かんなん丸[7585]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

かんなん丸[7585]は、「庄や」などの飲食店を中心に運営する会社です。

ただし株価は長い目で見ると右肩下がりの期間が長く、今回の総合評価(5段階の1)にふさわしく、慎重に見たい銘柄です。

優待は食事券かジェフグルメカードを選べるので使い勝手は悪くありませんが、「優待があるから買う」と決めるには材料が弱めです。

このページでは、株価データと優待内容を整理したうえで、長期保有目線での注意点をわかりやすくまとめます。

目次

株式情報

かんなん丸[7585] 東証STD
時価総額
約18.8億円

株価 431
更新:2025年12月18日 09:47(Yahoo!ファイナンス)

30年チャートを掲載(画像は差し替えてください)

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
329倍 4.11倍 27.7% マイナス 0.00倍
優待&配当
総合利回り 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
約2.31% 0%(配当表示なし) 約2.31% 6月、12月 約43,200円
編集部おすすめ度理由
優待は食事券かジェフグルメカードを選べて実用性はある一方、長期の株価推移が弱く、収益面も安定しきれていないため、長期保有の中心に据えるには不安が残ります。買うなら「優待を確実に使える人が、少額で楽しむ枠」にとどめ、業績の持ち直しが見えてから判断するのが安全です。

株主優待情報

かんなん丸の株主優待は、年2回(6月・12月)に「食事券」か「ジェフグルメカード」を選べるタイプです。

株主優待の内容

保有株数 優待(いずれか選択)
100株以上 ①食事券 2,000円相当 または ②ジェフグルメカード 500円相当
300株以上 ①食事券 5,000円相当 または ②ジェフグルメカード 1,000円相当
500株以上 ①食事券 8,000円相当 または ②ジェフグルメカード 2,000円相当
1,000株以上 ①食事券 15,000円相当 または ②ジェフグルメカード 4,000円相当

食事券は基本的に自社運営の対象店舗で使う想定です。

ジェフグルメカードは使えるお店が多いので、「近くに店舗がない人」でも無駄になりにくいのが強みです。

権利確定日と有効期限

権利確定月は6月末と12月末です。

権利付き最終日などは年によって変わるので、買う前に必ずカレンダーで確認しておくのが安全です。

有効期限は優待券の券面や送付案内に書かれるため、到着したら先に期限だけチェックしておくと安心です。

会社情報

かんなん丸は、埼玉県を中心に飲食店を運営している会社です。

自分たちのブランドとしては、「大衆すし酒場 じんべえ太郎」や「カラオケkobanちゃん」を運営しています。

それに加えて、ほかの会社の看板を使って店を運営するフランチャイズの形も大きな柱で、「庄や」「日本海庄や」「Italian Kitchen VANSAN」なども手がけています。

最近は飲食だけでなく、女性専用AIパーソナルジム「FURDI」にも取り組んでいて、仕事の幅を広げようとしているのが特徴です。

店舗は、会社の発表資料では合計32店舗となっています。

内訳は「庄や」10店舗、「日本海庄や」2店舗、「kobanちゃん」1店舗、「じんべえ太郎」13店舗、「VANSAN」4店舗、「FURDI」2店舗です。

こうして見ると、ひとつの業態に頼り切らず、いくつかの柱を作って立て直しをしている途中の会社だと分かります。

ただ、飲食業は材料費や人件費の影響を強く受けます。

値上げが簡単ではない一方で、仕入れが上がると利益が出にくくなるので、会社としてはメニューの見直しや運営の効率化を続ける必要があります。

投資の目線では、「店舗数が多い=強い」と決めつけるよりも、1店舗あたりでちゃんと利益が出る形に戻っているかを見ていくのが大切です。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報から見る投資おすすめ度と根拠

結論から言うと、長期保有の目線ではおすすめ度は低めです。

理由はシンプルで、「長い期間で株価が伸びにくい形が続いていること」と、「会社の稼ぐ力が弱い状態が長いこと」が重なっているからです。

30年チャートを見ると、山ができたあとに大きく下げて、その後は戻りが弱いまま横ばいに近い動きになっています。

この形は、長期投資で一番やりにくいタイプです。

なぜなら、上がる力よりも「戻り売りされる力」の方が勝ちやすく、長く持っても評価されにくい時間が増えやすいからです。

また、時価総額が小さい銘柄は、ちょっとしたニュースや需給で株価が動きやすくなります。

短期で見るとチャンスが出ることもありますが、長期では「安定して右肩上がり」を作るには相当な業績改善が必要になります。

財務面でも、自己資本比率が高いとは言いにくく、急に環境が悪くなったときの耐久力は強いとは言えません。

さらに、ROEがマイナスということは、今の段階では「株主のお金を使って増やす」より「減らしてしまっている」局面にいる、という見方になります。

もちろん、今後の改善で数字が良くなる可能性はあります。

ただし長期投資では、「可能性」よりも「すでに安定しているか」を重視したいところです。

この銘柄は、現時点では“守りの長期保有枠”に入れるには不安が残ります。

もし検討するなら、業績が黒字で安定してきたこと、資金繰りが無理のない形に戻ったこと、店舗の採算が改善してきたことなど、会社の体力が戻ってきたサインを確認してからの方が安心です。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

優待だけに注目すると、内容は悪くありません。

食事券は「自分がよく行く店で使えるなら実用的」ですし、ジェフグルメカードを選べるのはかなり助かります。

特にジェフグルメカードは利用できる店が多いので、地域に店舗が少ない人でも優待を活かしやすいです。

一方で、長期保有の投資として考えると、優待の魅力だけで弱点をカバーしきれない印象です。

というのも、優待は「もらえると嬉しい」ですが、会社の利益が安定していない状態だと、優待の継続はいつでも見直し対象になり得ます。

飲食業は景気だけでなく、材料費や人件費、天候、流行などでも利益がぶれやすいです。

そういう業種で、配当が強いタイプではない場合、長期投資の“下支え”が作りにくくなります。

優待の額面自体も、株価が安いので利回りとしては見映えしやすいのですが、実際は「優待を使い切れる生活動線にあるか」で満足度が変わります。

食事券を選ぶなら、利用できる店舗が近くにあるか、行く頻度が作れるかが大事です。

ジェフグルメカードを選ぶなら、家族で外食する機会がある人ほど相性が良いです。

ただ、どちらを選んでも「優待が主役で、株が強いわけではない」という点は変わりません。

長期で優待を楽しみたいなら、会社の体力がある程度戻り、優待を続けられる余裕が見えてきたタイミングの方が、気持ちよく持てると思います。

総合評価

総合的に見ると、かんなん丸は「優待は使いやすいが、長期投資としては土台が弱い」銘柄です。

株価の長期推移が強くなく、収益性も安定しているとは言いにくいので、長期保有の中心に置くのはおすすめしにくいです。

一方で、店舗が近くにあって優待を確実に使える人が、少額で“優待を楽しむ枠”として持つなら、選択肢になる可能性はあります。

その場合でも、買った後は「優待が続くか」だけでなく、「会社がちゃんと利益を出せる形に戻っているか」を定期的に確認するのがおすすめです。

長期投資で安心して持てる銘柄を探すなら、まずは業績と財務がより安定している会社を優先し、かんなん丸は“様子見寄り”で向き合うのが無難です。

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