セレス[3696]情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

セレス[3696]は、ポイントサイト「モッピー」やフィンテック関連サービスを展開する成長志向のインターネット企業です。

インターネット広告の基盤を持ちながら、暗号資産やBtoB向けのファクタリングなど、次の伸びしろがありそうな分野を積極的に取り込んでいるのが特徴です。

株価は2021年ごろに大きく上昇したあといったん沈み、その後に改めて持ち直すという「波のあるチャート」になっており、テーマと景気の向き次第で大きく評価が変わるタイプです。

現在は過熱した水準からは下がっており、事業の成長性を考えると長期で少しずつ仕込みやすいレンジに入っています。

配当に加えて暗号資産の株主優待があるため、長く持ちながらセレスが伸ばしたいサービスを一緒に体験できるのがこの銘柄の面白いところです。

目次

株式情報

セレス[3696]東証P
時価総額
約300億円前後

株価  2,279
※更新:2025年11月1日

20年チャートを掲載

割安度安全度値動き傾向
PERPBR自己資本比率ROE信用倍率
約8倍約2.5倍約33%約13%約5倍
優待&配当
総合利回り配当利回り優待利回り権利確定月優待最低取得額
約6.0%約3.2%約2.5%12月末約227,900円(100株)
編集部おすすめ度理由
ポイント事業という安定した基盤がありつつ、暗号資産やフィンテックなど成長性のある領域にも取り組んでいるため、長期で見たときの伸びしろがあります。株価はテーマで揺れやすく、ディフェンシブさには欠けるため主力にはしにくいものの、配当+暗号資産優待で総合利回りを作れる点は魅力です。

株主優待情報

株主優待の内容

セレスの株主優待は、同社が運営する暗号資産サービス「CoinTrade(コイントレード)」で受け取るタイプの少しめずらしい優待です。

100株以上300株未満で、イーサリアム(ETH)2,500円相当とジパングコイン(ZPG)2,500円相当、合計5,000円相当がもらえます。

300株以上になると、ETH 10,000円相当とZPG 10,000円相当で合計20,000円相当まで一気に増えるので、優待を目的にするなら300株ラインを狙った方が効率がよい設計になっています。

所有株式数優待内容内容イメージ
100株以上300株未満ETH 2,500円相当 + ZPG 2,500円相当(計5,000円相当)暗号資産を初めて触る人でも受け取って保有できるボリューム。価格が上がれば価値も増えます。
300株以上ETH 10,000円相当 + ZPG 10,000円相当(計20,000円相当)配当と組み合わせるとインカムが分かりやすく、長期保有のモチベーションを作れる水準です。

受け取りにはCoinTradeの口座開設が必要です。

クオカードのように自動でもらえるわけではないのでひと手間かかりますが、同社が伸ばしたいサービスと株主をつなぐ設計になっていて、長期で付き合うときにはプラスに働きます。

権利確定日と有効期限

権利確定日は毎年12月末です。

12月末時点で所定の株数を保有していれば、翌年に優待の案内が届き、案内に沿ってCoinTradeで受け取り手続きを行います。

暗号資産の数量は案内に記載されたレートで計算され、指定された期限を過ぎると受け取れなくなることもあるので、届いたら早めに申し込むのがおすすめです。

会社情報

引用:Wikipedia

株式会社セレスは、インターネットを使って「ユーザーを集めてサービスにつなぐ」ことを得意としている会社です。

一番知られているのはポイントサイト「モッピー」で、広告を見たり、アプリをインストールしたり、クレジットカードを申し込んだりするとポイントが貯まり、現金や電子マネーに交換できます。

この「モッピー」で集まった大きな会員基盤をもとに、広告主のサービスを紹介して手数料をもらうのがセレスの基本的なビジネスモデルです。

さらに近年は、広告だけに頼らない収益源をつくるために、暗号資産の取引サービス「CoinTrade」や、企業の請求書をオンラインで買い取るAIファクタリングなど、フィンテック領域にも積極的に進出しています。

こうした新しいサービスはすべてネット上で完結するので、店舗数やブランドのような「物理的な拠点」が増えていくタイプではなく、どちらかというとユーザー数やアカウント数が増えるイメージの会社です。

会社としては「広告で人を集める力」と「集めた人に金融サービスを使ってもらう力」を組み合わせることで、中長期的に安定して売上を伸ばしていくことを目指しています。

一方で、インターネット広告の市況や暗号資産の人気といった外部要因の影響を受けやすいため、売上や利益は年によってブレが出やすいという特徴もあります。

そのため、同じサービス業でも、生活必需品やインフラ系の企業と比べると景気に敏感で、業績の見通しもやや変動的です。

それでも「モッピー」という大きな入り口を持っていることで、新しいサービスを立ち上げたときに既存のユーザーへすぐ案内できる強みがあります。

この「ユーザーを回遊させる仕組み」があることが、セレスがフィンテックやWeb3のような新しい分野に広がっても事業を続けられている理由です。

財務面では自己資本比率が極端に高いわけではなく、いわゆる超保守的な会社とは言えませんが、成長投資とバランスを取りながら堅実に拡大している印象です。

まとめると、セレスは「ポイントを入り口にして、広告からお金のサービスまでを一気通貫で提供する」ことを目指すネット企業で、これからもネットの新しいトレンドにあわせて事業内容がアップデートされていく可能性が高い会社です。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

セレスの長期チャートを見ると、2016〜2019年あたりでじわじわと水準を切り上げ、その後2021年ごろの「ネット・暗号資産」への期待が高まったタイミングで一気に株価が跳ね上がっています。

その後は期待が一巡したことで株価が急速に落ち着き、2022年には1,000円を割れる場面もありましたが、2023〜2025年にかけては2,000〜3,000円台での持ち合いが増えており、以前よりも落ち着いたレンジで推移しています。

この推移から分かるのは、「高値で飛びつくと含み損を抱えやすいが、落ち着いたタイミングで仕込み、次のテーマを待てば報われる可能性がある」というタイプの銘柄だということです。

現在はPERが高すぎるわけでもなく、PBRも成長株としては常識的な範囲で、配当もそれなりに出しているため、長期保有の入り口としては悪くありません。

一方で、自己資本比率は成熟した内需企業ほど高くなく、信用倍率もそこそこついているので、完全なディフェンシブ株のように「買っておけば安心」という銘柄ではありません。

ここをどうとらえるかで投資のおすすめ度が変わりますが、長期で成長テーマを1つ持っておきたい人にとっては「ちょうどいいリスク量」の位置にいます。

添付の30年チャート(実際には上場後の10年強)を見ても、安値圏で横ばいになってから再度ボリュームが増えている形になっており、長期保有を前提に「落ち着いているときに買って配当と優待をもらいながら、次の上昇局面を待つ」という投資スタイルがしっくりきます。

ポートフォリオの中でディフェンシブ株や高配当株をすでに持っている人が、「もう少し伸びしろのある中小型を入れておきたい」と考えるときに採用するのがちょうどいい水準です。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

セレスの優待は、金券やクオカードではなく暗号資産でもらう方式なので、最初は「ちょっと手間だな」と感じる人もいると思います。

しかし、受け取るのが自社のサービスであるぶん、会社がこれから注力したい事業との距離が近く、長期保有と非常に相性がいいつくりになっています。

100株でも年間5,000円相当と十分なボリュームがあり、300株にすると一気に2万円相当になるので、優待目的の投資家にとっては「持ち続ける理由」をしっかり持てる設計です。

また、暗号資産は受け取ったあとに価格が上がる可能性があるため、「届いた瞬間の利回り」で見たときよりも、実際に使ったときの満足度が高くなることがあります。

配当と合わせると、現状の株価でも総合利回りが6%前後まで見えてくるので、長期で保有してもらうためのインセンティブとしては十分です。

一方で、口座開設が必要なことや、暗号資産が苦手な人には向かないことなど、万人受けする優待ではないのも事実です。

そのため、優待から見たおすすめ度も「すべての株主にウケる」というよりは、「ネットや新しいサービスが好きで、暗号資産も触ってみたかった」という層に刺さるタイプといえます。

長期で持つと総合利回りがはっきりしてくるので、短期で売買するよりも、時間を味方につけてのんびり持つ投資家との相性がいい優待です。

総合評価

セレスは「安定してずっと右肩上がり」というタイプの銘柄ではありませんが、配当と暗号資産優待でインカムを確保しながら、次の成長テーマがはまるのを待てる会社です。

すでにモッピーという大きな入口を持っているため、新しいサービスを立ち上げたときにユーザーへ届ける力があり、長期で見たときの成長ストーリーが描きやすいのが強みです。

ただし、景気や市場のムードに株価が振られやすいので、ポートフォリオの中で比率を上げすぎないことが長く付き合うコツです。

総合すると「買ってすぐ上がる銘柄」ではなく、「配当と優待を楽しみながら、次の波を待つ銘柄」であり、長期投資をベースにした人なら十分に候補に入る1社です。

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