日本電信電話株式会社(NTT)[9432]は、スマートフォンやインターネットなど、わたしたちの毎日の生活に欠かせないサービスを支えています。
NTTは景気が悪くなっても安定している会社として知られていて、長く株を持ちたい人たちにとても人気があります。
この記事では、NTTの株の情報や、株主優待のポイントについてわかりやすく説明していきます。NTTの株に興味がある人や、株主優待を上手に使いたい人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
11.26倍 | 1.21倍 | 33.3% | 13.0% | 33.39倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
13.77% | 3.52% | 10.25% | 3月 | 14,770円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
通信インフラという事業の特性上、他の景気敏感株と比べて業績のブレが少なく、安定配当と優待を享受しながら安心して長期保有できる点が魅力です。優待最低取得額が非常に安価で、優待利回りが高いため株式投資初心者にもおすすめできる銘柄です。 |
会社情報

日本電信電話株式会社(NTT)は、日本の通信インフラを支える国内最大手の通信事業者です。
1985年4月1日に電電公社(日本電信電話公社)が民営化されました。
その後、1987年2月9日に東京証券取引所(当時の東証第一部)を含む国内主要証券取引所に上場しました。
長年にわたり、日本国内の通信インフラ整備を担い、現在では固定通信、モバイル通信、インターネット、クラウド、データセンター、IoT、AIなど幅広い分野で事業を展開しています。
NTTグループは、通信事業の規模拡大と競争力強化のために、いくつかの主要子会社を抱えています。
- NTTドコモ(モバイル通信事業):携帯電話サービス(Xi、5G)、データ通信、キャッシュレス決済「d払い」などを提供。国内最大級の契約数を誇る。
- NTT東日本・NTT西日本(固定通信事業):光回線「フレッツ光」や法人向けネットワークサービスを展開。国内のインターネット回線整備を支える。
- NTTコミュニケーションズ(法人向けIT・クラウド):グローバルネットワーク、データセンター、セキュリティ対策、クラウドサービスなどを提供し、企業のデジタル化を支援。
- NTTデータ(システム開発・ITサービス):SI(システムインテグレーション)、データ分析、AIソリューションを提供し、日本国内外の官公庁・企業向けIT基盤を構築。
- NTT都市開発(不動産事業):オフィスビル、商業施設、マンション開発などを手掛け、通信事業の不動産活用を推進。
- NTTファイナンス(金融・決済事業):企業向けリース事業や個人向けクレジットサービスを展開。
NTTは、通信インフラの進化に合わせ、5Gや次世代通信規格「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)」の開発に注力しています。
IOWNは、従来のネットワーク技術と比べて大幅に低消費電力・低遅延・大容量の通信を可能にする技術であり、2030年頃の実用化を目指しています。
また、NTTは日本国内だけでなく、海外市場にも積極的に展開しています。
欧米やアジアの企業向けにITサービスやクラウド事業を拡大し、世界的なIT企業との競争力を強化しています。
特に、2021年にはNTTドコモが完全子会社化され、グループ全体の経営効率の向上が図られました。
近年、NTTはサステナビリティ(持続可能性)を重視した経営を推進しており、2050年までに「カーボンニュートラル」の実現を目指すと発表しました。
これは、通信事業の電力消費を削減し、再生可能エネルギーの活用を増やすことで、環境負荷を低減する取り組みです。
また、国内外の企業との連携を強化し、スマートシティやDX(デジタルトランスフォーメーション)領域での新たなビジネスモデルの創出を目指しています。
株主優待情報

日本電信電話株式会社(NTT)は、長期保有の株主に対して、dポイントを進呈するプログラムを実施しています。
以下に、その詳細をまとめます。
優待内容と獲得時期
dポイントの進呈は、以下の条件で優待を受けることができます。
保有期間 | 優待内容 |
---|---|
2年以上3年未満保有(基準日時点で100株以上を2年以上3年未満保有) | 1,500ポイントのdポイント進呈 |
5年以上6年未満保有(基準日時点で100株以上を5年以上6年未満保有) | 3,000ポイントのdポイント進呈 |
dポイント進呈は毎年行われるものではなく、上記の2回のみであり6年目以降の進呈はありません!
5年目まで100株保有すれば合計で「4,500ポイント」がもらえます!
起算日
NTTの株主優待でもらえる「dポイント」は、株をどれくらい長く持っているかによって決まります。
でも、「買ってから何日たったか」ではなく、会社が「この人は株主ですよ」と記録した日から数えます。
この記録は、毎年3月・6月・9月・12月の一番さいごの営業日に見直されて、そこに名前がのったときから「保有期間」がスタートします。
それからずっと同じ名前・同じ証券口座で持ち続けていることが大切です。
途中で名前が変わったり、証券会社を変えたり、「貸株(かしかぶ)」といって他の人に株を貸すサービスを使ったりすると、「ずっと持っていた」とはみなされず、リセットされてしまいます。
つまり、「長く持っている」と見なされるためには、
- 名前を変えない
- 証券口座を変えない
- 貸株サービスを使わない
ように気をつけて、そのままずっと持ち続けることが必要なんです。
エントリー方法と進呈時期
NTTの株を長く持っているともらえる「dポイント」ですが、もらうためには手続き(エントリー)が必要です。
対象になる株主には、6月の終わりごろにNTTから送られてくる書類の中に、手続き専用サイトのログインIDとパスワードが入っています。この情報を使って専用サイトにアクセスし、かんたんなアンケートに答えたり、自分の「dアカウント」の情報を入力したりすれば、手続きが完了します。
そして、手続きが終わると、7月1日以降に順番にdポイントがもらえます。
この手続きができる期間は、7月1日の朝8時から、翌年の3月31日の夜9時59分までです。この期間をすぎると、せっかくポイントをもらえるはずだったのにもらえなくなってしまうので、忘れずに早めにすませるようにしましょう。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
NTTの株は、ここ30年ほどの長い期間で見ても、景気が悪くなったり、株価が上下に動いたりしたときにも、大きく崩れずに少しずつ成長してきた会社です。
これだけ長いあいだ安定しているのは、とても安心できるポイントです。
まず、NTTの株は1万円台から買うことができるので、お金がたくさんなくても投資を始めやすいというメリットがあります。
これは、初めて投資をする人にもやさしい特徴と言えます。
NTTの株が高いか安いかを判断するために、「PER」や「PBR」という数字を使うことがありますが、NTTのそれらの数字は、ちょうどいいくらいのバランスになっています。
つまり、会社の実力と比べて、株の値段が高すぎたり安すぎたりしないということです。
また、NTTはお金の使い方や利益の出し方がしっかりしていて、「自己資本比率」や「ROE」という数字を見ても、会社としての土台がとても安定していることがわかります。
こういう会社は、急に悪くなる心配が少ないので、安心して長く株を持ちやすいです。
さらにNTTは、スマホやインターネットといった毎日の生活に欠かせないサービスを提供しているので、景気が悪くなっても大きな影響を受けにくいのが特徴です。
だからこそ、長い目で見たときに、リスクの少ない投資先として人気があります。
もうひとつ良い点は、毎年しっかりと配当金を出してくれることです。
これは、株を持っている人にとってうれしい収入になりますし、会社がちゃんと利益を出している証拠でもあります。
そして、NTTは今のサービスだけでなく、新しい技術や海外への展開、環境を大切にする活動などにも力を入れているので、将来の成長も期待できます。
このように、NTTの株は「安定していて安心感があり、将来も期待できる」タイプの株です。だからこそ、長く持ってコツコツと資産をふやしたい人にとって、とてもおすすめの投資先だと言えるでしょう。
株主優待にみる分析
NTTの株を長く持っていると、「dポイント」がもらえる株主優待があります。
このdポイントは、コンビニやレストラン、Amazonなど、わたしたちが毎日の生活でよく使うお店やサービスで使えるポイントなので、とても便利で使いやすいのが特徴です。
しかも、ただ株を持っているだけでなく、長く持ち続けると、もらえるポイントが増えていくしくみになっていて、「ずっと持っていてよかった」と思えるようなごほうびになります。
こうした仕組みは、短い期間で株の売り買いをする人よりも、「長く持って応援しよう」と考える投資家にとって、大きな魅力になります。
日本電信電話株式会社(NTT)の立場でいえば、dポイントの利用促進にも繋がり、企業にとってもメリットがあります。
株の値段は、日によって上がったり下がったりすることがありますが、そういう短期的な動きにまどわされずに、会社の成長や経営の安定性に目を向けるとき、このような優待制度があることで気持ち的にも安心できるという面もあります。
NTTは、とても大きな通信会社で、業績も安定しているため、この優待制度もしっかり続けられると考えられます。
数字だけではわからない、「実際に生活に役立つメリット」があるのが、NTTの株主優待のいいところです。
こうした実感のあるメリットがあることで、「この株を長く持とう」という気持ちが自然と強くなります。
だから、NTTは「優待をもらいながら、コツコツ資産をふやしたい」と考える人にとって、とてもおすすめできる会社なんです。
安定した会社で、ちゃんと株主のことを考えたやさしい制度がある、それがNTTという企業の魅力のひとつです。
総合評価
NTTは、長く株を持ちたい人にとってとてもおすすめできる会社です。
というのも、NTTには「安定している」「これからも成長が見込める」「株主にしっかりとおかえしをしてくれる」という、3つの大きなポイントがあるからです。
まず、NTTのような通信インフラの会社は、スマホやインターネットなど、わたしたちの生活に欠かせないサービスを提供しているので、景気が悪くなってもあまり大きく影響を受けません。
短い期間で株価が上下するのを気にするよりも、10年、20年と長い目で見たときにじっくり育っていく会社に投資するのは、とても大切な考え方です。そして、NTTはまさにそんな会社のひとつです。
つまり、NTTの株は「長く安心して持てて、じわじわ資産をふやしていきたい人」にとって、持っておく価値のある、信頼できる銘柄と言えるでしょう。