ファンダメンタルズ分析とチャート分析の違いとは?初心者でもわかる株式投資の基本

目次

ファンダメンタルズ分析とは?企業の「中身」をじっくりチェック

ファンダメンタルズ分析とは、企業の本質的な価値や成長性を見極めるための分析手法 です。

「この会社は長く成長を続けられるのか?」「今の株価は割高か、割安か?」といった判断を行う際に活用されます。

株価は日々変動しますが、その背景には 企業の業績や財務状況、事業環境 などがあります。

ファンダメンタルズ分析では、こうした「企業の基礎的な力」をじっくり分析して、長期的な投資判断につなげていきます。

どんな情報を見るの?

売上や利益(収益力の確認)

企業の 売上高や営業利益、純利益 の推移は、まず確認すべき基本データです。

売上や利益が 継続的に伸びている会社 は、事業が順調に拡大している証拠といえます。

逆に、売上が横ばいだったり、利益が赤字続きだったりする企業は、投資対象として慎重な見極めが必要です。

自己資本比率やROE(財務の健全性と収益効率)

  • 自己資本比率 は、倒産リスクや財務の健全性を示します。一般的に 40%以上 あると安心とされます。
  • ROE(自己資本利益率) は、株主資本をどれだけ効率よく利益に変えているかを示します。ROEが 10%以上 あると優良企業と評価されることが多いです。

事業内容や将来性(成長性の見極め)

企業の扱っている事業が 今後の社会のトレンドに合っているか も重要な視点です。

たとえば、以下のような観点で見ていきます。

  • AIやEVなど今後成長が期待できる分野に強いか
  • 市場シェアや競争優位性があるか
  • 新商品・新サービスの開発力があるか

■ 業界や経済全体の動き

企業単体だけでなく、業界全体の成長性や景気動向 にも目を配ります。

たとえば、景気が良いと消費関連企業の業績が伸びやすくなり、逆に不況期にはディフェンシブ銘柄(医薬品、食品など)が強さを見せたりします。

どんなときに役立つ?

ファンダメンタルズ分析は 長期投資 に特に有効です。

「じっくりと資産を育てたい」「配当も受け取りつつ安定的に株価成長を狙いたい」という場合には、企業の質をしっかりと見極めるファンダメンタルズ分析が欠かせません。

配当狙いの銘柄選定優待銘柄探し のときにも役立ちます。

チャート分析とは?株価の「動き」から売買タイミングを読む

チャート分析(テクニカル分析)は、株価の 「動き」や「市場の需給バランス」 をもとに、今後の値動きを予測する手法です。

特に 「いつ買うか」「いつ売るか」 の判断に力を発揮します。

ファンダメンタルズ分析が 「企業の価値」を見る のに対し、チャート分析は 「市場心理」や「株価の勢い」 を読むアプローチと言えるでしょう。

どんな情報を見るの?

ローソク足チャート(株価の動きそのもの)

もっとも基本的なチャートが ローソク足チャート です。

1本の「足」に以下の情報が入っています。

  • 始値
  • 終値
  • 高値
  • 安値

これによって、1日の中で株価がどんな動きをしたのか、買いが強かったのか、売りが優勢だったのか が視覚的にわかります。

移動平均線(株価の流れやトレンドをつかむ)

移動平均線 は、一定期間の株価の平均値をつなぎ合わせた線です。

  • 短期(5日線、25日線)
  • 中期(50日線、75日線)
  • 長期(200日線)

株価が移動平均線より上にあると 上昇トレンド、下にあると 下降トレンド と判断されることが多いです。

出来高(市場の注目度)

出来高は、その日に どれだけの株が売買されたか を示します。

出来高が急増しているときは、大きなニュースや注目が集まっているサイン と考えられ、トレンドの転換点になることもあります。

サポートライン・レジスタンスライン(株価の節目)

  • サポートライン:株価が下がってもなかなか割り込まない価格帯 → 下値の支え
  • レジスタンスライン:株価が上がってもなかなか超えられない価格帯 → 上値の壁

これらのラインは、多くの投資家が意識しているため、株価がこれを突破したり割り込んだりすると 大きな動きが出やすくなります

どんなときに役立つ?

チャート分析は 短期〜中期の売買 に向いています。

  • デイトレード(1日内の取引)
  • スイングトレード(数日〜数週間の取引)

においては、チャート分析が非常に重要になります。

また、長期保有銘柄を買うタイミング を考えるときにも、チャート分析を補助的に活用するのが効果的です。

ファンダメンタルズ分析とチャート分析、どう使い分ける?

項目ファンダメンタルズ分析チャート分析
見るポイント企業の中身・実力株価の動き・タイミング
向いている期間長期投資短期〜中期投資
主な活用場面優良株を探す、資産形成売買のタイミング判断

実践的な使い方の例

  • 長期投資の銘柄選び → ファンダメンタルズ分析中心
  • 買い増しや一部売却のタイミング判断 → チャート分析を併用

たとえば「今は少し調整局面だからもう少し下がったら買おう」といった判断にチャート分析が役立ちます。

まとめ:2つの分析を組み合わせて、賢い投資家になろう

株の分析には、「ファンダメンタルズ分析」と「チャート分析」という2つのアプローチがあります。
どちらも 一長一短 があるので、目的や投資スタイルに応じてうまく使い分けましょう。

  • ファンダメンタルズ分析 → 良い会社を見つけて 長期保有
  • チャート分析 → 売買タイミング を賢く判断

この2つをバランスよく使うことで、「どの株を、いつ買い、いつ売るか」 の判断力が高まります。
ぜひ、あなたの投資スタイルに合わせて、両方の分析を取り入れてみてください!

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