映画やドラマをおうちで楽しめる「U‑NEXT」。
そのサービスを運営するU‑NEXT HOLDINGS[9418]は、実は株主になることで毎年そのサービスを“タダ”で楽しめる優待がもらえる会社です。
動画だけでなく、音楽や本、さらにはお店向けのシステムなど、いろんな事業を展開しているグループでもあります。
この記事では、そんなU‑NEXT HOLDINGSの株価や会社の強み、そして実際にもらえる優待の内容まで、くわしくわかりやすく紹介します。
「ちょっと気になるかも」と思った方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
23.6倍 | 4.4倍 | 35.8% | 7.6% | 36.3倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
1.09% | 0.64% | 0.45% | 2月、8月 | 218,700円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
動画配信や店舗支援など、生活に身近なサービスを展開する安定成長企業です。 株主優待では、U‑NEXTの視聴権やポイントがもらえるため、日常的にサービスを使っている人にとっては非常に実用的です。配当利回りは低めですが、サブスク型の安定収益が強みで、長期的に安心して保有できる銘柄といえます。とくに「優待を使って楽しみながら投資したい人」におすすめの一社です。 |
株主優待情報
株主優待の内容
U‑NEXT HOLDINGSでは、100株以上の株主を対象に、動画配信サービス「U‑NEXT」の視聴料やポイントがもらえる優待制度を用意しています。
優待は年に2回(2月と8月)に分けて提供されるので、年間を通じて楽しめる内容となっています。
保有株数 | 優待内容(年2回) |
---|---|
100株以上 | ・U‑NEXTの90日分視聴料(無料) ・U‑NEXT内で使える1,000円相当のポイント |
1,000株以上 | ・U‑NEXTの1年分視聴料(無料) ・毎月1,800円相当のポイント(年間21,600円相当) |
このポイントは、動画コンテンツのレンタルや購入、または音楽配信アプリ「SMART USEN」の料金支払いにも使えます。
映画やドラマ、アニメなどが好きな方には、かなり嬉しい内容といえるでしょう。
権利確定日と有効期限
株主優待を受け取るには、「いつ株を持っているか」が大切です。
U‑NEXTの場合は、以下のようなスケジュールになっています。
基準日(権利確定日) | 案内の発送時期 | 利用登録の期限(目安) |
---|---|---|
2月末 | 5月上旬頃 | 8月末まで |
8月末 | 11月中旬頃 | 翌年2月末まで |
また、ポイントには有効期限があります。
付与された月の翌月1日にポイントが加算され、90日以内に使わないと失効してしまうため、使い忘れに注意が必要です。

この優待は、実際にU‑NEXTを利用している人はもちろん、「これから試してみたいな」という方にもおすすめです。
サービスの利用権が付いてくるだけでなく、ポイントを使えば最新の映画や書籍も楽しめるため、娯楽としての利便性も高く、優待の“体感価値”が非常に高い内容になっています。
会社情報

U‑NEXT HOLDINGSは、映画やドラマなどの映像配信サービス「U‑NEXT」や、飲食店・店舗向けに音楽放送や業務用システムを提供する「USEN」などを中心としたグループをまとめる持ち株会社です。
本社は東京都品川区にあり、グループ全体では約5,400人の社員が働いています。
この会社の歴史は、1961年に創業したUSENから始まりました。
2009年にU‑NEXTが設立され、2017年にはUSENと経営統合。2024年には社名をU‑NEXT HOLDINGSに変更し、よりグループ経営に力を入れる体制となっています。
グループには全部で27の子会社があり、売上高は3,000億円を超え、営業利益は290億円以上。映像配信、店舗サービス、通信、業務システム、エネルギーといった幅広い分野で事業を展開しています。
とくに映像配信サービス「U‑NEXT」は、定額見放題で利用できる動画配信サービスとして有名で、有料会員数はすでに450万人以上にのぼります。
また、飲食店や美容院、小売店向けの音楽放送やBGM提供も強みで、国内でもトップクラスのシェアを持っています。
通信サービスでは、個人・法人向けにインターネット接続やセキュリティ、光回線のサービスを展開し、ビジネスインフラを支えています。
業務支援の分野では、レストランの注文端末や病院の案内システム、ホテルのチェックイン支援など、さまざまな業種で便利なツールを提供しています。
また、電力やガスの提供も行っていて、省エネや環境面にも取り組んでいます。
最近では、飲食店向けにフードデリバリー専用の仮想レストラン事業もはじめており、新しい分野へのチャレンジも続けています。
このように、U‑NEXT HOLDINGSは私たちの生活に身近なサービスを幅広く展開している会社であり、今後も安定した成長が期待できる企業です。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
U‑NEXT HOLDINGSの株価は、20年スパンで見るとゆるやかに右肩上がりの成長を続けてきました。
とくに直近5~10年は、映像配信事業の成長に支えられて、業績と株価の両面で上昇トレンドを形成しています。
もともとは音楽や通信など、いわゆる“地味な事業”の集合体だったこの会社ですが、時代のニーズに応じてデジタル領域へ事業を広げ、構造改革を進めてきたことで、今の姿があります。
株価水準は、いわゆる「割安」とまではいえない水準です。
PERもPBRも高めで推移しており、数値的にはすでにある程度の期待が織り込まれている印象を受けます。
自己資本比率もやや低めで、財務の健全性に対して少し慎重な目を向ける必要はあります。
ただし、利益率やROEはまずまずで、企業としての稼ぐ力はしっかりしています。
この銘柄の特徴として注目したいのが「ストック型の安定収益モデル」です。
U‑NEXTやSMART USENといったサブスクリプション型のサービスは、一度会員を獲得すれば安定した収入源になります。加えて、店舗向けのBGM配信やPOSシステムなども、契約を継続してもらいやすいビジネスです。
こうした“継続前提”のビジネスが全体の基盤になっている点は、長期投資家にとって非常に心強い材料といえます。
また、グループ全体で多角化が進んでいることも魅力の一つです。
たとえば電力販売や業務システム、クラウド型サービスなど、映像配信に頼りすぎず幅広い収益源を持っていることは、景気変動や競合他社の影響をやわらげる効果もあります。
一方で、競争環境は年々厳しくなってきています。映像配信はNetflixやAmazonなどのグローバル企業との真っ向勝負が求められますし、音楽配信やPOSシステムの領域も技術革新が激しい分野です。
将来に向けては、サービスの品質維持やユーザー満足度の向上が収益継続の鍵を握るといえるでしょう。
総合的に見て、U‑NEXT HOLDINGSは「成長性」と「収益の安定性」がバランスよく備わった銘柄です。
配当利回りがやや低いため、インカムゲイン目的ではなく、将来的な事業成長や優待の活用を重視するスタイルに向いています。
株価が高すぎる局面では買いづらさもありますが、長い目で見れば着実に企業価値を積み上げていく可能性を秘めており、時間を味方につけて保有することで成果が見込めるタイプの銘柄といえます。
株主優待にみる分析
U‑NEXT HOLDINGSの株主優待は、動画配信サービス「U‑NEXT」を実際に使える権利と、サービス内で使えるポイントがセットになっています。
しかも、年に2回もらえるので、年間を通じてずっと楽しめる仕組みになっています。
これは、単なるクオカードや飲食券とは違って、自分の生活に直接役立つ「体験型の優待」といえるでしょう。
100株を持っていれば、U‑NEXTを約3か月間無料で使えます。しかもポイントも1,000円分ついてきます。
つまり、映画やアニメを楽しんだり、電子書籍を読んだりするのに使えるわけです。
もしふだんからU‑NEXTを利用している人であれば、この優待は実質的な「料金の割引」になります。
株を持っているだけで、いつもの支出をカバーできるので、節約にもつながります。
1,000株以上を保有していると、その内容はさらに充実します。
年間でU‑NEXTがまるごと無料で使えるうえ、毎月1,800円分のポイントがもらえます。
これを1年間で計算すると21,600円相当です。
映画好きな人や家族で映像サービスを使っている人にとっては、かなり魅力的な特典といえるでしょう。
また、この優待の良いところは、サービスの中身がどんどん進化している点です。
たとえば、U‑NEXTは最近ではNetflixと同じようにオリジナル作品にも力を入れ始めています。
これから新しいコンテンツが追加されていけば、優待の「体験価値」も自然と高くなっていくはずです。そう考えると、今後の成長性にも期待が持てます。
さらに、U‑NEXTの視聴券やポイントは、自分で使うのはもちろん、家族とシェアすることもできます。
たとえば、親が株を持っていて、子どもにIDを渡して映画を見せてあげる、といった使い方も可能です。こうした柔軟な活用ができる点も、優待の魅力の一つです。
一方で注意しておきたいのは、配当金がやや少なめであることです。配当での現金的なリターンは期待しづらいため、あくまで「優待を活用して日常の支出を浮かせる」ことに重きを置いた投資判断が必要です。
特に100株の保有だけでは利回りがそこまで高くならないので、U‑NEXTのサービスを使っていない人にとっては、少し使いづらさを感じるかもしれません。
ですが、日ごろから動画や書籍を楽しんでいる方にとっては、この優待は“生活を豊かにするおまけ”のような存在になります。
長期保有を続けていく中で、株価の値上がりだけでなく、毎年楽しめる優待があるのは、大きな安心感にもつながります。
総合評価
U‑NEXT HOLDINGSは、動画配信サービスや店舗向けの業務支援サービスなど、日常生活に密着した便利なサービスを数多く展開している会社です。
株価は長期的に見て安定した成長傾向を見せており、大きな値動きは少ないものの、じわじわと力をつけている印象があります。
総合的に見ると、U‑NEXT HOLDINGSは“使って楽しめる優待”が魅力であり、日常生活にサービスが根付いている人には非常に相性のよい銘柄です。
長期でゆっくりと育てていくタイプの投資に向いており、「優待を活用しながら、ゆっくり株主ライフを楽しみたい」という方にとって、安心して保有できる一社だといえるでしょう。