天満屋ストア［9846］は、岡山を中心に展開する地域密着型のスーパーです。
株価は大きな成長を狙うタイプではありませんが、安定した経営と長く続いてきた優待制度が魅力になっています。
配当と合わせてコツコツとリターンを得られるため、短期的な売買よりも、長期的にじっくりと保有したい投資家に向いた銘柄といえるでしょう。
日々の生活に役立つギフトカードの優待を楽しみながら、安心感を持って応援できる会社です。
株式情報
| 天満屋ストア［9846］ | 東証ST |
| 時価総額 約110億円 |
株価 959 円
※更新：2025年9月7日
30年チャートを掲載
| 割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
| PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
| 約8倍 | 0.42倍 | 62.54% | 6.17% | ― |
| 優待＆配当 | ||||
| 総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
| 3.54% | 1.46% | 2.08% | 2月、8月 | 約95,900円 |
| 編集部おすすめ度 | 理由 |
| 株価の成長性は大きくありませんが、安定した経営基盤と長年続く株主優待が魅力の企業です。配当と優待を組み合わせることで総合利回りが安定しており、生活に直結するギフトカードの実用性は長期保有の大きなメリットになります。短期的な値上がり益を狙うよりも、地域密着の企業を応援しながら堅実なリターンを積み重ねたい投資家におすすめできる銘柄です。 |
株主優待情報
株式会社天満屋ストアは、年2回（2月末日・8月末日権利確定）にギフトカードを受け取ることができます。
100株以上を保有している株主は、以下から選ぶ形となります。
表形式にもまとめると以下の通りです。
| 保有株数 | 優待内容（いずれか１点選択） |
|---|---|
| 100株以上 | 天満屋ギフトカード 1,000円相当 または VJAギフトカード 1枚 |
| 500株以上 | 天満屋ギフトカード 2,000円相当 または VJAギフトカード 1枚 |
| 1,000株以上 | 天満屋ギフトカード 3,000円相当 または VJAギフトカード 3枚 |
| 2,000株以上 | 天満屋ギフトカード 4,000円相当 または VJAギフトカード 3枚 |
| 3,000株以上 | 天満屋ギフトカード 5,000円相当 または VJAギフトカード 3枚 |
| 4,000株以上 | 天満屋ギフトカード 7,000円相当 または VJAギフトカード 3枚 |
| 5,000株以上 | 天満屋ギフトカード 10,000円相当 または VJAギフトカード 3枚 |
この優待は岡山・広島を中心に展開する天満屋ストア系列店舗（「天満屋ストア」「天満屋」「米子しんまち天満屋」「ポムアン」「天満屋ハピータウン内の直営売場」など）で利用可能です 。
権利確定日と有効期限
優待の権利確定日は 2月末日 および 8月末日 です。
発送時期は以下の通りです。
- 2月末の権利取得分 → 5月下旬ごろに発送予定
- 8月末の権利取得分 → 11月上旬ごろに発送予定
会社情報
株式会社天満屋ストアは、1969年に岡山県で設立されたスーパーの会社です。
天満屋ストアは、岡山県を中心に、広島県や鳥取県でも店舗を展開する小売業のチェーン店です。
ブランドとしては、総合スーパー（GMS）の「天満屋ハピータウン」、食品スーパー（SM）の「天満屋ハピーズ」、そして規模の小さな「ハピーマート」があります。
これらはすべて地域に密着した店舗として、住んでいる人たちのくらしに寄り添ったお店づくりを進めている点が特長です。
さらに、天満屋ストアグループには食品や雑貨の製造・販売を行う子会社が複数あります。
例えば、「でりかエッセン」や「でりか菜」などのグループ企業があり、それぞれ惣菜や商品を提供することで店舗運営を支えています。
社長のメッセージには、少子高齢化やインターネット通販の普及など、時代が変わる中でも、地元の人が安心して買い物できるよう、生鮮食品を中心に商品の質を高めて、魅力ある店舗づくりを進めていきたいという思いが込められています。
また、高齢者の方々の暮らしを支えるために、移動スーパーの導入や地域活動への取り組みにも力を入れており、地域社会とともに歩んでいく姿勢がうかがえます。
このように、天満屋ストアは設立以来、地域に根ざした事業展開を続け、地元の人たちの生活を豊かにするスーパーマーケットとして成長してきました。
店舗数、事業内容、地域への貢献すべての面で、地元に愛される企業としての姿が見える会社です。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ：
株式情報にみる分析
株価指標から見ると、天満屋ストアは割安感がある水準に位置しています。
PERは比較的低く、PBRも1倍を大きく下回っているため、株価が会社の資産価値に対して低めに評価されていることがわかります。
つまり、現時点では市場から大きな期待を受けていない一方で、安定した事業基盤を背景に資産株としての魅力を持っていると言えます。
財務面を見ても、自己資本比率は極端に高いわけではないものの、地方スーパーとしては堅実な経営を続けています。
またROEはそれほど高くないため、利益効率の面では派手さに欠けます。
しかし、その分だけ大きなリスクを取らずに、着実な利益を積み上げている姿勢が評価できます。
信用倍率も低めで、過度な投機資金が流入していない点は、長期保有を志向する投資家にとって安心材料です。
10年の株価チャートを俯瞰すると、短期的な上げ下げはあるものの、長期的には安定したレンジでの推移が続いています。
成長株のような大幅な株価上昇は期待しにくい一方で、暴落リスクも比較的限定的です。
この点は、安定配当や株主優待を目的に保有する投資家にとって大きな安心感につながります。
配当利回りは高配当株と比べると控えめですが、優待と合わせると総合利回りは十分に魅力的です。
株価が資産価値に比べて低く放置されている点と、優待制度が継続されている点を考慮すれば、利回りを重視する投資家にとって検討に値します。
長期的な成長性については、地方人口の減少や競合他社との競争激化という逆風があります。
ただし、地域密着のスーパーという強みを活かし、地元顧客の信頼を守り続けている点は大きな強みです。
特に、生鮮食品や日用品といった生活必需品を扱っているため、景気変動の影響を受けにくいビジネスモデルになっています。
この点は、長期的に株を持ち続けても安心できる要素の一つです。
総合的に見て、天満屋ストアは大きな成長株ではないが、安定した資産株・優待株として長期保有に適していると評価できます。
短期的な値上がり益を狙うよりも、長期的に保有して配当と優待を享受しながら、生活に密着した企業を応援するという投資スタイルに向いています。
投資家が求めるのは派手なリターンではなく、安定と継続性を重視する場合、この銘柄は選択肢の一つとして十分に検討する価値があると言えるでしょう。
優待情報から見る投資おすすめ度と根拠
天満屋ストアの株主優待は、年2回（2月末と8月末）に贈られるギフトカードが中心であり、優待制度がしっかりと確立されている点が魅力です。
特に100株から優待を受け取れるハードルの低さは、個人投資家にとって参加しやすく、投資を始めるきっかけとしても適しています。
優待内容は、天満屋のギフトカードかVJAギフトカードを選べる形式となっており、利用範囲の広さが特長です。
地元に店舗がある株主にとっては、日常の買い物に直接活用できる実利を感じやすい一方、全国的に利用可能なVJAギフトカードを選べば、地方在住で天満屋を利用できない人でも十分に恩恵を受けられます。
この「選べる優待」という柔軟性は、長期保有のモチベーションを高める工夫として評価できます。
利回りの面では、配当と合わせることで総合利回りが安定した水準に達します。
特に100株保有での優待利回りは、生活に密着したギフトカードという実用性の高さと相まって、投資額に対するリターンが実感しやすい内容になっています。
一方で、保有株数が増えるほど優待金額も段階的に拡大するため、資金に余裕がある投資家にとっては「買い増し」のインセンティブとしても働きます。
長期保有の視点では、優待の継続性が重要になります。
天満屋ストアは地域に根ざした安定した経営を続けており、これまで長く優待を維持してきた実績があります。
業績の急激な悪化や市場環境の変化がない限り、優待制度が継続される可能性は高いと考えられます。
加えて、岡山・広島といったエリアでのブランド力が強いため、地域顧客の支持を守る意味でも優待は重要な役割を果たしているといえます。
また、優待は配当と異なり、課税の影響を直接受けにくいという利点があります。
現金配当では税金が差し引かれますが、優待のギフトカードはそのまま消費に使えるため、実質的なリターンの効率性は高いと評価できます。
これは特に、生活費の一部を株主優待でまかなうことを考える長期投資家にとって、大きな魅力です。
もちろん、優待に依存しすぎると、仮に制度が改悪や廃止となった際に投資妙味が大きく減少するリスクも存在します。
しかし、天満屋ストアの場合、地域での知名度やブランド価値を維持するために優待を活用している背景があり、廃止リスクは相対的に小さいと考えられます。
総じて、天満屋ストアの株主優待は安定した利回りと実用性を兼ね備えた優待制度であり、長期的に保有する価値を十分に持っています。
優待を生活に取り入れつつ、配当と合わせて堅実なリターンを得たい投資家にとって、長期保有の魅力を強く感じられる銘柄といえるでしょう。
総合評価
天満屋ストアは大きな株価上昇を狙う成長株ではなく、安定した資産株・優待株としての側面が強い銘柄です。
派手さはないものの、堅実に優待と配当を受け取りながら長期保有するには適しており、生活に根ざしたリターンを重視する投資家に向いています。
総合的に評価すると、安心感と実利を兼ね備えた長期投資向けの銘柄だといえるでしょう。