倉元製作所[5216]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

倉元製作所[5216]は、ガラス基板の加工で培った技術を土台にしながら、清掃ロボットなど新しい分野にも挑戦している会社です。

ただ、30年チャートを見ると長い下落のあと低位でのもみ合いが続き、長期投資としてはかなり慎重に見たい銘柄でもあります。

本記事では、今日の株価データ、株主優待の内容、会社の最新の動き、そして長期目線での注意点を、わかりやすく整理します。

目次

株式情報

倉元製作所[5216]東証S
時価総額
約71億円

株価 148
更新:2025年12月19日終値

倉元製作所[5216]30年株価チャート

30年チャートを掲載

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
2.08倍 78.37% 1.69% 0.00倍
優待&配当
総合利回り 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
0.00% 0.00% 12月 1,480,000円
編集部おすすめ度理由
ガラス基板加工から新規事業へ広げて再建を目指す銘柄ですが、30年チャートは長期で厳しく、利益の安定も見えにくい状況です。優待は10,000株で視察旅行の抽選という珍しい内容ですが再現性が低く、長期保有の柱にはしづらいです。主力ではなく少額で様子見が無難です。

株主優待情報

倉元製作所の株主優待は、「視察旅行(抽選)」というかなり珍しいタイプです。

配当や金券のように毎年確実にもらえるものではないので、ここは“お楽しみ要素”として見ておくのが無難です。

株主優待の内容

区分内容
対象株数10,000株以上
優待内容抽選で5名に中国の最先端企業などの視察旅行へ招待(旅費・宿泊費・食事代を含む想定)
実施時期例年3月下旬ごろに2泊3日の予定として案内されています
長期優遇なし

権利確定日と有効期限

権利確定月は12月です。

株主優待の対象になるには、12月末の基準日に株主名簿に載っている必要があります。

株主優待としての「有効期限」は、金券のように期限が書かれているタイプではなく、当選者に個別に案内される運用です。

抽選型のため、優待を受け取れるかどうかは毎年の当落次第になります。

会社情報

引用:日本経済新聞

倉元製作所は、宮城県栗原市に本社と工場を持つ会社です。

昔から得意なのは、液晶ディスプレイなどに使われるガラス基板を、切ったり磨いたりして精密に加工する仕事です。

公式サイトでは、本社のある若柳工場「液晶ガラス基板加工品」や「Siウェハ再生加工品」を作っていると紹介されています。

また、岩手県一関市には花泉工場があり、こちらは「成膜ガラス基板」を扱う拠点として案内されています。

つまり「お店の数」が多い会社ではなく、工場でモノづくりをするタイプの企業です。

近年は、これまでの加工技術を土台にしつつ、事業の柱を増やそうとしています。

たとえば、業務用の清掃ロボット事業が掲載されており、広い施設を自動で掃除できるロボットなどを紹介しています。

さらに、基板関連だけでなく、半導体加工、太陽電池(ペロブスカイト)など、複数のテーマに取り組んでいます。

こうした動きは「昔の稼ぎ方だけでは厳しいので、新しい稼ぎ方を作りたい」という意思表示でもあります。

ただし、新規事業は立ち上げ期ほどお金がかかり、すぐに利益が出ないことも多いです。

実際に、直近の決算では赤字や不確実性に触れた内容もあり、会社はまだ安定期というより再建の途中だと見ておくのが自然です。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報から見る投資おすすめ度と根拠

長期保有の目線で見ると、倉元製作所はおすすめ度がかなり低い銘柄になります。

理由はシンプルで、長く持つために一番大事な「利益の安定」が見えにくいからです。

30年チャートは、昔の高値から大きく下がったあと、低い水準での動きが長く続いています。

これは「短期の上げ下げ以前に、会社の稼ぐ力が長い間うまく戻っていない」ことを、結果として示しています。

もちろん、株価が長く下がった銘柄でも、V字回復する会社はあります。

ただそのためには、売上だけでなく利益が続けて出る形になり、投資家が「この会社はもう大丈夫」と思える状態が必要です。

倉元製作所は、ガラス基板加工という技術の土台がある一方で、その市場環境が変わり、稼ぎ方の作り直しを迫られてきました。

そこで清掃ロボットなどの新規事業に挑戦しているのは前向きですが、長期投資では「挑戦している」だけでは足りません。

新規事業は立ち上げ期ほどコストが先に出やすく、黒字化のタイミングが読みにくいので、株主としては不安が残ります。

また、株価が低位で推移している局面では、資金調達や事業継続の話が出やすく、株主にとっては想定外のリスクが起こりやすくなります。

数字の見た目として自己資本比率が高い時期があっても、利益が弱いと「安心して持ち続ける強さ」には直結しにくいです。

長期保有で大切なのは、毎年の上下ではなく、10年スパンで見ても会社が利益を積み上げられるかという点です。

現状の倉元製作所は、その確信を持つには材料が足りず、「持っていれば自然に報われる」タイプの銘柄とは言いにくいです。

総合すると、長期投資の基本である「安定した利益」「継続的な株主還元」「事業の見通し」の3つが揃いにくく、ポートフォリオの中心に置くのは避けたい銘柄です。

もし検討するなら、長期の主力ではなく、あくまで少額で「変化が本物かどうか」を見守る距離感が現実的だと思います。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

優待目線でも、倉元製作所は長期保有向きとは言いにくいです。

理由は、優待が抽選型で、しかも条件が10,000株と重たいからです。

長期保有で優待を活用したい人にとって大事なのは、「毎年だいたい同じ価値を受け取れること」です。

たとえば外食券や買い物券のように、使う場所が分かりやすく、家計の助けになるものは長期と相性が良いです。

一方、倉元製作所の優待は視察旅行という体験型で、当たれば確かに特別感があります。

ただ、当たらなければ何ももらえないので、長期保有の「楽しみ」としての再現性が低いです。

さらに10,000株が必要なので、株価が低いとはいえ、まとまった資金をこの1社に入れる形になります。

しかも配当利回りは高くなく、優待利回りも金額換算が難しいため、合計の利回りで魅力を出すタイプではありません。

長期投資では「下がっても配当や優待で心が折れにくい」仕組みが大切ですが、この銘柄はそこが弱いです。

また、優待の内容が旅行なので、そもそも行ける人が限られます。

仕事や家族の予定があると参加しづらく、「当たっても使えない」可能性もあります。

こうした点を踏まえると、優待狙いの長期保有というより、会社の話題性を楽しむ“イベント枠”に近い印象です。

長期で優待を活用して資産形成をしたい人は、より確実性の高い優待銘柄を軸にして、倉元製作所は入れても“少し”に留めたほうが安心です。

総合評価

総合的に見ると、倉元製作所は長期保有の本命としてはおすすめしにくい銘柄です。

30年チャートは厳しい流れが長く、事業も再建途中で、利益の安定がまだ見えにくいです。

優待も抽選型で条件が重く、長期保有の“毎年のご褒美”として使いにくい点が評価を下げます。

買うなら「新規事業が本当に伸びるか」を見守る小さな枠にして、主力は安定した銘柄で固めるのが現実的です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次