ビジョン[9416]情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

株式会社ビジョン[9416]は、海外用Wi-Fiレンタル「グローバルWiFi」で知られる通信サービス企業です。

旅行や出張の際に便利なモバイル通信を提供しながら、法人向け通信事業や体験型のグランピング施設などへも事業を広げています。

株主優待では、自社サービスで使える利用券がもらえ、通信や旅行を通じて実際に企業のサービスを体感できる点が魅力です。

配当と優待を合わせた総合利回りも高めで、旅行好きの株主から人気があります。

ただし、株価は外部環境や観光需要に左右されやすく、安定株というよりは波を読みながら長期保有するタイプです。

日常生活の中で使える優待を楽しみつつ、成長の芽を感じられる銘柄として、ポートフォリオの中でも一考に値する存在です。

目次

株式情報

ビジョン[9416]東証P
時価総額
613億円

株価 1,230
※更新:2025年10月23日

ビジョン[9416]20年株価チャート

20年株価チャート

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
13.8 3.16倍 69.15% 21.19% 64.80倍

優待&配当
総合利回り 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
13.69% 3.73% 9.96% 6月、12月 123,000円
編集部おすすめ度理由
通信と旅行を組み合わせた独自の事業モデルを持ち、優待の実用性が高い銘柄です。自社サービス利用券は「グローバルWiFi」や「グランピング」など幅広く使え、旅行好きの株主には満足度が高い内容となっています。一方で、株価は景気や観光需要の影響を受けやすく、短期的な値動きには注意が必要です。長期的に見れば、安定した通信需要とブランド力が支えとなり、優待を活用しながらゆっくり育てる投資が向いています。

株主優待情報

引用:株式会社ビジョン
基準日保有株数優待内容(1枚3,000円相当)枚数
6月末100株以上自社サービス利用券2枚
6月末200株以上自社サービス利用券3枚
6月末1,000株以上自社サービス利用券3枚+10,000円券×2枚
12月末100株以上自社サービス利用券2枚
12月末300株以上自社サービス利用券3枚
12月末1,000株以上自社サービス利用券3枚+10,000円券×2枚

1枚あたり3,000円相当で、同年に発行された優待券のみ合算して使えます。

総額からではなく通信料から割引されます。

グローバルWiFiの申込み時は受渡手数料が無料になります。

翻訳機「POCKETALK S」や「GoPro」無料レンタル等の特典が付く期もあります。

なお、同社が別枠で実施していた「QUOカード/デジタルギフト」の優待は2024年12月末をもって廃止されています。

以降は上記の自社サービス利用券が中心です。

権利確定日と有効期限

権利確定日は6月末12月末です。

6月末基準(9月送付分)の申込有効期限は到着日から翌年9月30日までです。

12月末基準(3月送付分)の申込有効期限は到着日から翌年3月31日までです。

グローバルWiFiは「申込み有効期限」内に手続きを行えば、翌年6月20日出発分まで有効と明記されています。

施設宿泊についても申込み期限の範囲で利用でき、期ごとの詳細は株主専用ページで案内されています。

会社情報

引用:株式会社ビジョン

株式会社ビジョンは、東京都新宿区に本社を置く情報通信サービス企業です。

創業は1995年、設立は2001年で、東京証券取引所プライム市場に上場しています。

主力事業は、海外用モバイルWi-Fiルーターのレンタルサービス「グローバルWiFi」です。

世界200以上の国や地域で利用できることを強みに、旅行や海外出張の通信ニーズに応えています。

レンタルはインターネットで申し込み、国内主要空港のカウンターで受け取りや返却ができるほか、宅配にも対応しています。

急な出発にも柔軟に対応できる利便性の高さが評価されています。

もう一つの柱が、法人向けの情報通信ソリューション事業です。

固定通信や携帯端末、OA機器、ホームページ制作など、オフィスの通信インフラをワンストップで提供しています。

この事業は、企業のIT環境の整備やコスト削減を支援することを目的としており、中小企業から大企業まで幅広い顧客を持ちます。

関連ブランドには、国内向けの短期Wi-Fiレンタル「WiFiレンタルどっとこむ」があります。

こちらは、出張やイベントなどで一時的にインターネット環境が必要な個人や法人に人気のサービスです。

また、観光・体験領域にも進出しており、山中湖などでグランピング施設を運営しています。

株主優待券の利用対象にもなっており、通信事業を軸にしながら新しい体験価値を提供する姿勢が見られます。

同社は小売店舗のような店舗展開をしているわけではありませんが、全国の空港カウンターや宅配ネットワークを活用し、顧客がどこでも簡単にサービスを利用できる仕組みを整えています。

ブランド構成を俯瞰すると、「グローバルWiFi」「WiFiレンタルどっとこむ」「VISION GLAMPING」など、通信・旅行・体験をつなぐサービス群が特徴です。

通信の枠を超えて、顧客のライフスタイル全体に寄り添うサービスを展開しており、同社の強みである「つながる」を軸に、より豊かな時間を提供する企業へと進化を続けています。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

長期の視点でみると、ビジョンは景気や移動需要に連動する“循環色のある成長株”という位置づけになります。

10年以上の株価推移は上昇と調整を繰り返しながらも、旅行需要が回復する局面では力強く戻る傾向が見えます。

一方で、外部環境の変化に敏感なため、長いスパンでも一定のボラティリティは許容する前提が必要です。

ビジネスモデルは在庫負担が相対的に軽く、設備投資の重さも抑えられる設計で、景気が上向く局面では利益の伸びが速い特徴があります。

そのため好況期には収益性指標が高めに振れやすく、バリュエーションもやや高めに評価されがちです。

裏を返すと、落ち込み局面では指標面が一時的に割高に見えたり、投資家心理が冷えやすい弱点も抱えます。

ここは分散投資と買い場の見極めでリスクをならすのが現実的です。

構造的な追い風としては、国際往来の回復と旅行の多様化、そして「つながる体験」への支出継続が挙げられます。

同社は空港カウンターや受け渡し動線を長年磨いており、この“現場の運営力”は新規参入組にとって模倣が難しい強みです。

法人向けの通信ソリューションもクロスセルが効きやすく、需要の波を緩和するクッションの役割を果たします。

一方で、中長期リスクとして無視できないのが、eSIMの浸透と価格競争の激化です。

利便性の高い代替手段が広がるほど、従来型レンタルの優位が薄れる可能性はあります。

ここはeSIMの自社提供や付帯サービスの充実で“体験価値”を上乗せし、価格以外の差別化をどれだけ作れるかが勝負どころです。

財務面は極端に攻めた印象はなく、自己資本の厚みも業界平均的で、平時の安定感はまずまずです。

資金繰りの安全度は過度に心配する水準ではありませんが、外的ショック時にはキャッシュ創出力が揺らぐため、守りの運転資金を厚めに持てているかは定点観測が欠かせません。

株主還元は配当と優待の二本立てで、総合利回りが見栄えする局面もあります。

ただし利益が波打つビジネスゆえに、配当余力は景況感に左右されやすく、利回りの“数字の良さ”だけで判断すると期待外れになりかねません。

長期保有では、指標がやや割高に振れている局面では無理に追わず、需給が崩れて悲観が増す局面でこつこつ拾う戦略が機能しやすいです。

10年チャートのレンジ下限付近で仕込み、回復局面で優待と配当を受け取りつつ、トレンドの山で一部を見直す——この“レンジ逆張り×保有継続”の組み合わせが現実的です。

総合すると、成長ポテンシャルは引き続き感じる一方で、外部環境に揺れやすい特性と技術代替のリスクが投資妙味を削る場面も想定されます。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

ビジョンの株主優待は、実用性が高く長期保有にも向いている内容です。

通信や旅行関連の自社サービスを割引価格で利用できる仕組みで、旅行が好きな人や出張が多い人には特に魅力があります。

優待は年2回、6月末と12月末に権利があり、それぞれ自社サービスで使える3,000円分の利用券が複数枚もらえます。

100株でも年間合計で12,000円分程度になることがあり、配当と合わせると総合利回りが高水準に達します。

自社サービス利用券という形のため、使う人を選ぶ面はありますが、「グローバルWiFi」や「WiFiレンタルどっとこむ」など、日常的に使う機会がある人にとっては現金に近い価値を感じられる優待です。

また、優待券はグランピング施設「VISION GLAMPING」でも利用でき、通信以外の体験型サービスに使える点が、他社の通信株主優待とは異なる個性です。

旅行と通信を組み合わせて楽しめる仕組みは、単なる割引ではなく「ブランド体験」としての魅力を持っています。

有効期限が1年近く設けられており、権利確定月ごとに利用期間がずれているため、計画的に利用すれば通年で特典を活かすことも可能です。

この使い勝手の良さは、実際に旅行好きの長期株主からも好評を得ています。

一方で注意すべきは、優待内容が自社サービス限定である点です。

他社のようにQUOカードや商品詰め合わせなど「誰でも使いやすい」形ではないため、通信レンタルを利用しない層にとっては価値が限定的に感じられるでしょう。

そのため、株主優待の価値をフルに享受できるのは、海外出張・留学・旅行を定期的に行う層に限られます。

もっとも、同社はグローバルWiFi以外の事業も拡大中であり、今後は法人向け通信や宿泊・体験領域など、優待利用の幅が広がる可能性があります。

長期保有で考えると、優待内容のアップデートや利用範囲拡大の恩恵を受けられる余地がある点は、投資家にとってポジティブな要素です。

さらに、配当と組み合わせることで実質的な利回りが6〜9%程度になる時期もあり、総合的な株主還元率は高水準です。

株価水準が落ち着いている時に仕込めば、優待を継続的に受け取りつつ、旅行や出張のたびに実際のメリットを実感できる「生活密着型のリターン」が得られます。

こうした点から、優待目的での長期保有は十分に検討に値します。

ただし、旅行需要の変動によってサービス利用頻度が左右されるため、実際に利用予定がある人向けの投資と言えます。

総合的に見て、優待の実用性と利回り水準の高さは魅力ですが、万人向けではないという特徴を理解した上での判断が重要です。

長期的に旅行や通信のインフラを利用する層には「持っていて得を実感できる銘柄」としておすすめ度は高めです。。

優待券を自分で使うか、家族や友人に譲ることで価値を生かせる人にとっては、長期保有の楽しみがある1銘柄です。

総合評価

総合的に見ると、ビジョンは「生活の中で使える優待」と「安定的な通信事業」を兼ね備えたバランス型銘柄です。

ただし、景気や旅行需要の変化による収益波の大きさは考慮すべきリスクであり、安定性というよりは中期成長+優待メリットを楽しむ保有スタンスが向いています。

ポートフォリオ全体でみれば、ディフェンシブ株やインフラ株などと組み合わせて持つとバランスが取れる位置づけです。

旅行好きや自社サービスを実際に利用できる層にとっては、数字以上の「実感リターン」をもたらす銘柄といえるでしょう。

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