ソフトバンク［9434］といえば、スマホやPayPayなどでおなじみの会社です。
そんなソフトバンクの株は、安定した配当と便利な株主優待がそろっていて、長く持つのにぴったりな銘柄です。
2024年には株が買いやすくなる「株式分割」が行われ、さらに2025年からは新しい優待制度も始まりました。
この記事では、ソフトバンクの株がどうして注目されているのか、数字やグラフを見ながら、やさしくわかりやすく解説します。
株式情報
| ソフトバンク［9434］ | 東証P |
| 時価総額 10兆2,904億円 |
株価 215.5円
※更新：2025年5月15日
10年チャートを掲載
| 割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
| PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
| 19.0倍 | 3.74倍 | 17.0% | 20.6% | 9.58倍 |
| 優待＆配当 | ||||
| 総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
| 8.6% | 4.0% | 4.6% | 3月 | 21,550円 |
| 編集部おすすめ度 | 理由 |
| 配当金と優待を合わせた利回りがとても高いのが魅力です。優待でもらえるPayPayマネーライトは、毎日の買い物にすぐ使えて実用的。しかも、株価はここ数年で上昇していて、将来に向けた安定感があります。少額から始められるうえ、長く持つほどしっかりリターンが得られるので、初心者にもおすすめしやすい安心の銘柄です。 |
会社情報
ソフトバンク株式会社は、東京都港区に本社を構える日本の大手通信事業者で、1986年に設立されました。
同社は、携帯電話やインターネット接続サービスの提供を中心に、メディア、EC、金融など多岐にわたる事業を展開しています 。
個人向けには、SoftBank、Y!mobile、LINEMOといったブランドでモバイルサービスを提供しており、法人向けには、モバイル回線やクラウド、AI、IoTなどのソリューションを提供しています 。
また、ソフトバンクは通信事業だけでなく、メディア・EC事業やファイナンス事業にも注力しています。
例えば、LINEヤフー株式会社を通じて、Yahoo!ショッピングやZOZOTOWNなどのeコマースサービスを提供しており、PayPay株式会社を通じて、QRコード決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービスを展開しています 。
全国には、ソフトバンクショップが約2,279店舗あり、地域に密着したサービスを提供しています。
これにより、都市部から地方まで幅広いエリアで顧客対応が可能となっています 。
ソフトバンクは、通信インフラの提供にとどまらず、デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進や、AI技術の活用、環境への配慮など、社会課題の解決にも積極的に取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現を目指しています 。
このように、ソフトバンクは通信事業を基盤としながらも、多角的な事業展開を行い、社会の変化に柔軟に対応する企業です。
今後も、テクノロジーの力を活用して、新たな価値を創造し続けることが期待されています。
株主優待情報
ソフトバンク株式会社は、2025年3月期から株主優待制度を新しくスタートさせました。
この制度は、「株を長く持ってくれる株主の方に、ちょっとしたお礼を届けたい」という思いから始まったものです。
株主優待の内容
ソフトバンクの株主優待は、100株以上を1年以上継続して保有している株主が対象です。
「短期的に株を売買するのではなく、じっくり保有してくれる人」をしっかりと評価してくれる仕組みになっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 優待の内容 | PayPayマネーライト 1,000円分 |
| 対象となる株主 | 100株以上を1年以上継続保有した株主 |
| 利用方法 | PayPayアプリに自動で付与。全国のPayPay加盟店で使用可 |
| 利用シーン | コンビニ、スーパー、ドラッグストア、Yahoo!ショッピングなど |
PayPayは今や全国的に使える場所が増えており、買い物のときに現金代わりに使える便利な電子マネーです。
中高生のお子さんを持つ家庭では、学用品や日用品の購入にも活躍してくれるかもしれません。
権利確定日・贈呈時期・有効期限
「いつまでに株を買えば優待がもらえるの？」「いつ届くの？」といった疑問にも、はっきりとしたスケジュールがあります。以下の表をご覧ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 権利確定日 | 毎年3月31日（この時点で1年以上保有している必要あり） |
| 贈呈時期 | 毎年8月下旬〜9月頃にPayPayアプリに自動反映 |
| 有効期限 | なし（PayPayマネーライトにチャージされた残高は期限なしで利用可能） |
「1年以上保有」という条件があるため、たとえば2025年3月末の優待を受け取りたい場合は、2024年3月末までに購入して保有を続けておく必要があります。
これは一見ハードルが高そうですが、「長く付き合ってくれる株主を大事にする」という姿勢の表れでもあります。
また、もらった優待には有効期限がないので、「うっかり忘れて使えなかった」という心配もありません。
長期保有を前提とした投資家にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ：
株式情報にみる分析
ソフトバンク（9434）の株は、長期保有を前提とした投資スタイルにおいて、バランスの取れた魅力を持っています。
まず、2023年から2025年にかけての株価推移を見ると、明らかな上昇トレンドが確認できます。
特に2024年10月の株式分割を機に、株価は200円を超える水準まで伸び、ここ1年で安定的な買いが入っていることがうかがえます。
チャートの形も急騰急落を繰り返すような不安定さはなく、移動平均線をしっかり上回る、落ち着いた右肩上がりの形となっており、安心して持ち続けられる値動きです。
この株価上昇は、単なる相場全体の雰囲気によるものではなく、ソフトバンク自身の事業構造と株主還元方針の進化によるものです。
通信という安定収益に加え、PayPayやLINEヤフーなど、グループ内でのデジタル事業が成長を見せており、特に法人向けのDX支援やフィンテックの分野では確かな実績を積み上げつつあります。
また、投資家との対話を重視し、株主への利益還元を明確に掲げている点も評価されています。
配当面では、利回りが高く、業績が急成長しなくても「持っているだけで得られる収益」が明確に存在するのは、長期保有における安心材料です。
配当性向は高めではあるものの、キャッシュフローは潤沢で、通信業ならではの安定した収益基盤が背景にあるため、持続性には一定の信頼感があります。
自己資本比率はやや低いですが、逆にいえば、自己資本を過度に積み増すよりも、資金を株主に積極的に還元していると見ることもできます。
PERはやや高めの水準にありますが、これは同社が成熟企業でありつつも成長分野を持つハイブリッド型企業として評価されている結果ともいえます。
実際、PayPayやLINEヤフー、広告や金融サービスの分野は、まだまだ事業拡大の余地を残しており、将来の利益貢献が織り込まれつつある状態です。
こうした特性を総合すると、ソフトバンクの株は「株価が大きく急騰することを狙う銘柄」ではなく、「高利回りを得ながら、株主に手厚い設計のもとで着実に資産を増やしていく」タイプの銘柄です。
しかも、通信という生活インフラに関わる企業ということもあり、経済環境が多少悪化しても極端に業績が落ちるリスクは小さく、いわば“守りが強い”銘柄でもあります。
値上がり益、配当、優待という3つのリターンをバランスよく得られる構造で、長期的に資産形成をしたい人には非常に向いています。
安定感のある成長と、高い利回りの両立を評価し、腰を据えて持つにふさわしい銘柄といえるでしょう。
株主優待にみる分析
ソフトバンクの株主優待は、実用性と利回りの高さという2つの観点から、長期保有を前提とする投資家にとって非常に魅力的な制度だといえます。
もらえるのは、PayPayマネーライト1,000円分。
対象となるのは、100株以上を1年以上継続して保有している株主です。
この「1年以上保有」という条件は、一見ハードルが高そうに見えるかもしれませんが、実際にはソフトバンクのような安定配当企業に長く投資するスタイルと相性が良く、むしろ長期保有者にとっては安心して恩恵を受けられる仕組みです。
優待の内容も、「実際に使いやすいか」という観点から見ると非常に優れています。
PayPayマネーライトは、コンビニ・スーパー・ドラッグストア・ネットショップなど、全国の多くの場所で利用可能です。
例えば日々の昼食代や日用品の購入、あるいはYahoo!ショッピングでの買い物に使えるので、株を持つことが生活の一部と自然につながるような感覚があります。
これが、優待の“実感できるお得さ”につながっています。
加えて、2024年の株式分割により100株の購入金額が約2万円台にまで下がったことも追い風です。
これまで優待投資にハードルを感じていた層、たとえば投資初心者や若年層などにとって、ぐっと身近な存在になりました。
実際に、優待サイトやSNSでも「初めて買った優待株がソフトバンクだった」という声はよく見られます。
利回り面でも非常に魅力的です。
総合利回りは、株主優待制度を設けている銘柄の中でも、トップクラスの効率の良さと言えます。
しかも、優待が電子マネー形式で有効期限もなく、手続きも不要で自動付与されることから、もらってから使うまでの負担が一切ない点も、利便性の面で高く評価されます。
優待が年1回であることや、1年以上の保有が条件であることは、人によってはネックになるかもしれませんが、それは「短期売買をせず、企業とじっくり向き合う投資家」にこそ報いる設計だと捉えるべきです。
加えて、PayPayというソフトバンクグループ全体の経済圏を活用する設計も見逃せません。
自社グループ内のユーザー接点を増やすことで、単なる優待ではなく、サービスの利用促進やブランド浸透につながる戦略的な意味合いも含まれています。
こうした点を総合して考えると、ソフトバンクの株主優待は、長期保有を基本とする投資家にとって非常に合理的で、生活の中で「投資していてよかった」と実感しやすい制度です。
安定的に高い配当がもらえるだけでなく、優待として実際に役立つ電子マネーが毎年自動的に付与されるという仕組みは、金銭的にも精神的にも満足度の高い投資体験をもたらします。
優待を活用しながら長く企業を応援したい、そう考える人にとって、ソフトバンクは最適な選択肢のひとつになるでしょう。
総合評価
ソフトバンクの株は、長期保有を前提にすると、非常に魅力的な特徴をいくつも持っています。
優待や配当を目的に投資する人にとってはもちろん、値上がり益を中長期で狙いたい人にとっても、今後数年での業績改善やブランド価値の拡大によってさらなる評価余地が期待できる銘柄です。
特に少額から投資できる点、そして実生活に結びついた優待内容というのは、株を「資産運用」だけでなく「生活の一部」として考える長期投資家にとって、大きな安心材料となります。
結論として、ソフトバンクは配当・優待・値上がりという3つの利益をバランスよく狙える、“守りながら増やす”ことができる理想的な長期保有銘柄のひとつといえるでしょう。