ヤマダホールディングス[9831]は、日本でとても有名な家電のお店をたくさん持っている会社です。
今では、家電を売るだけでなく、家のリフォームや住宅の仕事も始めていて、いろいろな分野でお金をかせいでいます。
この記事では、ヤマダホールディングスの株の情報や、株主優待について紹介しながら、この会社の株が将来も長く持っていていいかどうかを、わかりやすく説明していきます。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
10.49倍 | 0.47倍 | 47.8% | 3.94% | 20.52倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
6.5% | 3.04% | 3.46% | 3月、9月 | 42,780円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
安定した配当と高い優待利回りを求める長期投資家に適した銘柄と言えます。株価の成長余地は限定的であるものの、バリューストックとしての割安感があり、長期的に保有することでインカムゲインを享受できる点が大きな魅力です。 |
会社情報

ヤマダホールディングスは、日本でとても有名な家電のお店をたくさん持っている会社です。
全国にたくさんの店舗があり、テレビや冷蔵庫などの家電製品だけでなく、家のリフォームや家具の販売など、いろいろな仕事をしています。
はじまりは1973年4月「ヤマダ電化センター」という個人のお店を始めたことでした。
10年後の1983年9月には、会社として「株式会社ヤマダ電機」をつくり、2000年9月25日には「東京証券取引所」に上場しました。
2002年には、日本で一番売上が多い家電量販店になり、2005年には1年間の売上が1兆円をこえるまでに成長しました。
同じ年の7月には、日本全国のすべての都道府県にお店を出すことができ、「全国どこでもある家電のお店」になりました。
会社の名前は、その後「ヤマダホールディングス」に変わり、今では家電だけでなく、家を建てたり直したり、家具を売ったりと、たくさんの仕事をしています。
会社の本社(中心となるオフィス)は、群馬県の高崎市というところにあります。
2024年3月の時点で、日本にある直営のお店は975店舗、フランチャイズのお店は169店舗、全部合わせて1,144店舗もあります。
さらに、外国にも30店舗あるので、海外でもヤマダの名前が知られるようになっています。
ヤマダホールディングスは、これからもいろいろな分野で活やくしていくことが期待されている大きな会社です。
デンキ事業
テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品や、パソコン、携帯電話といった情報家電の販売を行っています。
また、リフォーム、家具・インテリアなどの住まいに関する商品の販売も手掛けています。
この事業は主に株式会社ヤマダデンキが担当しています。
ヤマダデンキの主な店舗ブランド
- LABI:都市型大型店舗で、最新の家電製品を中心に幅広い商品を取り揃えています。
- テックランド:郊外型店舗で、地域密着型のサービスを提供しています。job.mynavi.jp
- 家電住まいる館YAMADA:家電製品だけでなく、家具やリフォーム関連商品も取り扱い、住まい全般の提案を行っています。
住建事業
戸建て住宅の販売や、バス、キッチンなどの住宅設備機器の製造・販売を行っています。
主要な関係会社として、株式会社ヒノキヤグループ、株式会社ヤマダホームズ、株式会社ハウステックなどがあります。
金融事業
新築、リフォーム、資金決済、保険商品、ライフプラン提案など、くらし全般をサポートする各種金融商品を展開しています。
株式会社ヤマダファイナンスサービスや株式会社ヤマダフィナンシャルなどがこの分野を担っています。
環境事業
家電やパソコンを中心とした製品のリユース・リサイクル・再資源化事業を展開しています。
株式会社ヤマダ環境資源開発ホールディングスやインバースネット株式会社などが関与しています。
株主優待情報

ヤマダホールディングスは、株式の保有数と保有期間に応じて、全国のヤマダデンキ店舗などで利用可能な「お買物優待券」が贈呈されるもので、年に2回(3月末と9月末)実施されています。
優待内容と贈呈基準
株主優待は、以下の基準で贈呈されます。
保有株式数 | 3月末基準の贈呈内容 | 9月末基準の贈呈内容 |
---|---|---|
100~499株 | 500円分(1枚) | 1,000円分(2枚) |
500~999株 | 2,000円分(4枚) | 3,000円分(6枚) |
1,000~9,999株 | 5,000円分(10枚) | 5,000円分(10枚) |
10,000株以上 | 25,000円分(50枚) | 25,000円分(50枚) |
各優待券は1枚500円相当です。
優待券の利用条件
優待券は、1回の購入金額が税込1,000円以上の場合、1,000円ごとに1枚(500円分)が利用可能です。
1回の買い物で利用できる優待券の枚数は、最大50枚(25,000円分)までとなっています。
優待券の発送時期と有効期限
優待券は基準日ごとに以下のスケジュールで発送され、有効期限が設定されています。
基準日 | 発送時期 | 有効期限 |
---|---|---|
3月末 | 5月下旬 | 同年12月末まで |
9月末 | 12月中旬 | 翌年6月末まで |
有効期限はおよそ半年と比較的短く設定されています。
優待券が利用可能な店舗
優待券は、以下の店舗で利用することが可能です。
- ヤマダデンキの国内各店舗:ただし、一部のフランチャイズ店舗などでは利用できない場合があります。
- IDC OTSUKA業態店舗:家電を取り扱う店舗の家電売場商品に限り利用可能です。
詳細な利用可能店舗の一覧は、公式ウェブサイトで確認してください。
優待券が利用できない商品・サービス
以下の商品やサービスでは、優待券の利用が制限されています。
- 通信販売(ヤマダウェブコム、ヤマダモール、電話注文など)
- 修理代金、工事代金、部品代金
- レストラン、テナント店舗、商品券などの金券
- リサイクル料金、POSAカード(プリペイドカード)
- デジタルプリント、ガチャガチャ、自動販売機などの機械会計
- たばこ、パソコンサポート代金、免税会計
優待券利用時のポイント付与と使用
優待券を利用した際のポイントに関する取り扱いは以下の通りです。
- ポイント付与:優待券利用後の差額分に対して、ヤマダデンキのポイントが付与されます。
- ポイント使用:優待券利用後の残金に対して、保有しているポイントを使用することが可能です。
優待券を利用して購入した商品の返品・交換
優待券を利用して購入した商品の返品や交換に関しては、以下の点に注意が必要です。
- 返品時:優待券の返却はされません。
- 交換時:元の購入で利用した優待券は引き続き利用可能ですが、交換商品が元の商品より安価な場合、差額分の優待券の返却は行われません。
その他の注意点
優待券利用時のその他の注意点として、以下が挙げられます。
- 他の優待券や割引券(THE安心会員割引券、ヤマダあんしん保証会員商品割引券、DM割引券など)との併用はできません。
- 優待券は本人のみ有効で、他人への譲渡や売買は禁じられています。
- 優待券の現金との引き換えはできません。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
ヤマダホールディングスは、日本でいちばん大きな家電のお店のグループです。
テレビや冷蔵庫などの家電を売っているだけでなく、最近では家のリフォームや住宅づくり、保険やお金に関するサービス、リサイクルなど、いろんな分野の仕事もしています。
この会社の株は、30年ぐらいの長い期間で見ると、大きく上がったり下がったりしながらも、しっかりとした経営を続けてきました。
特に2000年ごろから2010年ごろまではとても成長していて、お店の数もどんどん増えました。
でもその後、家電を買う人の動きが変わってきたり、他の会社との競争が激しくなったりして、株の値段は少しずつ下がり、今はおだやかに動いている状態です。
ヤマダの株は「バリュー株」と呼ばれるタイプで、今の値段に対して、会社の本当の価値はもっと高いかもしれないと思われている株です。
つまり、お得に買える株という見方があるんです。
会社のお金の使い方もきちんとしていて、借金が少なめで、会社の「体力」はしっかりしています。
すごくたくさんもうけているわけではありませんが、長く安定して成長することができる力を持っている会社だと考えられます。
ヤマダは、家電を売るだけではなく、住宅やリフォームの分野にも力を入れていて、これから高齢の人が増える社会では、家を直したりリフォームしたりするニーズも増えるため、この分野の成長にも期待できます。
そして、ヤマダの配当は毎年安定してもらえるので、長く株を持っていたい人には向いている株だと言えます。
ただし、今はAmazonや楽天といったインターネットのお店が強くなっていて、ヤマダのような「お店に行って買う」スタイルは少しずつ厳しくなってきています。
これからはネットでの販売にも力を入れていかないと、売上を保つのが大変になってくるかもしれません。
まとめると、ヤマダホールディングスは「短期間で株価がグンと上がる」というような会社ではありませんが、安定してお金がもらえたり、お店で使える優待券がもらえたりするので、長い目で見てじっくり投資したい人におすすめの株と言えます。
株主優待にみる分析
ヤマダホールディングスの株を持っていると、「株主優待」として、ヤマダデンキのお店で使えるお買い物券(優待券)がもらえます。これは、テレビや冷蔵庫などを買うときに使える500円分の割引券です。
たとえば、たくさん株を持っている人だと、1年間に最大5万円分(10,000株以上)の優待券をもらえることもあります。
うれしいポイントは、100株から優待がもらえるというところです。
これは、数万円ぐらいの少ないお金からでも株主になれるということで、おこづかいをためて投資を始めたい人にとってもうれしいしくみです。
しかも、もらえる優待のわりに、かかるお金が少ないので、「お得」だと感じる人も多いです。
この優待券は、全国のヤマダデンキのお店で使えます。
ただし、インターネットのお店(ヤマダウェブコムなど)では使えないので、実際のお店に行って買い物をする必要があります。
ちょっとめんどうに感じるかもしれませんが、商品を手に取って選べるのは安心ですし、大きな家電を買うときにはとても便利です。
ヤマダホールディングスは、長い間この優待制度を続けているので、これからも急にやめる心配は少なそうです。
他の会社では、会社の業績が悪くなると優待が減ったりなくなったりすることもありますが、ヤマダはこれまでずっと続けてきました。これも、安心して長く持っていられるポイントです。
ただし、優待券にはルールがあります。1,000円ごとに1枚(500円分)しか使えないので、たとえば3,000円の買い物なら優待券は3枚(1,500円分)までしか使えません。
たくさん優待券を使いたいなら、それなりに高い買い物をする必要があります。つまり、何度も少しずつ買い物をする人にはちょっと不便な部分もある、ということです。
まとめると、ヤマダホールディングスの株主優待は、ヤマダデンキでよく買い物をする人にとってはとてもお得で魅力的です。
ただし、あまり家電を買わない人や、近くにヤマダのお店がない人には、あまり役に立たないかもしれません。そういう場合は、ほかの会社の優待と比べて選ぶのも大事です。
総合評価
ヤマダホールディングスの株は、「安定してお金(配当金)がもらえて、さらにお店で使える優待券ももらえる」という、長く持ってコツコツと利益を得たい人に向いている株です。
この会社の株の値段が今後すごく上がるかどうかはわかりませんが、今の株価は少し安めなので、お買い得感があります。
そして、毎年もらえる配当金や優待券をあわせると、持っているだけでわりと大きなリターンが期待できます。
こういったインカムゲインを大事にしたい人には、ぴったりの株です。
また、株主優待もとても充実しています。特に、ヤマダデンキで家電をよく買う人にとっては、実際に使える場面が多く、うれしい特典になります。
ただし、この優待券には「使える場所や使い方にルール」があるので、自分がそれをうまく活用できるかどうかは、事前に確認しておくことが大切です。
一方で、これからの課題もあります。
たとえば、Amazonや楽天などのインターネット通販がどんどん強くなっていて、昔のようにお店で買うスタイルだけでは、お客さんが減ってしまうかもしれません。
ヤマダホールディングスがこれからも利益を出していくためには、家電以外の分野(リフォーム、住宅、金融など)をもっと育てていくことや、ネットでの販売も強化することが大事になってきます。
まとめると、ヤマダホールディングスは、「配当や優待を楽しみながら、じっくり長く株を持ちたい人に向いている会社」です。
ただし、これからの時代の変化にどう対応していくかも注目しておく必要があります。
成長スピードはゆるやかかもしれませんが、安定した投資先としてはとても魅力のある銘柄です。