フルキャストホールディングス[4848]情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

フルキャストホールディングス[4848]は、短期人材サービスを中心に成長してきた企業で、近年は「らあめん花月嵐」を展開するグロービートグループの子会社化によって事業の幅をさらに広げています。

人手不足という社会課題に向き合いながら、飲食事業という新たな柱も育てているため、今後の展開に興味を持つ投資家も多い銘柄です。

また、株主優待ではラーメン優待券や自宅用ラーメンセットがもらえることから、実用性と“ちょっとした楽しさ”が両立した内容になっています。配当利回りも悪くなく、長期保有との相性が良い点も魅力です。

この記事では、最新の株価情報・優待内容・会社の事業特徴・長期投資の視点から見たおすすめ度を、初心者でも分かりやすく解説します。

「フルキャストってどんな会社?」「長期で持つ価値はある?」という疑問に答えられるよう、ポイントを整理して紹介しますので、ぜひ続きをご覧ください。

目次

株式情報

フルキャストホールディングス[4848] 東証P
時価総額
596億円

株価 1,693
更新:2025年11月21日終値

30年チャートを掲載

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
10.8倍 1.98倍 64.6% 29.8% 0.51倍
優待&配当
総合利回り 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
3.72% 3.72% 6月・12月 169,300円(100株)
編集部おすすめ度理由
高い収益力と財務の健全さに加え、新設されたラーメン優待で楽しみも増えた長期保有向き銘柄です。景気の影響を受けやすい人材サービスながら、自己資本比率は60%台半ばと厚く、ROEも高水準。配当利回りもまずまずで、優待を含めた実質的なリターンは悪くありません。値動きはやや荒いものの、時間を味方にしてインカムを受け取りながら保有したいタイプといえます。

株主優待情報

引用:小坊主の優待日記2.0

株主優待の内容

フルキャストホールディングスの株主優待は、子会社グロービートグループが展開するラーメンチェーン「らあめん花月嵐」に関する優待です。

具体的には、お食事優待券または自宅用の「嵐げんこつらあめん」箱入り(4食分)のいずれかを選択できます。

優待は年2回で、毎年6月末・12月末時点で100株以上を保有している株主が対象です。

保有株数と保有期間に応じて、もらえる枚数や箱数が増える仕組みになっているのがポイントです。

  • 100株以上(1年未満):お食事優待券2枚 または ラーメン1箱(4食)
  • 100株以上(1年以上):お食事優待券4枚 または ラーメン2箱
  • 200株以上(1年未満):お食事優待券4枚 または ラーメン2箱
  • 200株以上(1年以上):お食事優待券6枚 または ラーメン3箱
  • 300株以上(1年未満):お食事優待券6枚 または ラーメン3箱
  • 300株以上(1年以上):お食事優待券8枚 または ラーメン4箱
  • 500株以上(1年未満):お食事優待券10枚 または ラーメン5箱
  • 500株以上(1年以上):お食事優待券12枚 または ラーメン6箱

食事優待券は「らあめん花月嵐」などグループ店舗で利用できるほか、自宅用ラーメンは人気メニュー「嵐げんこつらあめん」をそのまま自宅で楽しめる内容です。

複数枚をまとめて使えば、家族や友人とのラーメン会にも使いやすい優待といえます。

権利確定日と有効期限

権利確定日は毎年6月末日と12月末日の年2回です。各基準日に株主名簿へ100株以上が記載されていれば、株主優待の対象になります。

さらに、継続保有1年以上の判定には「6月末・12月末の株主名簿に、100株以上の保有が連続3回以上記載されていること」という条件があります。

途中で売買して保有が途切れるとカウントがリセットされるため、長期優遇を狙う場合は売却タイミングに注意が必要です。

優待の申込はがきが届いたあと、希望する優待内容を選んで返送する形になっています。

締切日までに返送がない場合は、基本的にお食事優待券が送付される扱いです。

有効期限はおおむね1年前後に設定されているため、普段から「らあめん花月嵐」を利用する人であれば無理なく使い切れるボリューム感だといえるでしょう。

会社情報

引用:Wikipedia

フルキャストホールディングス株式会社は、日本国内で短期人材サービスを中心に事業を展開する持株会社です。

本社は東京都品川区にあり、グループ会社を通じて全国各地で人材サービスや関連ビジネスを手がけています。

グループの中心となるのが、1日単位・3時間から利用できる短期アルバイト派遣を行う「短期業務支援事業」です。

企業の繁忙期やイベント、人手不足のタイミングに合わせて、必要な人員を素早く確保できるサービスを提供しており、登録スタッフ数は数百万人規模にのぼります。

物流、製造、小売、イベントなど、幅広い業種の現場で活用されています。

このほか、コールセンターや販売代理店網を活用して通信商材などの販売を支援する「営業支援事業」、長期派遣や紹介予定派遣といった「長期業務支援事業」、給与計算や年末調整、マイナンバー管理などを代行する「雇用関連BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業」も展開しています。

人材採用から労務管理までを一括で支援できる点が強みです。

また、警備事業も手がけており、イベント警備や常駐警備などを通じて安全・安心の提供にも取り組んでいます。

大阪・関西万博関連の警備案件など、大型イベントに伴う需要も取り込んでいます。

飲食分野では、ラーメンチェーン「らあめん花月嵐」を展開するグロービートグループを2023年に子会社化しました。

国内ではフランチャイズを含めて約200〜230店舗規模で展開しており、台湾やタイなど海外にも進出しています。

「らあめん花月嵐」のほか、「ちゃぶ屋とんこつらぁ麺CHABUTON」など複数ブランドを持ち、期間限定メニューやコラボ企画でファンを増やしているチェーンです。

こうした人材系事業と飲食事業を組み合わせることで、グループ内での雇用の受け皿を増やしたり、店舗運営ノウハウを相互に活かしたりするシナジーも期待されています。

人手不足が社会問題となるなかで、企業と働き手の橋渡し役としての役割は今後も続いていくと考えられます。

業績面では、短期人材サービスを中心に売上・利益ともに安定した成長を続けており、自己資本比率は比較的厚めで、ROEも高く、効率よく利益を稼いでいる企業といえます。

配当も安定的に支払われており、株主還元への意識も高い会社です。

一方で、人材サービスは景気や雇用環境の影響を受けやすいビジネスでもあります。

景気が大きく悪化する局面では求人需要が落ち込み、業績にもブレーキがかかる可能性があります。

ただし、短期・スポット人材は企業側にとって固定費を増やさずに人手を確保できる選択肢でもあるため、不況期でも一定の需要が見込める点は押さえておきたいポイントです。

総じて、フルキャストホールディングスは「人材」と「飲食」という生活に密着した分野で事業を展開しつつ、高い収益性と健全な財務を両立している企業です。

中長期で見ても、少子高齢化による人手不足や働き方の多様化といったテーマと相性が良く、一定の成長期待を持ちながら長期保有しやすい銘柄といえるでしょう。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

フルキャストホールディングスの株式は、長期で資産形成をしたい投資家にとって「攻守のバランスが良い」銘柄です。

PERは2ケタ前半で、超割安とまでは言えないものの、安定した成長性と高い収益力を考えると妥当〜やや割安寄りの水準と見ることができます。

PBRをみても、過度な期待で買われすぎている印象はありません。

財務面では自己資本比率が厚く、ROEも非常に高いです。

これは借金に頼りすぎず、効率よく利益を生み出していることを意味します。高ROEは株主から見れば「預けたお金をしっかり増やしてくれる会社かどうか」の目安になるため、長期投資では大きな安心材料です。

配当利回りも、東証プライム市場全体と比較しても十分魅力的な水準です。

業績に応じて配当を増やしてきた実績もあり、今後も利益成長に合わせた増配が期待できます。

短期での値上がりを狙う銘柄というより、配当を受け取りながら中長期的な株価の成長を待つスタイルが合っています。

一方で、人材サービスという業種の特性上、景気の変動や最低賃金の引き上げ、法規制の変更など外部要因の影響を受けやすい面もあります。

実際、リーマンショック前後のチャートを見ると、急騰と急落を経験している時期があり、景気悪化期のボラティリティはそれなりに高いことが分かります。

ただ、その後は事業ポートフォリオの見直しやコスト管理の強化により、業績・株価ともに落ち着きが増してきました。

直近10年ほどの長期チャートに目を向けると、大きなトレンドとしては右肩上がりから、ややレンジを広げながらのもみ合いに移行しているように見えます。

大暴落で一気に価値が失われるようなリスクは小さく、むしろ業績に合わせてじわじわと株主価値を積み上げてきた印象です。

信用倍率も1倍を下回る水準で、過度な信用買いに支えられた危うい株価ではない点も好材料です。

総合的に見ると、フルキャストホールディングスは「高収益・高ROE・財務健全・そこそこの配当利回り」という、長期投資家にとってかなり好ましい条件がそろった銘柄です。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

優待面で見るフルキャストホールディングスは、「金額的な利回り」よりも「楽しさ」と「長期保有インセンティブ」に特徴があります。

優待で提供されるのは、「らあめん花月嵐」のお食事優待券か、自宅で楽しめるラーメンセットです。

ラーメン好きには分かりやすく嬉しい内容で、優待をきっかけに店舗に足を運びやすくなるという意味でも、企業と株主の距離を縮める役割を果たしています。

優待は年2回実施されるため、半年ごとに「今日は優待でラーメンに行こう」といった小さな楽しみが生まれます。

特に家族持ちの投資家にとっては、外食費の一部を優待でまかなえる点も魅力です。

自宅用ラーメンを選べば、ストックしておいて忙しい日の夕食に使うこともできます。

もう一つのポイントは、保有期間に応じて優待内容がグレードアップする「長期保有優遇」があることです。

1年以上継続保有すると、同じ株数でも優待券の枚数やラーメンの箱数が増えます。

これは企業側が「短期で売買を繰り返すのではなく、腰を据えて株を持ち続けてほしい」と考えているサインでもあり、長期投資家には相性の良い仕組みです。

注意点としては、長期判定の条件が「6月末・12月末に連続3回以上100株以上保有」とやや複雑で、途中で保有が途切れるとカウントがリセットされてしまうことです。

NISA口座への振り替えや別証券会社への移管などを検討している場合、このタイミングによっては長期優遇の権利を失う可能性があるため、事前にスケジュールを確認しておく必要があります。

また、優待利回りそのものは、金額ベースで見れば飛び抜けて高いわけではありません。

ラーメン1箱あたりの実勢価格などから逆算すると、100株保有時の年間優待価値は数千円前後と考えられ、配当利回りに比べるとサブ的な位置づけです。

その一方で、優待をきっかけに店舗に通うことで、企業のサービスを自分の目で確かめられるという「オーナー体験」の価値はお金に換算しづらい魅力でもあります。

ラーメンチェーンの優待は、店舗が近くにあるかどうかで実用度が大きく変わります。

「らあめん花月嵐」は全国に200店舗以上を展開しているため、多くのエリアで利用しやすいチェーンではありますが、自宅や職場の近くに店舗がないと価値を感じづらい点には注意が必要です。

事前に公式サイトで店舗検索をして、自分の生活圏に店舗があるかをチェックしておくと安心です。

総合的に見ると、フルキャストホールディングスの優待は「生活費を大きく浮かせるための高利回り優待」というより、「ラーメン好きにとってのちょっとしたご褒美」としての性格が強いと言えます。

配当との組み合わせで総合利回りは悪くありませんし、長期保有優遇もあるため、配当を軸にしつつ、優待で楽しみをプラスしたい投資家に向いた優待銘柄だと評価できます。

総合評価

株式面と優待面をあわせて考えると、フルキャストホールディングスは「配当+ラーメン優待+高ROE」という三つの魅力を持つ銘柄です。

景気敏感な側面はあるものの、財務は健全で収益性も高く、長期で大きく価値を毀損するリスクはそれほど高くないと考えられます。

「飛び抜けた成長株ではないが、安心して長く付き合える堅実株」という意味合いです。

短期の値動きに一喜一憂するよりも、配当と優待を楽しみながら、数年単位でじっくり保有していきたい投資家に向いているでしょう。

ポートフォリオ全体の中では、ディフェンシブ銘柄とグロース銘柄の中間あたりに位置づけ、「インカムもキャピタルもそこそこ狙いたい中核ポジション」として組み込むイメージです。

ラーメン優待に魅力を感じるかどうかで個人の評価は分かれますが、配当と業績だけを見ても十分検討に値する1銘柄だといえるでしょう。

総括すると、フルキャストホールディングスは「安定感のある人材ビジネス」と「ラーメン優待」というユニークさを兼ね備えた、中長期保有向けのバランス型銘柄です。

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