「PERってよく聞くけど、なにそれ?」
「株って難しそう…自分には関係なさそう…」
実はPERは、株式投資を知るうえでとっても大事な“カギ”なんです。
この数字を知っておくと、「この株は高すぎ?それともお買い得?」が少しずつわかってきます。
この記事では、PERの意味や使い方を、プロの投資家の視点もまじえて、やさしく解説します。
PERを見るときのコツも紹介するので、株のことがまったくわからない人でも安心して読めますよ。
これを読めば、あなたも株の世界の入口に一歩踏み出せるはず!
さあ、投資の達人を目指して、一緒にPERを学んでいきましょう!
PERとは?株の「お買い得度」がわかる指標!
みなさんは、同じ商品でも「安く買えたらラッキー!」って思いますよね?
株価は常に変動していますが、「今、この株はおトクなのか?」を見分けるヒントがあるんです。
それがPER(ピー・イー・アール)という数字です。
PERは「株価収益率(かぶかしゅうえきりつ)」といって、株の値段が、その会社の利益に対してどれくらい高いか・安いかを表す指標です。
英語では「Price Earnings Ratio(プライス・アーニングス・レシオ)」といいますが、覚えなくても大丈夫です!
計算のしかたは、とってもシンプルです。
たとえば、ある会社の株が1,000円で、1株あたりの利益が100円だったとしましょう。
この場合、PERは「10倍」になります。
これは、「この会社が今と同じくらいの利益を出し続けたら、10年で投資したお金を回収できる」というイメージです。
つまり、PERが低ければ「安く買えるかも?」、PERが高ければ「ちょっと高いかな?」と考える材料になります。
でも、この数字だけで「良い・悪い」は決まりません。
PERは、株を買う前にチェックする“目安のひとつ”として、知っておくととっても便利な道具なんですよ!
PERの目安はどれくらい?高い・低いの基準を知ろう
「PERが10倍って、安いの?それとも高いの?」初めて株を見たとき、多くの人がこんなふうに思いますよね。
でも安心してください。
ここでは、PERの「目安」についてわかりやすくお話しします!
まず、2024年時点で、日本の大きな会社が集まっている「東証プライム」という市場では、平均のPERがだいたい14倍くらいです(出典: 日本取引所グループ)。
なので、PERが10倍くらいなら「ちょっと安いかも?」、20倍くらいなら「少し高めかも?」という目安になります。
でも、ここで大事なポイントがあります。
PERの「高い・低い」は、業種によって大きく変わるんです。
たとえば
- 銀行や電力会社のように安定している業種は、利益がある程度読めるのでPERは低め(10倍以下)になることが多いです。
- ITや医療など、成長が期待される業種は、「これからもっと利益が出るはず!」という期待でPERが高くなりやすいです(20倍以上でも珍しくないです)。
つまり、「PERが高い=ダメ」「PERが低い=お得」とは一概に言えません。
「その会社がどんな仕事をしていて、同じような会社と比べてどうか?」を見ることが大事なんですね。
また、PERだけじゃなく、PBRや他の指標や株価チャート、政治経済なども含めて、総合的に判断することが大切です!
PERは、株の「お買い得度」を考えるための“ヒント”のひとつ。
数字だけに振り回されず、しっかり背景も見るクセをつけましょう!
PERが使えない場合もある?3つの注意点
PERはとっても便利な数字ですが、「いつでも正しい!」というわけではありません。
ここでは、PERを使うときに注意してほしい3つのポイントを紹介します!
赤字の会社にはPERが使えない
PERは「株価 ÷ 1株あたりの利益」で計算するので、利益がゼロだったりマイナス(赤字)だったりすると、PERが出せません。
たとえば、会社が1円ももうけていないのに株価が1,000円だったら、わけがわからないですよね。
新しくできた会社や、成長途中のベンチャー企業などでは赤字のことも多いので、そういう会社のPERは「―(ハイフン)」や「N/A」と表示されることもあります。
成長企業のPERが高いのは、期待の証の可能性もある
PERが高いと「割高なのかな?」と思うかもしれませんが、将来の成長が期待されている会社は、PERが高くても不思議ではありません。
たとえば、AIやロボット、自動運転など「これからの未来を変えそう!」という分野で活躍する企業は、今はあまり利益が出ていなくても「将来はすごく儲かるはず!」という期待で株価が上がり、PERが高くなることがあります。
つまり、PERが高い=悪い会社、というわけではないんです。
一時的に利益が増えたときは、PERが低く見えることも
たとえば、ある会社が「一回だけ大きな売上」を出したとしましょう。
すると利益がドンと増えて、PERが急に低くなることがあります。
でも、それが「たまたま」で、来年はまた元に戻るような場合、PERだけ見て『この株は安い!』と判断するのはキケンです。
こういうときは、「その利益は長く続きそうか?それとも一時的なのか?」をニュースや会社の説明を見て判断することが大事です。
PERはすごく役に立つ道具ですが、数字だけを見て決めつけないことが大切。ちゃんと背景や会社の将来性も見ながら使えば、あなたの投資判断はグッとレベルアップしますよ!
プロ投資家の視点:PERはあくまでヒント
ここまで読んで「PERって便利な数字だな!」と思った人もいるかもしれませんね。
たしかにPERはとっても役立ちます。でも、プロの投資家はPER“だけ”では判断しません。
PERはあくまで「ヒントのひとつ」として考えて、他の情報も合わせてチェックしています。
PERだけじゃダメ!PBRやROEも一緒に見るのがコツ
PERは「利益」に注目した数字ですが、会社の“資産”や“もうける力”も大事なチェックポイントです。
たとえば
- PBR(株価純資産倍率):会社が持っている資産に対して、株価が高いか安いかを見る指標
- ROE(自己資本利益率):自分たちのお金で、どれくらい効率よく利益を出しているかを見る指標
PERだけで「この株は安いぞ!」と飛びついても、PBRが高すぎたり、ROEが低かったりすると「うーん…本当にお得?」って思うこともあります。
だから、いくつかの指標を組み合わせて見るのが、プロのやり方です。
「過去のPER」と「今のPER」を比べてみよう
もうひとつ大事なのは、その会社のPERが「今だけ」高いのか?いつもそうなのか?をチェックすることです。
たとえば、ある会社のPERが今20倍だとしても、過去5年間ずっと20倍前後なら「いつもと同じくらいだな」と思えますよ。
逆に、いつもは10倍くらいだったのに、急に20倍になっていたら「何か理由があるのかな?」と調べるキッカケになります。
過去のPERの推移を見ることで、今のPERが“高すぎ”か“ちょうどいい”かが見えてくるんです。
PERの裏にある「期待」や「業界の勢い」もチェック!
PERは、利益に対して株価がどれくらい高いかを見る数字ですが、株価には「みんなの期待」も反映されています。
たとえば、ロボットを開発している会社があったとします。
今はまだ利益が少なくてPERは高くても、「将来ロボットが生活を変えるかも!」という期待があるから、株価は上がっているかもしれません。
業界全体が伸びている場合は、多少PERが高くても気にされにくいこともあります。
だからプロ投資家は、「この会社にどんな期待があるのか?」「その期待は本物か?」をじっくり考えながらPERを使っているんです。
PERはとても役立つけれど、「数字の奥にあるストーリー」まで読み取るのが本当の投資家。
いろんな角度から会社を見る力をつけていけば、あなたもきっと「未来のプロ投資家」に近づけますよ!
まとめ
PERは、株が「割安なのか?割高なのか?」を見分けるための大切なヒントです。
これを知っておくと、「なんとなく高そう」「おトクかも!」といった感覚が、数字で見えるようになります。
もちろん、PERだけで判断するのはキケンなときもあります。
でも、他の情報と組み合わせて見るクセをつければ、あなたの“株の見る目”はどんどん育っていきます。
未来の投資家を目指して、まずはPERを使いこなすところからスタートしてみましょう!
PERを味方にできたあなたは、すでに「投資家の第一歩」を踏み出していますよ!