高千穂交易[2676]情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

高千穂交易[2676]は、セキュリティ・防災・半導体といったニーズのなくならない分野を扱う技術商社です。

自己資本比率は7割を超え、配当と優待を合わせた利回りは4%台後半。

2025年からはポイント型の株主優待が年2回もらえるようになり、長く持つほど使いやすくなりました。

30年チャートでも右肩上がりが確認できるため、短期で売買するよりも、配当と優待を受け取りながらゆっくり育てていきたい人に向いた銘柄です。

目次

株式情報

高千穂交易[2676] 東証P
時価総額
394億円

株価 1,935
更新:2025年10月31日終値

30年チャートを掲載

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
24.0倍 2.24倍 71.8% 8%台後半 0.60倍
優待&配当
総合利回り 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
4.78% 4.16% 0.62% 6月・12月 193,500円
編集部おすすめ度理由
高千穂交易は、財務がとても健全で、配当も優待も続けやすい長期保有向けの技術商社です。株価は割安ではありませんが、自己資本比率7割超という安心感と、年2回のポイント優待の配当がセットになっているので、保有しているだけで着実にリターンを積み上げられます。

株主優待情報

高千穂交易の株主優待は、2025年から「プレミアム優待倶楽部」のポイントが年2回でもらえる方式に変わりました。

ポイントは同社の専用サイトで食品・飲料・家電・体験ギフトなど5,000点超から選べます。

また、WILLsCoinに交換して他社のポイントと合算できるので、優待を複数持っている人には使いやすい仕組みです。

株主優待の内容

保有株数6月末12月末年間合計
100株以上ポイント600円相当ポイント600円相当1,200円相当
200株以上1,000円相当1,000円相当2,000円相当
300株以上2,000円相当2,000円相当4,000円相当
800株以上6,000円相当6,000円相当12,000円相当
2,000株以上7,000円相当7,000円相当14,000円相当

ポイントは最大2年間繰り越しができるので、2回分・3回分をまとめて大きな商品に交換することもできます。

権利確定日と有効期限

権利確定月は6月末と12月末の年2回です。

6月分はおおむね8月ごろ、12月分は翌年2月ごろにポイントが付与されます。

ポイントの有効期限は原則1年間ですが、継続保有している場合は次年度への繰り越しが認められており、最大2年間ためられます。

会社情報

引用:高千穂交易株式会社

高千穂交易株式会社は、1952年に設立されたエレクトロニクス分野の専門商社です。

本社は東京都新宿区四谷のYOTSUYA TOWERにあり、東京本社のほか大阪・名古屋に支店、札幌と福岡に営業所を置いています。

事業は大きく「ビジネスセキュリティセグメント」と「エレクトロニクス・メカニクス系のプロダクト」に分かれます。

ビジネスセキュリティでは、オフィスやデータセンター向けの入退室管理システム、監視カメラ、クラウド映像監視、店舗向けの万引き防止ゲートなどを扱っていて、国内の小売・物流・オフィスビルに広く納入しています。

小売店の入口にある「ピッと反応するゲート」は同社の代表的な販売分野で、ここで長年の実績を積んできました。

一方、エレクトロニクス系の事業では、海外メーカーの半導体、機構部品、センサー、産業用モジュールなどを国内の電機・自動車・精密機器メーカーに供給しています。

単に部品を輸入して売るだけでなく、日本の顧客が求める仕様に合わせて選定・調整を行う「技術商社」的な動き方をしているため、価格勝負ではない安定した取引が多いのが強みです。:contentReference[oaicite:8]{index=8}

近年は、防災・防火システムや自治体向けの情報共有サービス、さらにはサイバー攻撃への対策サービスなど、社会インフラに近い領域にも製品を広げています。

国内に加えてASEAN地域での防災ニーズを取り込もうとしており、成長性のある市場を丁寧に取り込んでいる段階です。

売上高は280億円規模で、商社としては決して巨大ではありませんが、その分ニッチ分野に集中しており、主要顧客との取引も長期にわたるものが多くなっています。

会社としては「創造」を企業理念に掲げ、世界の先端技術を早く日本に紹介すること、そして日本の顧客が安心して導入できるようにサービスまで含めて提供することを使命にしています。

こうした背景から、景気に左右されやすい一般的な商社ビジネスと比べると、需要が安定しているのがこの会社の魅力です。

拠点数は全国300カ所にサービス網を持っており、設置後の保守・点検を含めたサポート体制を全国で整えています。

扱うブランドは自社ブランドというより「世界の有力メーカー製品を日本向けにカスタマイズして提供する」という形なので、店舗をチェーン展開している会社とは少し違います。

しかし、セキュリティ・防災・RFID・IoTという現代の企業が避けて通れない分野を多く押さえているため、顧客との関係が切れにくく、長期的な収益につながりやすい構造になっています。

編集部からのおすすめ情報

株式情報から見る投資おすすめ度と根拠

高千穂交易の株価水準を長い目で見ると、2000年代前半に一度大きな山をつけてから、2010年代はしばらく横ばいに近い期間が続き、2020年代に入ってから再び水準を切り上げてきた形になっています。

つまり短期でドンと上がるタイプの銘柄ではなく、事業規模と利益体質を少しずつ良くしていくことで、じわじわと評価を高めてきた典型的な中堅優良株です。

現在の株価は、PERで見るとやや高め、PBRでも2倍台に乗っていて「激安」という水準ではありません。

それでも市場がこの会社を一定のプレミアムをつけて評価しているのは、自己資本比率が7割超と非常に厚く、毎年しっかりと利益を出しながら、配当にまわすお金も多いからです。

ROEは一桁後半〜二桁を目指す水準で、超高収益というほどではないものの、財務が安定している企業としては十分なレベルにあります。

さらに中期経営計画では、サービスビジネスの比率を高めて収益性をもう一段引き上げる方針を掲げており、今の「少し高めの株価」はこの先の利益成長をある程度織り込みにいっていると考えられます。

長期投資家の視点で大事なのは、この会社が借金に頼らず、70%台の自己資本比率を維持したまま配当と優待を出している点です。

景気が悪くなったときや、セキュリティ投資が一時的に止まる局面が来ても、自己資本が厚ければ倒れにくく、配当を守りやすくなります。

反対に、今後の株価が2,200円台を大きく超えていくには、利益の伸びをもう一段示す必要があるので、上値のスピードはそこまで速くないはずです。

したがって「今すぐ2倍を狙う銘柄」ではなく、「4%台の配当をもらいながら、事業の成長にあわせてじわじわ値上がりを待つ銘柄」という扱いをするのが現実的です。

信用倍率が0.6倍と低めで、売りが多く入っているのもポイントです。

需給的には上に抜けやすく、好決算や中計の上振れが出たときには一段高を取りに行きやすいと見ています。

総合すると、成長性と安全性のバランスが良く、長期のポートフォリオに1銘柄足すのにちょうどいいタイプです。

買いのタイミングとしては、配当利回りが4%台をしっかり維持している水準で拾っておき、決算で伸びが出るたびに少しずつ買い増すような、のんびりした付き合い方が向いています。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

高千穂交易の優待は、見た目の金額でいうと年1,200円相当なので「これだけを目当てに買う」ほどのインパクトはありません。

しかし、年に2回届くポイント型であること、2年間まで繰り越せること、そして他社のポイントと合算して大きな商品に交換できることを考えると、実際の使い勝手は数字以上に良いです。

ポイント型優待は、企業側にとっても在庫や配送の管理がしやすいため、よほど業績が悪化しない限り改悪されにくい制度です。

さらに同社は財務が厚く、配当も高い水準を宣言しているので、優待だけを突然やめる必要性はあまりありません。

この「続きそうだ」という安心感が、長期で優待を取っていきたい投資家にとって一番大事なポイントになります。

もう一つのメリットは、ポイントをためておいて家族にプレゼントしたり、他のプレミアム優待倶楽部銘柄と合わせて旅行や高級グルメに交換できることです。

600ポイント×年2回を2年間ためれば、単独でもそこそこ良い商品が選べるようになります。

年2回の権利というのも心理的には大きく、6月と12月に「またポイントもらえたな」と感じられるので、売らずに持ち続ける動機付けになります。

ポイント型優待の唯一の注意点は、交換サイトのラインナップやレートが将来変わる可能性があることです。

ただし同社の場合はWILLsCoinと連動しているため、仮に高千穂交易側のラインナップが少し変わっても、他社のポイントと合算できる逃げ道があり、リスクはやや低めです。

総合すると、優待そのものの金額は大きくないが、続けやすさ・使いやすさ・交換自由度の3点がそろっており、特にすでにプレミアム優待倶楽部銘柄をいくつか持っている投資家にとっては「ぜひ足しておきたい1社」です。

長期で見れば、配当が増配するたびに総合利回りもじわっと上がっていきますので、保有期間が長くなるほど満足度は高くなっていくタイプです。

総合評価

株式面では「高配当で財務が強く、ゆるやかに成長する会社」。

優待面では「年2回のポイントで続けやすく、他社のポイントとも合わせられる会社」。

この2つがそろっているので、長期保有のポートフォリオに1本入れておく価値は十分にあります。

ただし株価がすでにある程度評価されているので、買うときは配当利回りがしっかり4%台にあるかを確認しておくと安心です。

総合的には「攻めの株」ではありませんが、「崩れにくく、毎年のリターンが見込みやすい株」として、10段階で7という評価がちょうどよいところだと思います。

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