「株に興味はあるけど、どうやって買えばいいの?」
そんな疑問を持つ方に向けて、この記事では株の買い方をやさしく解説します。
証券口座の作り方から、銘柄の選び方、注文方法(成行・指値・逆指値)の違いまで、初心者がつまずきやすいポイントを紹介。
はじめてでも安心してスタートできるよう、専門用語もできるだけかみ砕いて説明しています。
この記事を読めば、株を買うまでの流れがきっとスッキリ分かるはず。
まずは、最初の一歩から一緒に始めてみましょう。
株は「売りたい人」と「買いたい人」がそろってはじめて取引が成立する
株はスーパーの商品とちがって、買いたいと思ってもすぐに買えるとは限りません。
なぜなら、株の取引は「この会社の株を○○円で売りたい人」と「○○円で買いたい人」がぴったり合ったときにだけ成立する(=これを「約定」といいます)からです。
たとえば、あなたが「1株1,000円で買いたい!」と思っても、売りたい人が「1,050円じゃないと売らないよ」と思っていたら、取引は成立しません。
反対に、「1,000円で売ってもいいよ」という人がいれば、その場で買うことができます。
このように、株は売りたい人と買いたい人の“値段の希望”がマッチすることが大切なのです。
だからこそ、「いくらで買うか」「いつ買うか」を決める注文方法を知っておく必要があります。
注文方法の種類と使い分け【成行・指値・逆指値】
株を買うときは、「いくらで買いたいか」「いつ買いたいか」を自分で決めて注文します。
そのときに使うのが、「成行注文(なりゆきちゅうもん)」「指値注文(さしねちゅうもん)」「逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)」という3つの方法です。

この3つの違いを知っておくと、自分のペースでムリなく株を買うことができるようになります。
成行注文(Market Order)
成行注文(なりゆきちゅうもん)は、「いくらでもいいから、すぐに買いたい(または売りたい)」ときに使う注文方法です。
たとえば、「この株がほしい!今すぐ買いたい!」というときに便利です。
ただし、そのときの市場の値段で注文が通るので、思っていたより高い値段で買ってしまうこともあります。
指値注文(Limit Order)
指値注文(さしねちゅうもん)は、「この値段なら買いたい」「この値段まで上がったら売りたい」と、自分で価格を決めて出す注文方法です。
たとえば、「今は1,200円だけど、1,100円まで下がったら買いたい」というときは、1,100円で指値注文をしておけば、その値段になったときだけ自動で買うことができます。
逆指値注文(Stop Order / Stop-Loss Order)
逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)は、あらかじめ決めた値段になったら、自動で売ったり買ったりしてくれる方法です。
たとえば、「1,200円で買った株が1,100円まで下がったら、これ以上損しないように自動で売りたい」というときに使えます。これを「損切り(そんぎり)」といいます。
また、「1,200円で買った株が1,500円になったら自動で売って利益を確定したい」といった場合にも使えます。
初心者におすすめの使い方は?
はじめて株を買うなら、まずは指値注文がおすすめです。
落ち着いて、自分が決めた値段で取引できるからです。
どうしても今すぐ買いたいときだけ、「成行注文」を使うといいでしょう。
そして、株の値段が大きく下がったときに自動で売ってくれる「逆指値注文」も、自分を守るための大事な方法です。
この3つの注文方法をうまく使い分けることで、あわてずに、上手に株を買うことができるようになります。
株の買い方は5つのステップでOK

「株を買う」って聞くと、むずかしそうに感じるかもしれません。
でも、やることは意外とシンプルです。
ここでは、はじめてでも迷わず株を買えるように、5つのステップに分けてわかりやすく説明します。
ステップ1:証券口座を作ろう
株を買うには、まず証券会社で口座を作ることが必要です。
証券会社とは、株を売ったり買ったりできる会社のことです。
今はインターネットで使える「ネット証券」が人気で、スマホからでもかんたんに申し込めます。
税金のことが心配な人は、「特定口座(とくていこうざ)」を選ぶと、面倒な手続きがなくてラクです。
また、少ないお金ではじめたい人には、NISA(ニーサ)という、税金がかからない特別な制度もあります。
ステップ2:どの株を買うか決めよう
口座ができたら、今度はどの会社の株を買うかを決めます。
はじめのうちは、知っている会社や好きな商品を作っている会社から選ぶのもおすすめです。
たとえば「ユニクロが好きだから、ユニクロの会社(ファーストリテイリング)の株を買ってみようかな」という感じです。
株を選ぶときは、「配当金」や「株主優待」という特典がある会社も人気です。
ステップ3:株の値段や動きを見てみよう
株は、毎日株価が変動します。
その動きをチャートというグラフで見ることができます。
また、株を買いたい人・売りたい人が、いくらで売買したいかを出している一覧表(板情報)もチェックできます。
これは注文するときのヒントになります。
ステップ4:実際に注文してみよう
いよいよ株を買ってみます!スマホやパソコンから、注文画面に進んでください。
「成行」「指値」「逆指値」など、注文方法を前の章で説明したように、目的によって使い分けます。
また、株は基本的に100株単位で売られています。
たとえば1株が1,000円の株なら、100株で10万円が必要になります。
でも、最近は「1株から買えるサービス(単元未満株)」もあって、少しのお金でもスタートできます。
ステップ5:買ったあとの管理と売るときの流れ
株を買ったら、それで終わりではありません。証券会社のアプリやサイトで、自分の株が今いくらになっているかをチェックしましょう。
株価が上がっていれば、売ってもうけることができます。

株ライフは、長期の保有を推奨しています。「少し株価が上がったら売って」を繰り返すのではなく、長期間寝かしておくのがおすすめです。
初心者がやりがちな失敗とその回避策
株をはじめたばかりの人は、知らないうちに同じような失敗をしてしまうことがあります。
でも、あらかじめよくある失敗を知っておけば、それを防ぐことができます。
ここでは、株の初心者がよくやってしまう3つの失敗と、それをふせぐためのポイントを紹介します。
成行注文で高い値段で買ってしまう
「すぐに買いたい!」と思って成行注文を出したら、思っていたより高い値段で買ってしまった……これはよくある失敗です。
たとえば、買おうとしたときに一気に株価が上がっていたら、高い価格で約定してしまうことがあります。
そのため、 はじめのうちは、指値注文で「この価格まで下がったら買う」と決めておくと安心です。
一つの会社にお金をまとめてしまう
「この会社の株、きっと上がるはず!」と思って、持っているお金をその株に全部つぎ込んでしまうのもよくある失敗です。
もしその会社の株価が下がってしまったら、ダメージがとても大きくなってしまいます。
そのため、いくつかの会社に分けて買う(分散投資)ことで、リスクを減らすことができます。
1つが下がっても、他が上がっていればバランスが取れます。
SNSやネットのうわさに流されてしまう
「この株が上がるらしい!」というネットの情報や、SNSの投稿を見て、よく調べずに買ってしまう人も少なくありません。
でも、うわさだけで動くと、思っていたのと違う結果になることが多いです。
株を買う前に、会社の情報を自分でしっかり調べることが大切です。
株ライフの情報に加え、会社のホームページや証券会社のサイト、Yahoo!ファイナンスなどを見て、売上や利益の動きなどをチェックしましょう。
こうした失敗は、「知っておく」だけでも防げるものばかりです。
あせらず、じっくりと情報を見ながら、自分に合った方法で株をはじめていきましょう。
まとめ
株を買うのは、最初はむずかしそうに感じるかもしれません。
でも、しくみがわかれば、そんなにこわがることはありません。
まずは、注文方法のちがい(成行・指値・逆指値)を知ることが大切です。
これを知らずに買うと、思っていたより高く買ってしまったり、売るタイミングをまちがえたりすることがあります。
そして、証券口座を作って、株を選び、注文を出して、買ったあとの管理をする。
この5つのステップを、順番にゆっくり進めていけば大丈夫です。
失敗しないコツは、あわてずに、ルールを決めて、冷静に行動すること。
買うときも、売るときも、「なんとなく」ではなく、「なぜその値段で買うのか・売るのか」を考えるクセをつけると、少しずつ上手になっていきます。
株は、知識と経験の積み重ねです。最初は小さな一歩でも、その一歩が将来の大きな力になります。
ぜひ、自分のペースで楽しく投資を学んでいってください。