アークランズ[9842]は、「かつや」や「ビバホーム」などで知られる会社です。
ホームセンターや飲食店を全国に展開していて、生活に身近なお店がたくさんあります。
そんなアークランズの株は、長く持つことで配当や優待が楽しめる、安定した魅力があります。
この記事では、株価や会社の情報、株主優待の内容などをもとに、投資のおすすめ度をわかりやすく解説します。
長期保有を考えている人にとって、どんな魅力や注意点があるのかを一緒に見ていきましょう。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
9.14倍 | 0.87倍 | 36% | 8.54% | 0.86倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
3.64% | 2.35% | 1.29% | 2月、8月 | 170,200円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
急な値上がりを期待するよりも、安定して長く保有することでメリットが得られる銘柄です。年2回の株主優待は使いやすく、配当とあわせて実質利回りも高めです。店舗が近くにある人にとっては特に実用性が高く、日常生活で役立つ優待が魅力です。 |
株主優待情報

株主優待の内容
「かつや」「からやま」などの飲食店と、「ムサシ」「ビバホーム」などアークランズグループの小売店で使える優待券がもらえます。
保有株数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 優待券2枚(550円×2=1,100円相当) |
200株以上 | 優待券4枚(550円×4=2,200円相当) |
1,000株以上 | 優待券20枚(550円×20=11,000円相当) |
権利確定日と有効期限
権利確定月 | 優待券の発送月 | 優待券の有効期限の目安 |
---|---|---|
2月末 | 5月下旬ごろ | 11月末ごろまで |
8月末 | 10月下旬ごろ | 翌年5月末ごろまで |
- 優待は年2回、2月末と8月末の権利確定日に100株以上保有していると対象になります。
- 発送時期はおおむね権利確定から約3か月後。
- 有効期限は発送から約半年で、券面に期限が明記されますので、到着後に必ずご確認ください。
会社情報

アークランズ株式会社は、新潟県三条市に本社がある会社です。
1970年に創業していて、ホームセンターを中心にいろいろなお店を全国に広げています。
代表的なお店は「ホームセンタームサシ」や「ビバホーム」「スーパービバホーム」などです。
ホームセンターだけでなく、「ニコペット」というペット用品のお店や、「アークオアシス」「ヴィシーズ」といったアートや手芸の専門店もあります。
生活に役立ついろいろな商品がそろっているお店をたくさん運営しているんですね。
それだけではなく、「かつや」や「からやま」という飲食店もグループに入っています。
とんかつやからあげが人気で、食事の分野でもお客さんに喜ばれるお店を広げています。
さらに、リフォームのお店や、フィットネスクラブの「JOYFIT」「FIT365」といった運動できる場所も持っています。
建物や部屋を直したり、体を動かしたりと、生活のいろいろな場面に関わっているのがこの会社の大きな特徴です。
最近では、ロピアという食品スーパーと協力して、新しいタイプのスーパー「ロピアムサシ」をオープンさせました。
これからも広げていく予定で、10年後には大きな売上を目指しています。
このように、アークランズはおうちの困りごとや暮らしをサポートするために、いろんなお店を運営している会社です。
ホームセンターや飲食、リフォーム、フィットネスまで、ひとつの会社でたくさんのことをまかなえるのが特徴です。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
まず、30年分の株価チャートを見て感じるのは、大きな成長トレンドが続いてきたということです。
細かく見ると上下の波はありますが、大きな目で見れば、時間とともにゆっくりと上がってきた株です。
途中で大きく下がる時期もありますが、その後には必ず回復して、以前よりも高い水準まで戻してきました。これは、会社としての体力や信頼がある証だと思います。
現在の株価は、30年の流れの中で見るとやや高めの水準にあります。
ただし、過去の高値と比べてそこまで割高という印象はありません。
それでも、すぐに飛びついて買うよりは、タイミングを少し見た方がいいかもしれない、そんな水準だと感じます。
一方で、会社の財務状態を表すいろいろな数字も見てみると、全体としてはしっかりしています。
利益も安定していて、自己資本比率もそれなりにあり、ROEも高すぎず低すぎず、健全な会社運営がされている印象です。
PERやPBRといった評価指標を見ても、決して割高な水準ではなく、むしろ適正~やや割安と感じられる水準にあります。
ただ、株価が大きく上がっていく力が今すぐに強いかと言えば、そこには少し疑問があります。
過去の成長力を見れば立派なのですが、近年はホームセンター業界の成長スピード自体が落ち着いてきていることもあり、これから急激に利益を伸ばすというよりは、安定して配当や優待を続けてくれる、そんな会社だと捉えるのが自然です。
さらに言えば、業績がそこまで急成長していない中で、他の投資先と比べてどれだけ魅力があるかを考えたときに、配当利回りや優待を目的に保有する分には魅力があるけれど、キャピタルゲイン(株価の値上がり)を期待してたくさん買うような銘柄ではない、という判断になります。
そのため、今の株価水準では「非常に良い買い時」とまでは言えません。
総合的に見て、長期的には安心して持てる銘柄ではあるけれど、あえて今買わなくてもいい、少し様子を見てタイミングをうかがってもいい、という判断です。
株主優待にみる分析
アークランズの株主優待は、全国の「かつや」や「からやま」といった飲食店、ホームセンターの「ムサシ」「ビバホーム」、さらにはペット用品の「ニコペット」や手芸用品の「アークオアシス」など、日常生活に役立つ店舗で利用できます。
つまり、優待を“無理して使う”のではなく、“ふだんから使える”ところが多いというのが大きな強みです。
特にファミリー層や一人暮らしの人にとって、ホームセンターと飲食店の組み合わせは使いやすく、優待券が無駄になりにくいです。
優待券は一度に複数枚使えるので、買い物や食事の支払いにあてやすく、現金の支出を少しでも抑えられるという意味では、家計にとってもメリットがあります。
また、年2回という頻度も見逃せません。
アークランズは半年ごとにもらえるため、長期保有のモチベーションにもなります。
優待券の有効期限も発送から約半年と比較的余裕があり、予定を立てて使うことができます。
一方で注意点もあります。
優待券はグループ店舗でしか使えませんので、近くに店舗がない地域に住んでいる人にとっては、実質的なメリットが薄くなってしまいます。
また、飲食店も物販店も都市部を中心とした展開が多いため、地方によっては恩恵を受けにくいという側面があります。
それでも、アークランズが展開している店舗は年々増えており、今後さらに使いやすくなる可能性もあります。
特にロピアとの連携や新業態の展開などが進めば、優待の利用先がさらに広がるかもしれません。
こうしたことをふまえると、アークランズの優待は「家計の節約にも役立ち、生活の中で実際に活用できる実用性の高い優待」と言えます。
配当と合わせて考えれば、保有を継続する動機としては十分な魅力があります。
今すぐの購入タイミングではないにしても、長期的に“持っていることの安心感”が得られる銘柄であることは間違いありません。
総合評価
アークランズの株は、長く持つことで安定したメリットが得られる銘柄だと思います。
株価の動きを30年という長い目で見ると、大きく下がった時期もありましたが、ちゃんと回復しながらゆっくりと成長を続けてきました。
会社としての体力や信頼があるからこそ、時間をかけてでも元に戻っていく力があるということです。
アークランズの株は「大きくは成長しないかもしれないけど、安定して安心して持てる」銘柄です。
急いで買う必要はありませんが、長く持つことを考えたときには、優待や配当がしっかりしているので、候補に入れる価値は十分にあると思います。