松屋[8237]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

松屋[8237]の株は、東京・銀座や浅草にある百貨店で使える株主優待が魅力のひとつです。

毎日の生活の中でちょっとお得に買い物をしたり、展覧会に無料で入れたりと、使い方次第で楽しみが広がります。

ただし、株価はこの30年で大きな成長をしているわけではなく、投資としてはじっくり付き合うタイプの銘柄です。

今回はそんな松屋の株について、株価の動きや優待の内容をふまえながら、長期保有を前提とした視点で詳しく見ていきます。

目次

株式情報

松屋[8237]東証P
時価総額
約571億円

株価 1,071
※更新:2025年7月15日

イートアンドホールディングス[2882]20年チャート

30年チャートを掲載

割安度安全度値動き傾向
PERPBR自己資本比率ROE信用倍率
24.7倍2.03倍37.1%8.8%0.36%
優待&配当
総合利回り配当利回り優待利回り権利確定月優待最低取得額
1.12%~1.12%優待買物割引カードのため試算不可2月、8月107,100円
編集部おすすめ度理由
優待を上手に活用できる人にとっては魅力のある銘柄です。特に銀座や浅草の松屋で買い物や文化催事を楽しむ方には、割引や招待特典が日常を豊かにしてくれます。ただし、株価の成長性や配当利回りは控えめで、投資対象としての期待はやや限定的です。生活スタイルに合う方にはおすすめできますが、万人向けとは言えず、総合評価としては3点の慎重な判断が妥当です。

株主優待情報

引用:松屋

株主優待の内容

松屋(8237)の株主優待は、百貨店を中心としたサービスで活用できる「株主お買物優待カード」が中心です。

このカードは、松屋銀座店および浅草店での買い物時に、食料品など一部を除いた商品が10%割引で購入できる優待です。

セール品やレストラン・喫茶での利用時には2%割引**となりますが、現金もしくは松屋発行の商品券などでの支払いに限られます。

保有株数優待内容
100株以上株主優待カード(松屋銀座・浅草での買物10%割引など)
長期保有(3年以上)500株以上5,000ポイント(松屋ポイントカード)
長期保有(3年以上)2,000株以上10,000ポイント(松屋ポイントカード)

※長期保有の判定条件:同一株主番号で2月・8月末に連続7回(3年半)記載されるこ

また、銀座店での文化催事(展覧会など)については、株主本人と同伴者1名まで無料入場ができる特典もついています。

これらの割引や入場特典は、100株以上の保有者であれば誰でも受けることができます。

さらに、松屋が展開する飲食事業(「イタリアンダイニング・グラナータ」など)でも、5%の割引が適用されます。

これも現金支払いなど条件はありますが、松屋ファンにとっては嬉しい特典です。

加えて、3年以上継続保有している株主には、松屋ポイントが進呈される「長期保有優遇制度」があります。

対象者には、500株以上で5,000ポイント、2,000株以上で10,000ポイントがもらえます。

このポイントは松屋カードへの登録が必要ですが、百貨店での買い物で使えるため、長期保有の魅力にもつながっています。

株主優待カードが使える場所一覧(2025年1月現在)

区分対象施設・店舗割引内容・備考
百貨店松屋銀座10%割引
百貨店松屋浅草10%割引
百貨店銀座インズ内 プチプチ マルシェ10%割引
百貨店松屋銀座マロニエ通り館10%割引
グループ飲食店東京大神宮マツヤサロン5%割引(婚礼料理のみ)
グループ飲食店イプリミ品川5%割引(料理・飲み物・婚礼料理)
グループ飲食店エノテーカ ピンキオーリ名古屋5%割引(婚礼料理のみ)
文化催事松屋銀座の有料文化催事株主本人と同伴者1名まで無料入場可

権利確定日と有効期限

項目内容
権利確定月年2回:2月末・8月末
8月の対象新規株主のみ(継続保有株主は対象外)
発送時期2月分 → 5月下旬発送
8月分 → 11月下旬発送
有効期限2月末分 → 翌年5月末まで(1年間)
8月末分 → 翌年5月末まで(約6か月間)

会社情報

引用:Wikipedia

株式会社松屋は、1869年に横浜で「鶴屋」という名前の呉服店として創業しました。

その後、東京の松屋呉服店と合併し、現在の「松屋」という名前の百貨店になりました。

「松屋」という名前から牛丼チェーンを連想する方もいるかもしれませんが、牛丼の「松屋フーズ」とは別の会社です。

こちらの松屋は、銀座を拠点とする老舗の百貨店ブランドであり、伝統と高級感を大切にしながら今も進化を続けています。

現在は、東京都中央区の銀座に「松屋銀座本店」、台東区の浅草に「松屋浅草店」という2つの店舗を運営しています。

銀座本店は8階建てで、広い売り場にはファッションや化粧品、アクセサリーなどがたくさん並んでいます。

浅草店は1931年に東武浅草駅に直結するかたちでオープンし、日本で初めての駅直結百貨店のひとつです。

銀座本店は特に高級志向の品ぞろえで知られており、観光客やハイブランド志向のお客様にも人気があります。

一方で浅草店は、地元の方に寄り添った商品や日用品も多く取りそろえ、地域密着の店づくりがされています。

松屋は百貨店の運営だけでなく、通信販売や卸売り、輸出入、商品開発や製造などの事業も展開しています。

また、飲食店や結婚式場などの運営もおこなっていて、いろんな分野に広がりを持っている会社です。

会社の設立は1919年で、100年以上の歴史があります。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

松屋の株を長く持つことを考えたとき、投資先としてどう評価できるかを見ていきましょう。

まず株価の長期チャートを見ると、2000年代前半に大きく株価が上昇したあと、リーマンショックの影響などで下落し、その後も数回大きく値動きがありました。

しかし、2010年代以降の長い期間では、1,000円前後の水準で推移しており、全体的に見ると落ち着いた値動きの銘柄といえます。

つまり、短期間で大きく値上がりを狙うような銘柄ではありませんが、一定のレンジで安定しているとも言えます。

指標面では、利益と比べて株価がやや高めであることや、自己資本比率がそこまで高くない点など、やや慎重に見たくなるところもあります。

利益率や財務の強さにおいて、飛び抜けた強さがあるわけではありません。

一方で、長い歴史とブランド力を背景に、景気が安定しているときには業績も安定しており、比較的信頼できる企業でもあります。

また、松屋銀座という強いブランドがあることで、他の地方百貨店よりも安定した支持を受けやすいポジションにいる点は評価できます。

現在の配当利回りはあまり高くありません。

そのため「配当をたくさんもらいたい」という目的で保有するにはやや物足りない印象です。

加えて、信用倍率がやや低めであり、信用取引の需給から見ても人気が高いとは言えません。

こうした点も、慎重に見ておく必要があるでしょう。

ただし、株主優待と組み合わせることで、実質的な利回りはやや改善する可能性があります。

特に銀座・浅草などで買い物や文化催事に触れる機会が多い方にとっては、現物としての「価値」を享受できるという点で、配当以上の魅力があるとも考えられます。

とはいえ、株価の動きが過去大きく右肩上がりというわけではなく、どちらかといえば横ばいの印象です。

財務面や成長性で抜群というほどの勢いはなく、投資対象としては“安定はしているが成長性は控えめ”という評価になります。

そのため、他の成長性のある銘柄と比べると、あえて今積極的に購入するという判断にはつながりにくい銘柄です。

株主優待にみる分析

松屋の株主優待は、制度そのものよりも「活かし方」で評価が分かれるタイプの内容です。

まず大前提として、松屋の優待は自社の店舗や文化事業で使えるため、生活圏内に松屋がある人や、定期的に百貨店を利用する人にとってはとても魅力的です。

特に銀座本店はハイブランドを扱っており、優待を使えば定価商品を少しでもお得に購入できるので、金額ベースでの節約効果も大きくなります。

一方で、松屋が展開する店舗数は多くなく、首都圏以外に住んでいる人には活用の場が限られるのが現実です。

オンライン通販での活用ができるわけではなく、リアルな店舗に足を運べるかどうかで優待の価値が大きく変わってしまうため、「誰にでも使いやすい優待」とは言いづらい側面があります。

そのため、地方在住の方や百貨店の利用頻度が少ない方にとっては、せっかくもらっても宝の持ち腐れになる可能性が高いです。

また、優待そのものは買い物や食事で割引が受けられるという“割引型”なので、クオカードや自社商品詰め合わせのように誰でも得を実感しやすい“受け取り型”の優待と比べると、使い方に一手間かかります。

そのぶん、百貨店で日常的に高額な買い物をするような人にとっては、年間を通して金額ベースのメリットが大きく、長期で持つほど生活に根付いた優待になるのがポイントです。

さらに、松屋の優待は「株を持ち続けること自体にメリットがある設計」になっています。

優待の中身が変わらず継続されている点からも、企業側としては“安定的な株主を大切にしたい”という姿勢が伝わってきます。

長期保有者に対して、実質的に追加の還元(たとえばポイント付与)が用意されていることからも、単に株を買うだけでなく“長く応援してくれる人”への感謝を形にしていると受け取れます。

つまり、松屋の優待は「短期間で売却する人」よりも、「5年、10年と長く持って、自分の生活の中でうまく活用する人」にこそ向いている設計になっています。

優待制度の内容自体はそこまで派手ではないものの、ライフスタイルとマッチする人にとっては、見た目の利回り以上の満足感を得られる可能性が高いです。

このように、投資のリターンを金額だけで考えるのではなく、日常生活の中で得られる“体験的なリターン”を重視するタイプの投資家にとっては、非常に相性の良い優待内容です。

逆に、利回りや配当金額だけを重視するタイプの人には物足りなさを感じるかもしれません。

総合的に見ると、松屋の優待は「使う人の生活圏と価値観に大きく左右される優待」であり、万人向けというより“使いこなせる人”にとって価値の高いタイプです。

その意味で、評価は人によって大きく分かれますが、ライフスタイルと合う人には十分おすすめできる内容です。

総合評価

松屋の株は、どちらかというと「急成長を目指すような銘柄」ではなく、「安定して持ち続けるタイプの株」と言えます。

株価の動きはこの30年間を見る限り、大きく上がるというよりは横ばいに近く、長い目で見ても穏やかな値動きが続いています。

株価の大きな上昇はあまり期待できないものの、生活の中で優待をうまく使いこなせば、実質的なリターンはそこまで悪くありません。

自分のライフスタイルに合うかどうかをよく考えた上で、長く持つ価値があるかを判断することが大切だと言えるでしょう。

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