​吉野家ホールディングス[9861]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

吉野家ホールディングス[9861]は、「吉野家」の牛丼でおなじみの、私たちの暮らしにも身近な外食企業です。

株価の安定性に加えて、毎年もらえる使いやすい株主優待もあり、長期投資を考えるうえで魅力の多い銘柄といえます。

この記事では、30年以上の株価推移や財務の健全性、そして実際に使える優待制度をふまえて、吉野家ホールディングスの株を“長く持つ価値”についてわかりやすく解説します。

投資がはじめての方や、生活に役立つ株を探している方にもおすすめの内容です。

株式情報

吉野家ホールディングス[9861]東証P
時価総額
2,038億円

株価 3,129
※更新:2025年5月7日

吉野家ホールディングス[9861]30年チャート

30年チャートを掲載

割安度安全度値動き傾向
PERPBR自己資本比率ROE信用倍率
48倍3.15倍47%6.1%1.18倍
優待&配当
総合利回り配当利回り優待利回り権利確定月優待最低取得額
1.92%0.64%1.28%2月、8月312,900円
編集部おすすめ度理由
安定した経営基盤と身近な外食ブランドを多数展開することで、長期的な成長が見込める企業です。株価は10年以上のスパンで見ると堅実に推移しており、自己資本比率も高く、安心して持ち続けられる財務内容です。加えて、日常で使える実用的な株主優待も魅力で、長く保有することでおトクを実感しやすい仕組みになっています。安定と実用性を兼ね備えた、長期保有に適した銘柄といえるでしょう。

株主優待情報

引用:日本経済新聞

吉野家ホールディングスは、外食業界の中でも株主優待制度が充実している企業のひとつです。

特に、日常的に牛丼やうどん、寿司などの外食を利用する人にとっては、日々の食費を節約できるうれしい制度になっています。

株主優待の内容

株主優待の内容は、「500円サービス券」の配布で、年2回(2月末・8月末)に分けて提供されます。

優待の内容は保有株数によって異なり、最低100株から権利を得ることができます。

保有株数年間優待券枚数金額換算(500円券)年間相当額
100株~199株4枚 × 年2回500円 × 4 × 2回4,000円
200株~999株10枚 × 年2回500円 × 10 × 2回10,000円
1,000株~1,999株12枚 × 年2回500円 × 12 × 2回12,000円
2,000株以上24枚 × 年2回500円 × 24 × 2回24,000円

サービス券は「吉野家」「はなまるうどん」「京樽」「とりの助」など、吉野家グループが展開する国内の飲食店(一部対象外あり)で利用できます。

1回の食事で複数枚使用することも可能ですが、おつりは出ないため注意が必要です。

また、優待券を使わない場合には、代わりに「自社商品詰め合わせセット」と交換することもできます。

これは、レトルトの牛丼の具やカレー、冷凍食品など、自宅でも吉野家の味を楽しめる内容で、外食をしない方や近くに店舗がない方にとってもうれしい選択肢です。

権利確定と発送スケジュール

内容2月末保有分8月末保有分
権利確定日毎年2月末日毎年8月末日
発送時期5月上旬11月中旬
有効期限発送から約1年間有効発送から約1年間有効

たとえば、2月末の権利確定日までに株を保有していれば、5月上旬に優待券が郵送されます。

優待券には有効期限が記載されており、約1年間使えるため、焦って使い切る必要はありません。

株主優待券が使えるブランド一覧(国内グループ店舗)

以下の吉野家ホールディングスグループのブランドで、500円サービス券を使用することができます(一部店舗を除く)。

  • 吉野家
  • はなまるうどん
  • とりの助
  • ばり嗎(ばりうま)
  • 風雲丸(ふううんまる)
  • ぶちどん
  • 韓国ラーメン専門店バリウマ
  • カレーうどん千吉
  • 鶏千
  • 肉あんかけチャーハン炒王(チャオ)
  • せたが屋
  • 吉野家テイクアウト専門店 など

注意点

  • 店舗によっては、優待券が使えない場合があります(ショッピングモール内・フードコート等の一部店舗など)。
  • 「出前館」や「Uber Eats」など、デリバリーサービスでは基本的に使用不可です。
  • 優待券は500円単位で利用でき、お釣りは出ません。

会社情報

​株式会社吉野家 本社(引用:吉野家)

吉野家ホールディングスは、牛丼で有名な「吉野家」を中心に、いくつもの飲食ブランドを展開している会社です。

吉野家の始まりは、なんと今から100年以上も前の1899年(明治32年)。

東京の日本橋にあった魚市場の中で、忙しく働く人たちのために、早くておいしい牛丼を出したのがスタートです。

その後、1923年の関東大震災や戦争など、たくさんの困難がありましたが、吉野家はあきらめずに営業を続けてきました。

1958年には会社として設立され、2000年には東京証券取引所に上場しました。

そして2007年には、グループ全体をまとめる「持株会社」になり、今の「吉野家ホールディングス」ができあがりました。

国内のグループ会社

  • 株式会社吉野家
     └ 牛丼チェーン「吉野家」の日本国内店舗運営・フランチャイズ展開
  • 株式会社はなまる
     └ セルフ式うどんチェーン「はなまるうどん」の運営
  • 株式会社ウィズリンク
     └ ラーメン店「ばり嗎」「とりの助」「風雲丸」などの運営
  • 宝産業株式会社
     └ 飲食店運営(詳細非公開)
  • キラメキノ未来株式会社
     └ 飲食事業の展開(関西中心にラーメン業態)
  • 株式会社スターティングオーバー
     └ 飲食店舗の運営・企画(シェアレストラン関連)
  • 株式会社シェアレストラン
     └ シェア型飲食店(間借り営業)のプラットフォーム運営
  • 株式会社SPEEDIA(スピーディア)
     └ デリバリー&テイクアウト特化の店舗運営支援

海外のグループ会社

  • 東アジアエリア:吉野家(中国)投資有限公司(Yoshinoya China Holdings)
     └ 中国市場での店舗運営、FC展開、経営管理
  • 東南アジアエリア:アジアヨシノヤインターナショナル(Asia Yoshinoya International)
     └ ASEAN諸国でのフランチャイズ開発とサポート
  • 北米エリア:Yoshinoya America, Inc.(ヨシノヤ アメリカ)
     └ アメリカ西海岸を中心とした直営・FC展開

現在、吉野家の店舗は日本全国にあります。

東京には約190店舗、大阪には約120店舗ほどあり、全部で日本国内に約1,200店があります。海外にも力を入れていて、アメリカ、中国、台湾、インドネシア、タイなど28の国や地域に、あわせて約1,000店舗を展開しています。

吉野家ホールディングスは、「吉野家」だけでなく、うどん屋「はなまるうどん」を中心に、グループ全体で見ると、さまざまなジャンルの飲食店がそろっています。

また、吉野家は新しいことにもどんどんチャレンジしている会社です。

日本で初めて24時間営業をはじめたり、「つゆだく」や「特盛」といった今では当たり前の注文方法も、吉野家が広めたものです。

最近では、テイクアウトやデリバリー専門のお店を出したり、社員の健康を管理するアプリを使ったりと、工夫を重ねています。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

​吉野家ホールディングスの株式は、長く持ち続けることでじっくりとメリットを感じられる、そんな“育てていくタイプ”の投資先だと言えます。

牛丼でおなじみの「吉野家」や「はなまるうどん」など、たくさんの飲食ブランドを持っていて、日々の暮らしにもなじみ深い存在です。そんな身近さも、投資対象として親しみやすいポイントです。

10年以上の株価の動きを見てみると、途中で大きく下がった時期もありました。

たとえば、2008年ごろには、主力の牛丼事業が苦戦し、会社全体の利益が減ってしまったことで、株価が落ち込んだことがありました。

そして2020年には、新型コロナの流行で人々が外食を控えるようになり、売上が落ち込んだ影響で再び株価は下がりました。でも、そこから立ち直ってきたのが今の吉野家です。

直近の10年で見ると、株価は右肩上がりの流れにあります。

もちろん、途中で上がったり下がったりすることはありましたが、大きく見れば少しずつ上がってきている印象です。

これは、コロナからの回復だけでなく、新しいブランドへの挑戦や既存店のリニューアル、テイクアウトや宅配サービスの強化など、吉野家ホールディングスが時代の流れに合わせて事業を進化させてきたからです。

また、たくさんのブランドを展開していることも、投資する上では安心材料です。もし、牛丼の売れ行きが落ちたとしても、うどんや寿司、ラーメンといった他の業態でバランスをとることができるので、会社全体としての安定感があります。

こうしたリスクの分散は、長く株を持つ上ではとても大事なポイントです。

財務の面でも、吉野家ホールディングスは安定しています。

自己資本比率も高く、無理のない経営をしていることがわかります。

借金に頼りすぎず、しっかりと地に足をつけた運営をしているということですね。

利益を出す力もあり、会社としての体力はしっかりしています。

PER(株価収益率)は、やや高めの水準です。

これは、今の株価に対して利益が少ないという見方もできますが、逆に言えば「この会社は将来もっと成長する」と期待されている証でもあります。

たとえば、新しい事業が成功したり、海外展開が進んだりすれば、その期待が現実の利益につながってくるでしょう。

長期的な目線で見れば、吉野家ホールディングスは「安定した地盤の上で、成長を目指して動いている会社」と言えます。

すでに全国にたくさんの店舗を持ち、ブランド力もあるので、急激な成長を目指すよりは、ゆるやかに、でも確実に、これからも前に進んでいくようなイメージです。

そんな姿勢が、長期保有を考える投資家にとっては安心感につながります。

吉野家の株は、目先の利益を狙って短期間で売り買いするような投資にはあまり向いていませんが、「身近で信頼できる会社を応援しながら、ゆっくりと資産を増やしていきたい」と思っている人には、ぴったりな銘柄です。

株主優待にみる分析

吉野家ホールディングスの株主優待は、日常生活でとても使いやすく、しかも「持っていてうれしい」と感じられる内容になっています。

外食をよくする人はもちろん、家族みんなで食事を楽しむ機会がある人にもぴったりです。

ですが、じつは2021年に、優待の内容が変わったことがあります。

以前は、100株の保有で年間6,000円分の食事券がもらえていたのですが、この年の見直しで4,000円分に減ってしまいました。

そのかわり、1枚の額面は300円から500円にアップし、使いやすくはなったのですが、金額としては下がってしまったということで、「改悪だ」と感じた人も少なくありませんでした。

とはいえ、株価が大きく下がることはなく今でも右肩あがりのため、現在の優待内容でも株主が一定の評価をしているといえます。

さらに注目したいのは、吉野家が展開しているブランドの多さです。

牛丼だけでなく、うどん、寿司、ラーメンなど、さまざまなお店を展開しているので、いろいろな業態で利用できる楽しさも大きな魅力でしょう。

過去に優待の見直しがあったとはいえ、それでも今の内容は十分に魅力的。これからも応援したいと思えるような企業であることに変わりはありません。

総合評価

吉野家ホールディングスの株式は、「安定した企業に長く投資したい」「日々の生活にも役立つ株を持ちたい」と考えている人にとって、とてもバランスの良い銘柄だと言えます。

株価の上がり下がりを追いかける短期的なトレードにはあまり向きませんが、じっくりと時間をかけて“育てる”タイプの投資にはぴったりの存在です。

総合的に見ると、吉野家ホールディングスは、「堅実な成長」「安定した経営」「日々に役立つ優待」という3つの柱を持った、長期投資向きの優良銘柄です。

はじめて株を買う人にもわかりやすく、生活の中で“株を持っている実感”が得られるのも魅力です。

「応援したい会社の株を持ちたい」「毎年楽しみがある投資がしたい」そんな気持ちを持っている方には、とてもおすすめできる企業です。

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