パイロットコーポレーション[7846]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

パイロットコーポレーション[7846]は、フリクションなどで有名な「書く」を支える大手メーカーです。

30年チャートでは大きく伸びた時期を経て、いまは落ち着いた値動きになっています。

派手な上昇を狙うより、配当と優待を楽しみながら長く持つのに向いた銘柄です。

この記事では、株式情報と株主優待を“長期目線”で分かりやすく整理していきます。

目次

株式情報

パイロットコーポレーション[7846] 東証P
時価総額
1,956億円

株価 4,782
更新:2025年12月18日

30年チャートを掲載

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
12.63倍 1.27倍 79.1% 11.23% 0.14倍
優待&配当
総合利回り 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
2.51% 2.51% 12月 478,200円
編集部おすすめ度理由
財務が強く、事業も分かりやすいので、長期で持つ安心感は高いです。ただ、株価は直近レンジが中心で、いまの価格帯は「すごく安い」という雰囲気でもありません。優待は実用型で長期保有特典もあり、配当と合わせてコツコツ楽しむ人には向きます。

株主優待情報

引用:パイロットコーポレーション

パイロットコーポレーションでは、毎年12月末時点で株を持っている株主に、パイロット製品(筆記具中心)が届きます。

株主優待の内容

保有株数優待内容(例)
100株以上実用筆記具セット(万年筆・シャープペン・ボールペンなどの組み合わせで、内容は毎年入れ替わることがあります)。
500株以上中価格帯の筆記具+実用筆記具セット。
1,000株以上株主限定仕様の特別筆記具+実用筆記具セット。

この優待のいいところは、「届いて終わり」ではなく、ちゃんと日常で使えることです。
書き心地の好みはあっても、家族がいると消耗品として自然に使い切れるので、優待の“置き場に困る問題”が起きにくいです。

また、長期保有(5年継続)でもらえる特別優待も用意されています。
「とにかく毎年もらう」より、「長く持つ人が報われる」設計になっているのは、長期投資家にとって相性がいいです。

権利確定日と有効期限

権利確定月は12月です。

優待は現物(筆記具)なので、有効期限は基本的にありません。

発送時期は、例年5月末ごろの案内となっています。

長期保有特典は「5年以上継続保有」など条件があるため、途中で名義が変わらないように注意が必要です。

会社情報

引用:パイロットコーポレーション

パイロットコーポレーションは、万年筆やボールペン、シャープペンシル、マーカーなどを作って売っている会社です。

1918年に始まった、とても歴史の長いメーカーで、日本だけでなく海外でも長く使われています。

仕事のメモや学校の勉強で使うような“ふつうの文具”から、プレゼントに向く高級筆記具まで、幅広く作っているのが強みです。

有名なシリーズとしては、書いて消せる「フリクション」、握りやすさで人気の「Dr.Grip(ドクターグリップ)」、万年筆の入門として知られる「カクノ」、なめらかさで評価される「アクロボール」などがあります。

お店をたくさん持っている会社というより、文具店や量販店、ネット販売などを通じて商品が広く流通するタイプなので、「店舗数」で価値が決まる企業ではありません。

ただし国内外に営業所や工場があり、世界のいろいろな国に向けて製品を届ける体制を整えています。

筆記具だけでなく、筆記具づくりで培った技術を応用して、玩具や宝飾(指輪など)、セラミックス部品といった分野にも事業があります。

とはいえ会社の中心はあくまで筆記具で、「書く」という行動を支えることで、勉強・仕事・生活のいろいろな場面に関わっている企業だと考えると分かりやすいです。

文具は景気が悪いときでもゼロになりにくい一方で、急激に伸びることも少ないので、長く安定して続けられる商売です。

その中でパイロットは、定番商品を強くしつつ、新しい仕組みのペンも作ってきたので、長い歴史のわりに“古い会社っぽさ”だけで終わらないのが魅力です。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報から見る投資おすすめ度と根拠

パイロットは、長期で「安心して持ちやすい」条件がかなりそろっている会社です。

まず、財務の強さが目立ちます。

自己資本比率が高い水準なので、借金で無理に回している感じが薄く、景気が悪くなっても急に苦しくなりにくいタイプです。

こういう会社は、何か大きなショックが起きたときに“生き残る力”が強いので、長期投資ではかなり大事です。

次に、収益の作り方が分かりやすい点も良いです。

文具は生活必需品ではないと言われることもありますが、学校・仕事・家庭でゼロにはなりにくい需要があります。

さらにパイロットは海外でも売っているので、国内だけに頼っていないのが強みです。

国内が伸びにくい年でも、海外が下支えすることがあり、売上のブレを小さくできます。

一方で、投資の“楽しさ”という意味では、ここが弱点にもなります。

チャートを30年で見ると、2010年代に大きな成長期がありました。

ただ、直近は大きく右肩上がりというより、レンジの中で行ったり来たりしやすい形です。

つまり、会社が悪いというより、「すでに評価がある程度ついていて、急に何倍にもなる感じではない」局面に見えます。

なので、長期で買うなら目的ははっきりさせたほうがいいです。

“大きな値上がり益”を狙うよりも、配当をもらいながら、下がったときに拾って平均取得単価を整えるような運用が合います。

信用倍率が低い水準という点からも、株価が過熱して買いが積み上がっている雰囲気は強くありません。

これは短期の熱狂が少ないぶん、落ち着いて持ちやすいとも言えます。

まとめると、パイロットは「超成長株」ではないけれど、財務の安心感が強く、事業も分かりやすいので、長期のコアに入れてもストレスが少ない銘柄です。

ただし、いまの価格帯は“割安で放置”という雰囲気でもないので、買い方としては、相場全体が弱いときの押し目を狙うほうが納得感は出やすいです。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

パイロットの優待は、いわゆる高利回りの金券系とは違って、「会社のファンを増やす」タイプです。

届くのは自社製品の筆記具セットなので、転売して得するというより、使って嬉しい優待です。

この“使って嬉しい”は長期投資では意外と大きくて、毎年届くと家の中で自然にブランドが定着します。

特にフリクションのように一度使うと便利さが分かる商品は、優待をきっかけにリピートにつながりやすいです。

つまり株主優待が、会社の売上にもじわっと貢献しやすい形になっています。

こういう優待は、会社側が「やめづらい」のもポイントです。

無理なコスト負担になりにくく、宣伝にもなるので、長く続きやすい傾向があります。

さらにパイロットは、長期保有(5年継続)で特別優待があるのが良い設計です。

短期で出たり入ったりする人より、長く持つ人に報いる仕組みなので、優待投資の考え方と相性がいいです。

一方で注意点もあります。

優待は「お得感」だけで見ると強烈ではありません。

食事券やQUOカードのように“金額がはっきり見える優待”ではないので、利回りだけで選ぶ人には向きにくいです。

ただ、優待投資って本来は、こういう“生活に溶け込む価値”がじわじわ効いてきます。

家族で使える、消耗品として減っていく、保管に困らない。

この3つがそろう優待は、長期で続けるほど満足度が上がりやすいです。

また、筆記具は景気で急にゼロ需要にはならないので、「優待品そのものの価値が急に下がる」リスクも小さめです。

まとめると、パイロットの優待は“高還元で儲かる”というより、“長く持つ理由をつくってくれる優待”です。

長期保有で、配当とあわせてコツコツ楽しむスタイルに向いています。

総合評価

株式面は財務が強く、事業も分かりやすいので、長期で持つ安心感は高いです。

一方で株価はここ数年レンジが中心で、今すぐ大きな値上がりを期待する銘柄ではありません。

優待は金券のような“即お得”ではないものの、生活で使える実用型で、長期保有特典もあり、長く持つほど相性がよくなります。

だから結論としては、「資産の守り寄りで、配当と優待を楽しみながらじっくり持つ」ならアリ。

ただし、買い急ぐより、相場が弱いときの押し目で拾うほうが納得感は出やすいです。

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