MERF株式会社[3168]は、非鉄金属のリサイクルや美術工芸品の製造など、ちょっとユニークな事業を行っている会社です。
地味ながらも社会に必要とされる仕事をコツコツと続けていて、株価も比較的安定しています。
しかも、配当や株主優待もついてくるので、「長く安心して持ち続けたい」という人にはぴったりの銘柄です。
この記事では、そんなMERF株式会社の株について、株価の動きや会社の事業、もらえる優待の内容まで、長期投資を前提にくわしく解説していきます。
「ちょっと気になるな」「初めての優待株を探してる」という方も、ぜひ参考にしてみてください。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
– | 0.83倍 | 35.6% | 5.73% | 2.07倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
4.59% | 4.59% | 0.92% | 8月 | 54,500円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
安定した事業と高めの配当、そして使いやすいQUOカードの優待がそろった、長期保有に向いている安心感のある銘柄です。株価も比較的安定しており、最低投資額も5万円台と手ごろなので、初心者にもおすすめできます。短期間で大きな値上がりを狙うというより、コツコツと資産を育てたい人にぴったりな「じっくり型の優待株」です。 |
株主優待情報

MERF株式会社の株主優待制度は、長期保有を前提とした投資家にとって、手軽で実用的な内容となっています。
特に、日常生活で利用しやすいQUOカードが贈呈される点が魅力です。
株主優待の内容
MERFの株主優待は、毎年8月末日時点での保有株数に応じて、QUOカードが贈呈されます。
保有株数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 500円分のQUOカード |
500株以上 | 1,000円分のQUOカード |
1,000株以上 | 2,000円分のQUOカード |
100株保有時の優待利回りが最も高く、約0.92%となっています。QUOカードはコンビニエンスストアや書店、ドラッグストアなど、全国の多くの店舗で利用可能なため、日常生活での利便性が高いです。
優待取得の条件とスケジュール
株主優待を受け取るためには、毎年8月末日時点で所定の株数を保有している必要があります。
2025年の権利付き最終日は8月27日(水)であり、この日までに株式を購入し、保有していることが条件となります。
優待品のQUOカードは、毎年11月頃に発送される予定です。
具体的な発送時期や手続きについては、同社の公式ウェブサイトやIR情報で確認することをおすすめします。連れにとっては、お財布にやさしいサービスです。
会社情報

MERF株式会社(旧社名:黒谷株式会社)は、もともと1870年に創業した歴史ある企業で、非鉄金属のリサイクル事業と美術工芸品の製造・販売を行ってきました。
2025年に社名を「MERF(マーフ)」へと変更し、新たな企業ブランドとしての歩みをスタートさせました。
本社は富山県射水市にあり、その他にも東京都千代田区に東京支店、新潟市東区に新潟事業所を構えています。
さらに、アメリカ・ポートランドやタイ・バンコクにも関連会社を持ち、グローバルなネットワークを活かした事業展開を進めています。
主な事業の一つは、銅やアルミニウムといった非鉄金属を回収・精製し、再利用できる「インゴット(鋳塊)」として製造・販売するリサイクル事業です。
これらの金属素材は、建築資材や船のスクリュー、住宅設備など幅広い分野で使われています。金属資源の循環を支える重要な役割を担っています。
もう一つの柱が、美術工芸品の製造です。
仏像や干支の置物、さらにはディズニーやハローキティなど有名キャラクターとコラボした純金アイテムも手がけており、伝統工芸の技術と現代の感性を融合させた商品づくりが特徴です。
これにより、海外市場でも日本の「ものづくり」精神を発信しています。
150年以上の歴史を持つ老舗企業でありながら、リサイクル分野とアート工芸というユニークな2軸で成長を続けているMERF株式会社は、将来性を感じさせる存在です。
環境問題への関心が高まるなか、金属リサイクルの需要は今後も続くことが見込まれ、長期保有を前提とした投資先として注目するに値する企業と言えるでしょう。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
MERF株式会社(旧:黒谷)の株価は、長期的に見ると上下を繰り返しながらも、大きく下がり続けているという印象はありません。
2006年からの20年チャートを見ると、特に2017年〜2020年ごろには1,000円以上まで大きく上がる場面が何度もありました。
その後は少し落ち着き、現在は500円台前後で動いています。
こうした動きから読み取れるのは、「成長のチャンスがあるたびに注目されて株価が跳ね上がるけれど、基本的には業績も安定していて急激に下がりすぎることも少ない」ということです。
これは長期保有を考える投資家にとってはプラスの材料です。
もちろん、株価の上下は短期的なニュースや世界の経済状況の影響も受けますが、MERFはリサイクル事業という「景気に左右されにくいビジネス」を行っており、その点でも安定感があります。
また、銅やアルミといった非鉄金属は世界的に需要が高く、今後も産業に欠かせない存在であり続けます。
こうした素材をリサイクルして提供するMERFのような会社は、長い目で見ると社会に必要とされる存在であり、投資先としての魅力もあるといえます。
さらに、自己資本比率も低くなく、ROEも高くはないものの安定しており、経営が極端にリスクを取っているわけではない点も評価できます。
PERは直近では赤字決算のため参考値がありませんが、これは一時的な要因によるもので、過去の実績から見て今後の回復も期待できます。
ただし、「爆発的な成長株」ではない点は気になります。
株価は過去に一時的に大きく上がったことがありますが、その後は落ち着いており、急激に値上がりを期待するような銘柄ではないということです。
ですが、これは逆に言えば「長く持って配当や優待をもらいながら、じっくり育てていく銘柄」として向いているともいえます。
大きく下がるリスクが小さく、安定的に配当や優待を楽しみながら長く保有できる、いわば“安心感のある銘柄”です。
すぐに利益を出すというよりも、「これからも地味にだけど着実にやってくれる会社」として、長期投資に向いているといえるでしょう。
株主優待にみる分析
MERF株式会社の株主優待は、とてもシンプルで分かりやすい内容になっています。
毎年8月末に株を持っていると、保有株数に応じて全国のコンビニや書店などで使える「QUOカード」がもらえます。
具少額から始められて、しかも実用性のある優待をもらえるのは、とても魅力的です。
QUOカードは現金とほぼ同じ感覚で使えるため、受け取っても無駄になることがほとんどありません。
コンビニでの買い物や、ちょっとしたプレゼントにも使えるので、投資した実感を得やすいのもポイントです。
さらにMERFは、配当利回りも比較的高く、長期的に見てもお金を“眠らせておかずに働かせる”という意味で、とても効率的な投資先と言えるでしょう。
また、優待が年1回とシンプルな分、受け取り忘れや複雑な手続きもなく、手軽に続けられるのも大きなメリットです。
とくに、これから株を始めてみたいという方にとって、こうした「わかりやすい」「使いやすい」「もらいやすい」優待は、株主になる楽しみを感じやすい仕組みです。
もちろん、他社のようにカタログギフトや食品など、豪華で派手な優待ではないかもしれません。
でも、その分、コストが低く、会社としても安定して長く続けやすい優待内容だと言えます。
企業にとって無理のない範囲で続けられる優待というのは、投資家にとっても長く付き合える安心材料の一つです。
加えて、MERFは非鉄金属リサイクルという堅実なビジネスを行っている企業で、株価の大きな下落リスクも比較的低く、最低投資額も少ないため、「日々の節約もしたいし、資産形成も始めたい」という方にはとても相性の良い銘柄だと感じます。
総じて、MERFの優待は地味ながらも堅実で、長期保有に非常に向いています。
優待目当ての投資家にとっては、「生活の足しになって、楽しみもある」、そんな“ちょうどいい”投資先といえる内容です。
総合評価
投資というのは、目先の利益だけでなく「安心して持ち続けられるか」も大事な要素です。
MERFはその点で、「企業としての安定感」「事業の堅実さ」「投資家への還元意識(配当と優待)」のバランスがとれた銘柄です。
長期でじっくり育てていく“お付き合い型の株”として、初心者から中級者の投資家にまでおすすめできる一社だといえるでしょう。