キャンドゥ［2698］は、100円ショップとして全国に多くの店舗を持つ会社です。
生活に必要な日用品や雑貨を手ごろな価格で提供し、どの世代からも利用されています。
株主優待では、お店でそのまま使える優待券がもらえるため、日常の買い物に役立ちます。
長期的に見て大きな成長はゆるやかですが、安定感があり、優待を活用できる人には魅力のある銘柄です。
株価の押し目を狙って購入し、優待と配当を組み合わせて長く持つことで、生活の中で実感できるリターンが得られます。
株式情報
| キャンドゥ［2698］ | 東証ST |
| 時価総額 約645億円 |
株価 3,845 円
※更新：2025年8月12日
30年チャートを掲載
| 割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
| PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
| 615倍 | 5.8倍 | 35.5% | -1.55% | 0.18倍 |
| 優待＆配当 | ||||
| 総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
| 0.96～1.01% | 0.44% | 0.52～0.57% | 8月 | 384,500円 |
| 編集部おすすめ度 | 理由 |
| 映画・演劇・不動産の3本柱で安定した経営を続ける優良企業です。株価は高めですが、財務の健全性と長期的な成長性が評価されています。配当は低めながら、株主優待で映画招待券や演劇招待状がもらえるため、文化的な価値が高い点が魅力です。映画や舞台を日常的に楽しむ人に向き、長期保有で安定と楽しみを両立できる銘柄といえます。 |
株主優待情報
株主優待の内容
以下の表は、所有株数別の優待内容をまとめたものです。
| 保有株数 | 優待券の枚数（100円＋税相当） | 備考（長期保有特典） |
|---|---|---|
| 100株以上 | 20枚（2,000円＋税） | — |
| 300株以上（3年未満） | 40枚（4,000円＋税） | — |
| 300株以上（3年以上） | 60枚（6,000円＋税） | 基本の40枚に加え長期特典20枚を追加 |
| 500株以上（3年未満） | 60枚（6,000円＋税） | — |
| 500株以上（3年以上） | 100枚（10,000円＋税） | 基本の60枚に加え長期特典40枚を追加 |
| 1,000株以上（3年未満） | 100枚（10,000円＋税） | — |
| 1,000株以上（3年以上） | 140枚（14,000円＋税） | 基本の100枚に加え長期特典40枚を追加 |
※ 優待券は全国の「キャンドゥ」店舗で使用でき、現金との併用も可能です。つり銭や商品との交換はできません。
権利確定日と有効期限
- 権利確定日：8月末日（株主名簿に記載された株主が対象）
- 発送時期：11月末に優待券を発送
- 優待券の有効期限：発行翌年の11月末まで有効（発送翌年度の有効期限）
会社情報
株式会社キャンドゥは、東京・新宿に本社を構える100円ショップチェーン「Can★Do」を展開する会社です。
1993年12月に設立され、現在はイオングループの一員として全国で親しまれています。
基本的な事業内容は、日用品や加工食品をお店で販売することと、フランチャイズ加盟店や海外にも卸すことです。
つまり、自社店舗だけでなく他の業者にも商品を提供しています。
店舗数は非常に多く、2025年2月末時点では全国に1,340店ありました。
このうち直営店や委託店も含まれており、さらには海外店舗も数店舗あります。
さらに2025年7月末の最新の月次情報によると、単体ベースで1,369店舗と、増え続けている勢いも見られます。
キャンドゥには「Can★Do（キャンドゥ）」というブランド名のほか、特に別ブランドという形では展開していませんが、イオングループとの連携により、ディズニーとのコラボ商品なども展開し、商品の魅力を高めています。
成長の背景にはイオンへの参画があり、イオングループの商業施設への出店やグループ商品との協業が進んでいます。
これにより、幅広い客層に対応できる商品展開が可能になり、店舗ごとの工夫にもつながっています。
まとめると、キャンドゥは日本全国にたくさんの店舗をもつ100円ショップチェーンです。
イオングループの支援で商品の幅も広がり、店舗数も増加している活気ある会社です。
本社は新宿にあり、スタッフも多数で、商品企画から販売まで行う一方、他のお店にも商品を届けるビジネスもしています。
このように、地域の暮らしに便利な商品を届ける役割を担っている会社です。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ：
株式情報にみる分析
キャンドゥは生活必需の小物を広く扱う小売で、景気の良し悪しにかかわらず「近くで手頃に買える便利さ」が収益の土台になっています。
長期の株価推移を見ると、大きく跳ねる局面も沈む局面もありましたが、結果としては安定性と成長性の間を行き来してきた印象です。
右肩一直線の成長株というより、既存店の地道な改善と出店網の最適化で積み上げていくタイプです。
強みは、圧倒的にわかりやすい価格と、季節やトレンドを素早く取り込む商品回転の速さです。
買い物導線が短く、目的買いとついで買いの両方を取り込めるので、客数のベースが崩れにくいのも特徴です。
イオングループとの連携は立地面と集客面で追い風となり、ショッピングセンター内での露出と関連来店を生みやすい体制になっています。
一方で、百均業界は同質化が起きやすく、差別化は想像以上に難しいです。
競合との価格競争は常にあり、為替や原材料、物流、人件費の上振れを売価に転嫁しづらい局面も出ます。
そのため、店舗オペレーションの効率化やプライベートブランドの磨き込みといった、細かな積み上げの巧拙が利益の出方に直結します。
足元の評価感は、市場が安定性やブランド浸透をそれなりに織り込んでいるぶん、割安とは言いにくい水準にあります。
株主に戻る現金リターンは控えめで、総合利回りは優待込みでようやく見栄えする程度という位置づけです。
つまり、数年で大きな資本効率改善が進むシナリオを強く想定するより、日々の改善を積み重ねていく堅実な歩みを想定するほうが現実的です。
長期の視点で重要なのは、出店の量より質に舵を切り、低収益店の是正と売場の磨き込みをどこまで続けられるかです。
売れ筋の入れ替え速度や季節催事の当て勘、値上げが難しい中での原価コントロール、在庫回転の細やかな管理が複合的に効いてきます。
ここで小さな改善を積み上げられれば、安定した客数と客単価が維持され、緩やかな利益の底上げにつながります。
長期チャートの形状からは、強い追い風局面の後には反動が出やすく、押し目の機会が周期的に訪れてきたことも読み取れます。
したがって、長期保有前提でもエントリーのタイミング管理は有効で、時間分散での買い下がりや調整局面の拾いは相性が良い戦略です。
また、優待を日常的に使える生活動線に店舗がある投資家にとっては、実利用価値がリターン認識を補うため、保有満足度は相対的に高くなります。
総合すると、おすすめ度は中立寄りで、配当だけで勝負する銘柄ではなく、優待の実用性を享受しつつ腰を据えて付き合うタイプです。
割安とは言いづらい水準での一括買いは妙味が薄く、押し目待ちや段階的なエントリーで長期保有に入るほうがリスクとリターンの釣り合いが取りやすいです。
競争の激しい市場で粘り強く改善を続けられるかが中長期の肝であり、その進捗を四半期ごとに静かに点検しながら保有するスタンスが現実的だと考えます。
株主優待にみる分析
キャンドゥの株主優待は、日常生活の中で直接使える利便性の高さが魅力です。
全国の店舗でそのまま支払いに充てられる優待券は、日用品や雑貨、食品といった幅広い商品に利用でき、使い道を選びません。
優待券は1枚あたり100円＋税分で、レジで現金と同じ感覚で使えるため、生活必需品の購入コストを直接下げられる点は長期保有の安心材料になります。
保有株数に応じて優待額が増える仕組みは、長期で株を持ち続ける動機付けとして機能します。
さらに3年以上の保有で優待枚数が上乗せされる「長期保有特典」があるため、買ってすぐに売るよりも腰を据えて持ち続けたほうが実質的な利回りは上がります。
これは投資家にとって、株価変動に左右されにくいメリットの一つです。
一方で、総合利回りの中で優待が占める割合は大きいですが、配当が控えめなため、現金収入としての魅力は限定的です。
つまり、優待を実際に利用できる環境にある人ほど、この銘柄の価値を感じやすくなります。
逆に近くに店舗がない場合は、優待券の換金や譲渡の手間がかかり、メリットが薄れます。
長期投資の観点では、この優待制度は企業側にもプラスに働きます。
優待利用による来店機会の増加は、ついで買いや新商品の購入につながりやすく、売上の下支えになります。
特に日用品はリピート性が高く、定期的に足を運ぶ顧客を確保できることは経営の安定にも寄与します。
ただし、優待のコストは企業にとっても負担です。
今後の経営環境やコスト構造の変化次第では、優待内容の見直しや縮小の可能性もゼロではありません。
そのため、長期保有を前提とする場合は、業績や株主還元方針の変化を定期的に確認しておくことが大切です。
優待の性質上、インフレ局面では実質的な購買力の維持にも役立ちます。
日用品や食品の値上げが進む中、優待券は現金と同じ役割を果たし、生活コストの負担軽減に直結します。
特に日常の支出の中で割合が高い生活雑貨や消耗品に使える点は、長期的な生活防衛策としても評価できます。
総合的に見ると、キャンドゥの優待は、店舗を頻繁に利用できる投資家にとっては非常に実用性の高い制度です。
配当との組み合わせで考えれば利回りは決して高くはないものの、実利用による満足度は数値以上です。
優待を「生活の一部」として活かせる人にとっては、長期保有の動機を強める十分な理由になるでしょう。
一方で、店舗利用が難しい場合は利便性が落ちるため、他の優待銘柄や現金配当株との比較検討が欠かせません。
総合評価
キャンドゥは「成長よりも安定と実用性」を重視する投資家に向いた銘柄です。
店舗が生活圏内にあり、優待を日常的に使える場合は保有価値が高まります。
一方で、店舗が遠い場合や優待の利用機会が限られる場合は、配当の低さや株価の割高感を考慮し、他の銘柄との比較検討が必要です。
長期保有で安定的にリターンを得たい場合は、株価の押し目を狙って段階的に買い、優待を生活コスト削減に活用する戦略が効果的です。