートフォリオに「楽しみ枠」「ライフスタイル枠」を組み込みたい投資家にとっては、生活を豊かにしてくれる一銘柄といえるでしょう。
