スタジオアリス[2305]は、子どもの記念写真で有名な写真スタジオを全国に展開しています。
安定した事業基盤と使い勝手の良い株主優待が魅力で、配当と合わせた総合利回りは高めです。
一方で株価はやや高めに推移しており、大きな値上がり益を狙うよりも、優待と配当を長く楽しむ投資に向いています。
家族のイベントで優待を活用できる人には、長期保有の候補として検討する価値のある銘柄です。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
25.38倍 | 1.26倍 | 72.2% | 4.59% | 0.04倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
約7.37% | 約2.31% | 約5.07% | 8月 | 216,700円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
安定した業績と実用性の高い株主優待が魅力の銘柄です。株価はやや高めで大きな値上がり益は期待しにくいものの、財務は健全で長期保有に適しています。優待は家族の成長イベントに活用でき、配当と合わせた総合利回りは高水準です。優待を使える人にとっては投資満足度が高く、安定収益を重視する長期投資家に向いた銘柄ですが、購入は株価が落ち着いた時期を狙うのが望ましいでしょう。 |
株主優待情報

株主優待の内容
スタジオアリスの株主優待は、毎年8月末の権利確定時に贈られます。
優待は「株主写真撮影券」で、全国のスタジオアリス店舗で利用できます。
撮影料と四切サイズ写真プリント1枚(フレーム付き)が無料になる内容です。
家族写真や記念日の撮影などに活用でき、特に子育て世代には人気の高い優待です。
保有株数によってもらえる枚数が変わります。
長期保有の条件はなく、毎年権利確定日に保有していれば対象です。
保有株数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 株主写真撮影券 1枚 |
500株以上 | 株主写真撮影券 2枚 |
1,000株以上 | 株主写真撮影券 3枚 |
10,000株以上 | 株主写真撮影券 10枚 |
権利確定日と有効期限
権利確定日は毎年8月31日です。
有効期限は、翌年の11月30日までです。
例えば2025年8月末に権利を取得すると、2026年11月末まで利用できます。
優待券は郵送で届きます。
到着は例年11月頃です。
項目 | 内容 |
---|---|
権利確定日 | 8月31日 |
有効期限 | 翌年11月30日まで |
到着時期 | 11月頃 |
会社情報

スタジオアリスは、子どもの記念写真に特化した写真スタジオを全国に展開している会社です。
1974年に創業し、1992年には大阪で第1号店を出店して以降、「こども写真城スタジオアリス」という名前で親しまれてきました。
その後、本社の商号を「株式会社スタジオアリス」に変更し、現在は全国に400〜470店ほどの店舗を展開しています。
スタジオアリスの魅力のひとつは、豊富な衣装と楽しくなる撮影空間です。
ディズニーキャラクターと撮影できるライセンス契約を結んでおり、他にはない体験を提供しています。
また、衣装の企画・製造から撮影、写真の仕上げまで、グループ会社が一貫して担う体制を整えており、品質を保ちながら効率よく運営されています。
さらに、衣装の内製化によりコスト管理も強化されています。衣装づくりは京都豊匠などの関連会社が担い、撮影事業と密接にかかわっています。
スタジオアリスは七五三や入園・入学、誕生日など成長の節目に合わせたプランを豊富に用意しています。
撮影時には複数のポーズや衣装が利用でき、写真選びやアルバム制作などの付加価値も提供されています。
撮影の流れや予約もウェブで簡単にでき、家族の負担を減らす工夫もされています。
ブランドとしては「スタジオアリス」以外にも、「スタジオわんわんアリス」「Baby!」「HALULU」「ポケットアリス」など、さまざまなシリーズを展開しています。
これにより、幅広い顧客のニーズに応えています。
全体として、スタジオアリスは子どもの成長と家族の記念日を大切にする“場”として、全国どこでも安心して利用できるブランドを目指しています。
店舗は身近な場所にあり、ウェブ予約も可能です。写真を通じて、家族の思い出を未来に残すサポートをしている会社です。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
スタジオアリスの株価は、長期的に見て大きな上昇や急落を繰り返すタイプではなく、比較的安定した範囲で推移しています。
これは、事業の特性として安定的な需要があることが背景にあります。
日本では少子化が進んでいますが、七五三や入学・卒業といった子どもの節目に記念撮影を行う文化が根強く残っています。
また、成人式やマタニティフォト、家族写真など対象範囲を広げることで、需要減少の影響をある程度抑えています。
業績面でも急成長は見られないものの、安定した売上と利益を確保しています。
財務は健全で、借入依存度が低く、自己資本比率も高い水準を維持しています。
このため、長期保有を前提とした場合でも倒産や資金繰りの不安は小さいといえます。
株価はやや高めに評価されており、これは安定性やブランド力に対する市場の評価が反映されていると考えられます。
一方で、この株価水準は配当や優待による実質的な利回りをやや抑える要因にもなっています。
長期チャートを俯瞰すると、大きな成長トレンドは見られず、一定のレンジの中で上下を繰り返す傾向があります。
景気や為替の影響を受けにくい業種であるため、急激な下落リスクは小さいですが、大幅な値上がりによるキャピタゲインも期待しにくい構造です。
そのため、この銘柄は値上がり益を狙うというより、優待と配当によるインカムゲインを得ながら長く保有するスタイルに向いています。
総合的に見ると、スタジオアリスは安定性が高く、優待の魅力も備えたバランス型の銘柄です。
ただし、株価水準が既に高めであるため、投資の魅力度はやや限定的です。
急いで購入する必要はなく、相場全体や同社株価が落ち着いたタイミングでの取得が望ましいでしょう。
特に、生活の中で優待を有効に活用できる家庭や、安定配当を重視する長期投資家にとっては有力な選択肢となります。
株主優待にみる分析
スタジオアリスの株主優待は、家族や子どもの記念日に直接役立つ実用性の高い内容です。
もらえるのは「株主写真撮影券」で、撮影料と四切サイズ写真プリント1枚(フレーム付き)が無料になるという、金額換算すると高い価値を持つサービスです。
特に七五三や入園・入学、誕生日など、子どもの成長イベントが多い家庭にとっては、年間に必ず使い道が見つかる優待といえます。
このように使用頻度が高く、かつ実用的な優待は、市場全体を見ても限られています。
利回りの面では、優待の価値が現金換算で大きいため、配当と合わせた総合利回りは高水準になります。
これは株価の下支え要因となりやすく、長期保有でも投資効率を維持しやすいポイントです。
また、優待は長期保有の条件がなく、毎年8月末時点で所定株数を保有していれば受け取れるため、柔軟な売買戦略も取りやすいです。
一方で、この優待は写真撮影サービスに特化しているため、利用価値は家族構成やライフスタイルによって変わります。
小さな子どもがいない家庭や、撮影の習慣がない人にとっては、優待の金銭的価値は下がる可能性があります。
換金性も低く、転売は推奨されていないため、利用しない場合はメリットを十分に享受できません。
長期的に見ると、この優待制度は企業のブランド価値向上にも貢献しています。
優待券を使った撮影体験は顧客満足度を高め、リピート利用や追加注文につながる可能性があります。
この循環は企業の安定収益を支える要素となり、結果的に株主の利益にも還元されます。
総合的に評価すると、スタジオアリスの優待は、利用者にとって金銭的・感情的な価値が高く、配当と合わせた総合利回りを押し上げる魅力的な要素です。
ただし、利用機会がない場合には価値が大きく下がるため、自分や家族のライフステージと照らし合わせたうえで投資判断をすることが重要です。
優待を積極的に使える環境にある投資家にとっては、長期保有のモチベーションを高めてくれる銘柄だといえるでしょう。
総合評価
この銘柄は株価の大幅な値上がりを期待するよりも、優待と配当を長く楽しむことで価値を引き出せるタイプです。
優待を有効に使える家庭や安定収入を重視する長期投資家には向いていますが、今の水準では急いで買う必要はなく、落ち着いたタイミングでの取得が望ましいといえます。