外食チェーン「磯丸水産」や「鳥良商店」を展開しているSFPホールディングス［3198］。
株を持っていると、お店で使えるお食事券がもらえることで人気の企業です。
株の値動きや会社の成長力もしっかりしていて、配当と優待を合わせた利回りも高め。
今回は、そんなSFPホールディングスについて、株の情報や優待の内容をわかりやすくまとめてみました。
長期で株を持ちたい人や、優待を楽しみにしている人にとって、知っておきたいポイントをくわしく解説していきます。
株式情報
| SFPホールディングス［3198］ | 東証P |
| 時価総額 約488億円 |
株価 2,138円
※更新：2025年6月4日
20年チャートを掲載
| 割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
| PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
| 28.67倍 | 5.58倍 | 62.5% | 18.03% | 0.19倍 |
| 優待＆配当 | ||||
| 総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
| 5.1% | 1.31% | 3.8% | 2月、8月 | 213,800円 |
| 編集部おすすめ度 | 理由 |
| 安定したブランド力と魅力的な優待制度をあわせ持つ、長期保有にぴったりの銘柄です。株価の成長性に加えて、年2回の食事券が日常の節約にもつながる点は大きな魅力。電子化された優待の使いやすさもあり、利便性・リターンともにバランスの取れた優良株です。株式投資を楽しみながら、生活にも役立てたい人におすすめできます。 |
会社情報
SFPホールディングス株式会社は、東京都武蔵野市で1984年に創業した会社です。
現在は東京証券取引所の「プライム市場」に上場しており、全国にたくさんの飲食店を展開している外食企業です。
この会社のいちばんの特徴は、海鮮居酒屋の「磯丸水産」や鶏料理の「鳥良商店」など、個性のあるお店を多数運営していることです。
この会社の経営の考え方は、「流行を追いかけるのではなく、ちょっと先のニーズを見て、新しい価値を作り出していこう」というものです。
たとえば、最近は低価格で気軽に入れるような大衆酒場スタイルのお店を新しく開発していて、地方の都市への出店も積極的に進めています。こうした動きは、より幅広いお客さんにお店を利用してもらうための工夫のひとつです。
また、SFPホールディングスは、「クリエイト・レストランツ・ホールディングス」という大きな外食グループの一員でもあります。
グループ内ではM&A（他の会社を買収すること）なども行っていて、仲間の会社と協力しながら事業を広げています。
これにより、単独では難しいような大きな挑戦にもグループ全体で取り組める体制が整っています。
ブランドの一部には、「磯丸水産」や「鳥良商店」以外にも、「鉄板二百℃」「きづなすし」「生そば玉川」などがあります。
それぞれに異なるテーマがあり、お酒を楽しむ場所だけでなく、食事中心のファミリー向けのお店も展開しています。
今後は、もっと多様なライフスタイルや好みに対応できるよう、新しいブランドの立ち上げや業態の工夫にも力を入れていく予定です。
このように、SFPホールディングスは、ひとつのスタイルにとらわれずに、いろいろなタイプの飲食店を展開している柔軟な企業です。
外食の楽しさや安心感を提供しながら、地域に根ざしたお店づくりを大切にしている点が、多くの人に支持されている理由といえるでしょう。
株主優待情報
SFPホールディングス（証券コード：3198）の株主優待は、外食を楽しむ方にとって魅力的な内容となっています。
特に「磯丸水産」や「鳥良商店」など、同社が展開する人気ブランドで利用できる食事券が年に2回贈られるため、日常の食事や家族との外食に活用しやすいです。
株主優待の内容
| 保有株式数 | 優待内容（年2回） | 年間合計金額 |
|---|---|---|
| 100株以上 | 4,000円分 | 8,000円分 |
| 500株以上 | 10,000円分 | 20,000円分 |
| 1,000株以上 | 20,000円分 | 40,000円分 |
権利確定月と発送時期
- 権利確定月：毎年2月末日および8月末日
- 発送時期：2月分は5月中旬、8月分は11月中旬に発送予定
優待券の利用可能店舗
SFPホールディングスが運営する以下のブランドで利用できます：
- 磯丸水産
- 鳥良商店
- きづなすし
- 鉄板二百℃
- いち五郎
- 玉川
- BISTRO ISOMARU
- 玉丁本店
- ホームベース
- 五の五
- 鳥平ちゃん
- とろたく
※一部店舗では利用できない場合がありますので、詳細は公式サイトの店舗検索をご確認ください。
📱 優待券の電子化とアプリ利用
2025年4月より、株主優待券は紙から電子へと移行しました。「SFP株主優待アプリ」を利用することで、スマートフォンで優待券の管理や利用が可能となります。
アプリでは、電話番号での簡単な会員登録後、優待券の情報を取り込むことができ、1円単位での利用が可能です。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ：
株式情報にみる分析
SFPホールディングスの株価チャートを20年スパンで見てみると、長い目で見て右肩上がりの傾向があります。
もちろん、コロナ禍のような外食業界全体に打撃があった時期には、大きく株価が落ち込んだこともありますが、その後しっかりと回復し、2024年〜2025年にかけては再び高値圏に戻ってきています。
これは、会社が一時的な危機に対して柔軟に対応し、業績を回復させる力があるという証拠でもあります。
投資の基本は「長期的に成長できる会社を選ぶこと」です。
その点で言うと、SFPホールディングスは、事業の内容がわかりやすく、ブランド力のある飲食チェーンをいくつも展開している点で安心感があります。
特に「磯丸水産」は海鮮系の居酒屋として非常に有名で、若者からファミリー層まで幅広い客層に支持されています。今後も外食を楽しむ文化が続く限り、一定の需要があると考えられます。
PER（株価収益率）はやや高めで、割安とは言えない水準にあります。
これは言いかえれば、投資家からの期待値が高いということです。PBR（株価純資産倍率）も高い水準にありますが、
これは資産に比べて市場での評価が高いということを意味します。
ただし、自己資本比率はそれほど高くなく、財務体質に少し弱さがある点は注意が必要です。
とはいえ、収益力は一定以上を保っており、ROE（自己資本利益率）も比較的高い水準で推移しています。
また、信用倍率が過熱気味でない点から見ても、極端な人気株ではなく、過度な投機対象にもなっていません。
こうしたバランスのとれた需給関係も、長期的な安定投資には向いていると言えます。
SFPホールディングスの強みは、外食業界の中でも「食事＋体験型」のサービスを重視していることです。
たとえば磯丸水産では、海鮮を自分で焼いて楽しむスタイルなど、お客さんが楽しめる演出を工夫しており、ただの食事以上の体験価値を提供しています。
このような差別化されたサービスは、競合との競争の中でも強みになります。
今後、飲食業界は人手不足や原材料価格の上昇など、いろいろな課題があります。
しかし、SFPホールディングスは新しい業態の開発や、アプリなどデジタル技術の活用によって、うまく時代の流れに対応している印象があります。
つまり、ただの飲食チェーンではなく、常に「次の一手」を打っている点に、長期投資家としての安心感があるのです。
株価の上昇だけでなく、企業としての成長力や柔軟性を考えると、SFPホールディングスは「長く持って応援したい」タイプの企業だと言えるでしょう。
配当と優待がある点も含めて、値上がりだけを狙う短期の投資ではなく、10年、20年とつきあえる銘柄として評価できます。
株主優待にみる分析
SFPホールディングスの株を持っていると、年に2回、外食に使える優待券がもらえます。
これは、お店でごはんを食べるときに現金のように使えるチケットのようなもので、SFPが運営する居酒屋やレストランで使えるのでとても人気があります。
たとえば、100株を持っていると、1回に4,000円分の食事券がもらえ、年に2回あるので、合計で8,000円分もらえることになります。
しかもこの優待券は、「1枚1,000円」などの金額があらかじめ決まっているわけではなく、電子化されたことによって、スマホのアプリを使って「1円単位」で使えるようになっています。
これはとても便利で、無駄なく使えるという点で、他の会社の優待と比べても使い勝手が良いのがポイントです。
使えるお店もたくさんあります。
「磯丸水産」や「鳥良商店」などの有名店はもちろん、「きづなすし」「玉川」「鉄板二百℃」などもあり、東京都心部だけでなく、地方都市にも出店しているので、首都圏以外の人でも使いやすいです。
また、優待券は家族や友人とシェアして使うこともできますし、「飲み会の費用を浮かせる」「外食費を節約する」など、日常生活にしっかり役立ちます。
長期で保有すれば、年間8,000円×5年で4万円分もの食事代がカバーできる計算になります。
長く持ち続けることで、どんどん得が大きくなっていくのがこの優待の魅力です。
一方で、「自分の生活圏にSFPのお店がない」という人には、優待券を活用しにくいというデメリットもあります。
ただし、最近ではフリマアプリや優待券専門サイトで売却もできるため、使わない人でも価値を現金化できる手段があるのは安心材料です。
このように、SFPホールディングスの株主優待は「実用的」「使いやすい」「リターンが大きい」という三拍子そろった内容になっており、長期で保有するほど恩恵が増える仕組みです。
外食をよくする人にとっては、実質的に生活費の一部をまかなえるレベルであり、長期の資産形成においても魅力的な条件と言えるでしょう。
また、優待制度が電子化されたことで、「今後もこの制度が長く続いていくであろう」という会社の本気度も感じられます。
紙の優待を減らしていく企業も増える中で、電子化しつつも続ける意思を明確に示している点も、長期保有の安心材料です。
総合評価
SFPホールディングスは、飲食店をたくさん運営している会社で、長い目で見るととても魅力的な投資先だといえます。
株の成長性と優待の実用性の両方を備えた、長期保有向けの優良銘柄です。
とくに外食を楽しむ家庭にとっては、株を買うこと自体が日常の生活費の節約にもつながるという、ちょっとおもしろいメリットもあります。
おトクにごはんを食べながら、会社の成長を応援できる。そんな「身近な投資」ができるのが、この株の魅力だと思います。