フルサト・マルカホールディングス[7128]は、機械・工具や建設資材を扱う技術商社グループの持株会社です。 工場や建設現場の設備投資を支える「縁の下の力持ち」のような存在で、景気の波を受けつつも安定した収益基盤を築いています。
2021年にフルサト工業とマルカが経営統合して生まれた新しいホールディングスで、機械・工具事業、建設資材事業、建設機械事業、IoTソリューション事業という4本柱でポートフォリオ経営を進めています。 国内だけでなく、北米やアジアなど海外にも拠点を持ち、グローバルに事業を展開しているのが特徴です。([Shared Research][1])
株価は上場後に大きく上昇したあと、一服感のあるレンジ相場に入っており、直近は2,000円台前半で落ち着いています。 PERはやや高めですが、PBRは1倍を下回り、自己資本比率も高水準と、割高感と割安感が入り混じる「評価待ち」のポジションにいる銘柄です。([株探][2])
株主優待では、保有株数と保有期間に応じてQUOカードがもらえます。 3年以上の長期保有で優待額が大きく増える設計になっており、配当と合わせた総合利回りは約4〜5%台と、インカム狙いの投資家には魅力的な水準です。([Yahoo!ファイナンス][3])
派手な成長を追いかけるというよりは、安定配当と長期優待をもらいながら、コツコツと保有を続けたいタイプの銘柄です。 ポートフォリオの中で、「インフラ・製造業を下支えする堅実株」として位置づけるとバランスが取りやすいでしょう。
株式情報
| 割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
| PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
| 21.24倍 | 0.74倍 | 59.6% | 6.40% | 0.52倍 |
| 優待&配当 | ||||
| 総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
| 4.80% | 4.58% | 0.22% | 12月 | 226,300円 |
| 編集部おすすめ度 | 理由 |
| 配当利回りと長期優待が魅力の、堅実なインカム中心銘柄です。 自己資本比率が高く財務は安定しており、PBRの水準と資産面の割安さも意識されます。一方で業績成長はやや落ち着いているため、短期で大きな値上がりを狙うより、配当とQUOカードを受け取りながら10年単位でじっくり付き合うイメージの銘柄です。 |
株主優待情報

フルサト・マルカホールディングスの株主優待は、毎年12月末時点で100株以上を保有している株主を対象に、保有株数と保有期間に応じてQUOカードが贈られる内容です。
長く持てば持つほど優待金額が増える「長期保有優遇」が用意されている点が大きな特徴です。
株主優待の内容
| 保有株数 | 3年未満 | 3年以上 |
| 100株以上200株未満 | QUOカード 500円分 | QUOカード 1,000円分 |
| 200株以上500株未満 | QUOカード 1,000円分 | QUOカード 3,000円分 |
| 500株以上 | QUOカード 5,000円分 | QUOカード 10,000円分 |
最も手が届きやすい100株コースでは、3年未満の保有で500円分のQUOカード、3年以上の継続保有で1,000円分にグレードアップします。
コンビニやドラッグストアなど全国のQUOカード加盟店で利用できるため、使い勝手は抜群です。
権利確定日と有効期限
権利確定日は毎年12月末日で、基準日に株主名簿に100株以上保有の株主として記載されていることが条件です。
優待の贈呈時期は翌年3月ごろを予定しており、郵送でQUOカードが送られてきます。
長期保有の判定は、「同一株主番号で6月末と12月末の株主名簿に連続7回以上記載されること」とされています。
途中で名義変更や証券口座の移管を行うとカウントがリセットされる可能性があるため、長期優遇を狙う場合は証券会社や名義を途中で変えないように注意しておきたいところです。
会社情報

フルサト・マルカホールディングス株式会社は、大阪市中央区に本社を置く持株会社です。
2021年10月に、鉄骨建築資材や配管資材を扱うフルサト工業と、産業機械・工作機械などを取り扱う商社のマルカが経営統合して誕生しました。
グループ全体の従業員数は約2,000人規模で、日本全国の拠点に加え、北米、欧州、東南アジアなど海外にもネットワークを持っています。
国内では、鉄骨ファブリケーターと呼ばれる鉄骨加工会社向けに、建物の骨組みに使われるブレース材やターンバックル製品「フルブレース」、配管資材などを供給し、建築現場を支えています。
一方、マルカグループは工場で使われる工作機械や産業機械、建設機械の販売・レンタルを手がけており、自動車、家電、食品、建設など幅広い業界の生産現場に機械を提供しています。
単なる「モノの販売」にとどまらず、設備の導入から保守、ライン全体の改善提案まで含めたソリューションビジネスへと進化させているのが特徴です。
ホールディングスとしては、機械・工具事業、建設資材事業、建設機械事業、IoTソリューション事業の4つを柱にポートフォリオ経営を行っています。
景気や設備投資の波をもろに受ける事業もあれば、安定して需要が出る分野もあるため、それぞれを組み合わせることで、全体として売上や利益が大きく崩れにくい体制を目指しています。
たとえば建設資材事業では、耐震性に関わるJIS規格の建築用ターンバックル「フルブレース」が主力商品となっており、日本の建物の安全性を支える重要なパーツを供給しています。
工場向けの機械・工具事業では、最新の工作機械やロボットを組み合わせた生産ラインの提案、メンテナンスサービスなどを通じて、顧客の生産性向上や省人化を後押ししています。
近年はIoTソリューション事業にも力を入れており、工場や建設現場のデータを活用して稼働状況を見える化したり、遠隔監視や予防保全につなげたりする取り組みを進めています。
「モノを売る」だけでなく、「データやサービスまで含めた価値提供」を目指している点は、他の機械商社との大きな違いと言えます。
また、グループのスローガンとして「その手があったか、を次々と。」を掲げ、顧客のニッチな困りごとに対しても、現場に寄り添ったユニークな解決策を提案する姿勢を打ち出しています。
老舗の商社・メーカーが一緒になったことで、商品ラインアップだけでなく、提案力や技術力のシナジーも期待されており、中長期的な成長ポテンシャルを感じさせる企業グループです。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
フルサト・マルカホールディングスの株式は、長期投資の観点から見ると「配当と財務の安定感が魅力の、やや守り寄りの銘柄」といったポジションです。
PERは同業他社と比べてやや高めの水準ですが、PBRは1倍を下回っており、資産面から見た割安さも意識されるバランス型の評価になっています。
自己資本比率は約60%と高く、借金に頼りすぎない堅実な財務体質です。
ROEは1ケタ台半ばで、「超高収益」というほどではないものの、製造業向け商社という業態を考えるとまずまずの水準を維持しています。
一方で、直近の業績は好不調の波が出ており、足元では減益決算が続いています。
設備投資や建設需要の影響を受けやすいビジネスモデルのため、景気が弱い局面ではどうしても利益率が下がりやすい点は認識しておきたいところです。
しかし、長期チャートを見ると、上場後に急騰したあと、現在は2,000円台前半を中心に落ち着いたレンジ相場に入っています。
極端な割高水準からの反落ではなく、業績と株価が徐々に馴染んでいく「調整の時間」を過ごしていると捉えることもできます。
配当利回りは高めで、総合利回りはインカム投資の観点からは十分魅力的です。
業績が急激に悪化しない限り、大きく減配される可能性は高くないと考えられ、保有中に安定した配当収入を期待できるポジションと言えるでしょう。
信用倍率は売りに偏った状態で、需給面では「売り圧力が一定程度出ているが、踏み上げ相場のリスクは小さい」という落ち着いた状況です。
過熱感のある信用買いが積み上がっていない分、長期投資家にとっては出入りしやすい銘柄と言えます。
総合的に見ると、爆発的な成長株というよりは、「高めの配当と堅実な財務に支えられたインカム重視のバリュー寄り銘柄」という評価になります。
優待情報から見る投資おすすめ度と根拠
優待面から見るフルサト・マルカホールディングスは、「長期で持つ人ほど報われる設計」がはっきりしている銘柄です。
100株保有の段階では、3年未満の保有だと年500円分のQUOカードとやや控えめな内容ですが、3年以上の保有で1,000円分へと増額され、200株・500株と買い増すことで優待額も階段状に伸びていきます。
配当利回りがもともと高いこともあり、優待利回り自体は目を引く数字ではありません。
それでも、コンビニやドラッグストアなどでそのまま使えるQUOカードは現金同然の使い勝手があり、「生活費のちょっとした足し」になる実用的な優待です。
金額だけを見れば「高利回り優待」とまでは言えませんが、配当と組み合わせると総合利回りは定期預金などと比べると、長期で保有してじっくり利回りを享受したい投資家には悪くない条件です。
また、優待内容がQUOカードに固定されている点も長所です。
自社製品詰め合わせ型の優待と違い、「使わない商品が届いて少し困る」という心配がなく、どの年代の株主にとっても使い道に困りません。
さらに、3年以上の長期保有で優待額が増える仕組みは、企業側の「短期売買ではなく、腰を据えて株主になってほしい」というメッセージとも受け取れます。
実際、長期保有優遇を設けている企業は、総じて株主との関係を大切にする傾向があり、優待の継続性という意味でも安心感があります。
もちろん、優待の改悪・廃止リスクがゼロというわけではありません。
しかし、同社は配当と優待を組み合わせた株主還元方針を明確に打ち出しており、財務基盤も十分に厚いため、現時点では「突然の大幅改悪」を心配しすぎる必要はないと考えられます。
優待利回りだけを求める投資家には物足りないかもしれませんが、「高配当+QUOカード+長期優遇」という組み合わせは、コツコツ積み上げるタイプのインカム投資と相性が良い構成です。
特に、すでにポートフォリオに高利回り優待株が多く入っている人が、バランスを取りつつもう一銘柄追加したいときに、候補として検討しやすい銘柄だと言えるでしょう。
総合評価
株式情報と優待内容の両面から総合的に判断すると、フルサト・マルカホールディングスは「安定配当+長期優待」を軸にしたインカム重視の長期保有向け銘柄です。
「攻守バランスの良い準主力株」としてポートフォリオに加えるイメージがしっくりきます。
大化けを期待するというより、景気の波を受けつつも倒れにくいビジネスを持つ企業として、じっくりと付き合いたい1銘柄です。

![フルサト・マルカホールディングス[7128]10年株価チャート](https://kabulife.jp/wp/wp-content/uploads/2025/11/7128-20251129.png)