サンデー[7450]は東北地方を中心に展開するホームセンターです。
日用品や園芸用品、DIY用品まで幅広くそろい、地域の暮らしを支えています。
株主優待では、店舗で使える買い物券がもらえるため、近くに店舗がある人にとってはとても便利です。
ただし、店舗が遠い人にとっては優待を活かしにくく、投資の魅力が下がる可能性があります。
株価の動きは安定していますが、今後の成長性は大きくありません。
優待を活用できる生活環境があるかどうかが、投資判断の大きな分かれ目になります。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
1,137倍 | 1.24倍 | 27.9% | −20.5% | 0倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
1.39% | 0.46% | 0.93% | 8月 | 105,700円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
東北地方を中心に地域密着型のホームセンターを展開しており、財務も安定しています。株価は長期的に安定推移しており、大きな値上がりは期待しにくい一方、急落リスクも低めです。株主優待は店舗で使える買い物券で、近隣に店舗がある人には実用的です。ただし、店舗が遠い場合は優待の魅力が薄れます。総合的には、安定を重視し優待を活かせる人には長期保有の価値がありますが、それ以外の投資家には魅力は限定的です。 |
株主優待情報

株主優待の内容
サンデー(コード 7450)は、毎年8月末時点の100株以上を保有する株主に対して、東北地方の特産品を贈呈する優待制度を実施しています。
保有株数 | 優待内容 | 相当金額 |
---|---|---|
100株以上~499株 | 青森のりんごジュース | 約1,000円相当 |
500株以上~999株 | 青森のりんご3 kg | 約1,500~2,000円相当 |
1,000株以上 | りんご+ジュース+ジャム詰め合わせ | 約4,000~5,000円相当 |
権利確定日と有効期限
権利確定月は8月末日です(年に1回実施)。
2025年は「権利付き最終日」が8月27日(水)、「権利確定日」は8月29日(金)でした。
優待品は毎年12月中旬に発送されます。
なお、長期保有特典などの優遇制度は現時点では設定されていません。
会社情報

サンデーは、青森県八戸市に本社を構える、東北地方を中心に展開するホームセンターチェーンの会社です。
1975年に創業し、当初は「日曜大工」を由来とした小さな店舗から始まりました。
現在ではイオングループの連結子会社として安定した経営基盤を持ち、東北6県に合計100店以上(公式には105店舗程度)を展開しています。
お店の名前は「ホームセンターサンデー」が中心ですが、そのほかにも少し小さめの「ホームマート」、カー用品に特化した「GATERA」、プロ向け工具専門店「DayPRO」、そしてペット関連の商品やサービスを扱う「Zoomore」など、いくつもの業態を運営しています。
各店舗では、日曜大工に必要な木材や工具、ガーデニング用品、防災グッズや日常の生活用品など幅広く取り扱っており、地域の人々に「暮らしをもっと便利に、もっと豊かに」する商品を届けています。
リフォームや配達、修理といったサービスも充実していて、たとえば高齢の方や重い商品を買いたい方への対応も丁寧に行っています。
サンデーの経営理念は「節約による豊かな暮らし」を目指すことで、災害や物価高など消費者が困る時にも寄り添える存在になることを大切にしています。
創業以来の精神「忠恕(ちゅうじょ)」という言葉には、「誠実で真心ある対応」を重視する姿勢が込められています。

サンデーという名前は週刊少年サンデーなどの「少年誌」とは全く関係ありません。少年向けの漫画雑誌ではなく、ホームセンターとして「日曜大工」を由来に名付けられた社名であり、実際に扱う商品やサービス、企業の方向性も少年向け出版物とはまったく性質が異なります。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
サンデーの株価を30年の長期チャートで眺めると、2000年代前半は低迷期が長く続きました。
その後2013年から2016年にかけて急激に上昇し、高値圏を形成しましたが、近年はその勢いが鈍り、やや調整局面に入っている印象です。
これは、地方型ホームセンター市場の成長鈍化や、大都市圏への拡大余地が限られていることが背景にあります。
同社は青森・岩手・秋田といった東北地方を中心に店舗を展開しており、地域密着型の営業が強みです。
一方で、この地域戦略は安定感をもたらす反面、人口減少や需要の頭打ちという構造的な制約も抱えています。
全国規模の大手ホームセンターやネット通販との競争も強まっており、これが中長期的な成長の壁となっています。
財務面では安定しており、経営の堅実さは評価できます。
しかし、過去の業績推移を見る限り、急激な利益成長は期待しにくく、株価が大きく上昇するためには外部環境の変化や新たな成長戦略が必要です。
現状では、株価水準は割安とは言い切れず、投資妙味はやや限定的です。
長期投資の観点からは、「安定はしているが、成長の勢いに欠ける」という位置づけになります。
景気後退期でも一定の業績を維持できる守りの強さはありますが、攻めの材料は少なく、株価を押し上げる決定打には欠けます。
また、過去の株価変動パターンから見ても、急騰局面の後は比較的長い調整が続く傾向があります。
そのため、今の株価位置から積極的に買い進むよりは、割安局面や業績改善の兆しを確認してから投資する方が、リスクを抑えられます。
総合的に見て、サンデーは財務健全性と地域密着の安定感が魅力の一方、成長性や株価の割安度は控えめです。
株主優待にみる分析
サンデーの株主優待は、イオングループらしく買い物に使える優待券がもらえる内容です。
地域密着型のホームセンターとして、日用品や生活雑貨、園芸用品などを扱っているため、優待券は日常の買い物で使いやすいのが特徴です。
食品スーパーやドラッグストアのように毎日使うわけではありませんが、園芸やDIY、家庭用品をまとめ買いする人にはとても便利な内容です。
優待利回りはそれほど高くはありません。
しかし、長期保有することで日々の生活費を少しずつ節約できるという意味では、着実なメリットがあります。
特にホームセンターの利用頻度が高い家庭や、園芸やDIYを趣味にしている人にとっては、実質的な生活コストの削減につながります。
ただし、優待の利用価値は人によって大きく変わります。
近くにサンデーの店舗がある人にとっては非常に魅力的ですが、生活圏に店舗がない場合は、優待券を使う機会が限られてしまいます。
この点では、都市部に住んでいる投資家よりも、東北地方に住む投資家の方が優待を有効活用できる可能性が高いです。
また、優待だけを目的に投資するには注意も必要です。
優待利回りは他の優待銘柄と比べても中間程度で、優待と配当を合わせた総合利回りも控えめな水準です。
さらに、株価が高値圏で推移している時期に購入すると、利回りの魅力が薄れてしまいます。
長期保有を考える場合、優待は「おまけ」的な位置づけで考えるのが賢明です。
サンデーの場合、優待は生活に密着して使える点は魅力ですが、株価の値上がり益や高配当を期待する銘柄ではありません。
安定した企業運営と生活密着型のサービスがあるからこそ、優待の価値が長く続くという安心感はありますが、それでも優待だけを理由に投資判断を下すのは避けたいところです。
総合的に見ると、サンデーの優待は地域に密着して生活を支える存在として魅力があり、特に利用環境が整っている人にはメリットがあります。
しかし、万人向けの優待ではなく、あくまで生活圏内に店舗がある人にとっての実用的な特典です。
長期投資の観点からは、優待を活かせるかどうかが投資判断に大きく影響する銘柄と言えます。
総合評価
サンデーは堅実で安定感のある企業ですが、成長性は控えめです。
優待も人を選ぶため、誰にでもおすすめできる銘柄ではありません。
安定を求め、かつ優待を活用できる環境が整っている人には長期保有の価値がありますが、それ以外の場合は購入を見送る判断も十分にあり得ます。