フロイント産業[6312]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

フロイント産業[6312]は、薬や食品をつくるときに使われる機械や材料をあつかっている会社です。

株を持っていると、毎年QUOカードがもらえる優待制度があり、長く持っている人ほどもらえる金額も増えていきます。

配当もしっかり出ていて、株価も手ごろなので、長く応援しながら持ちたい人にはぴったりの銘柄です。

ただし、大きな成長はあまり期待できないので、安定した保有をしたい人に向いている株といえるでしょう。

目次

株式情報

フロイント産業[6312]東証ST
時価総額
約137億円

株価 745 
※更新:2025年7月3日

30年チャートを掲載

割安度安全度値動き傾向
PERPBR自己資本比率ROE信用倍率
12.6倍 0.82倍58%4.2%0倍
優待&配当
総合利回り配当利回り優待利回り権利確定月優待最低取得額
4.68%3.34%約1.34%8月74,500円
編集部おすすめ度理由
配当とQUOカード優待が魅力の安定志向の銘柄です。株価は割安で、配当利回りも比較的高く、少額から投資を始めやすい点が特徴です。ただし、成長性や株価の値上がりにはあまり期待できないため、キャピタルゲイン目的よりも長期保有でコツコツとインカムゲインを得たい人におすすめです。

株主優待情報

株主優待の内容

本制度は、保有年数に応じた金額の QUOカード を株主優待として受け取れます。

保有条件優待内容備考
100株以上・1年以上3年未満QUOカード 1,000円相当年1回・8月末基準
100株以上・3年以上QUOカード 2,000円相当長期保有優遇あり

権利確定日と有効期限

項目内容
権利確定日毎年8月末日
権利付き最終日8月末の2営業日前(例:8月28日など)
優待発送時期毎年10月下旬~11月上旬ごろ
優待の有効期限QUOカードに明記(発行から約10年が目安)

※有効期限はQUOカード裏面に記載されているため、実際の使用時には個別確認が必要です。

会社情報

引用:フロイント産業

フロイント産業株式会社は、東京都新宿区に本社を構える会社で、1964年に創業されました。

医薬品や食品、化学製品をつくるときに使われる機械や材料を開発・製造・販売している会社です。

とくに、薬の粒をコーティングしたり、粉を丸く固めたりするための「造粒装置」や「コーティング装置」という分野では、日本国内でトップクラスのシェアを持っています。

この会社は、機械だけでなく、その機械で使う材料も自社でつくっているのが特徴です。

つまり、機械という「ハード」と、材料という「ソフト」の両方を扱っていることで、より使いやすく、精度の高い製品をつくることができます。

医薬品業界では、このようなトータルの技術提案ができる会社はとても重宝されています。

売上の多くは医薬品関連の企業から得ていますが、近年は食品業界や化学品業界からのニーズも増えており、少しずつ事業の幅を広げています。

また、特許の保有数も多く、自社で開発した新しい技術をしっかり守りながら製品づくりを進めています。

こうした姿勢から、フロイント産業は「研究開発型企業」としても知られています。

さらに、日本国内だけでなく、アメリカやヨーロッパ、アジアなど海外にも拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。

たとえば、アメリカやイタリアには販売やサービスを行う子会社があり、現地のニーズに合わせた対応ができる体制を整えています。

国内では、大阪や浜松、名古屋などに営業所や技術センターを持ち、全国の取引先と近い距離でサポートを行っています。

主な製品としては、「ハイコーター」や「フローコーター」、「グラニュマイスト」などがあり、これらは薬やサプリメントをきれいにコーティングしたり、粉を均一な粒に加工したりするために使われています。

これらの機械は製薬工場などで実際に使われており、私たちが普段飲んでいる薬の製造にも関わっているかもしれません。

このように、フロイント産業は専門的な分野に特化しながら、国内外で信頼される技術を提供している会社です。

地味な業種ではありますが、医薬品や食品といった私たちの生活に欠かせない分野で、しっかりと役割を果たしている企業と言えるでしょう。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

フロイント産業の株価は、過去30年という長いスパンで見ると、上がったり下がったりを繰り返しているものの、大きく上昇トレンドに乗っているとは言いにくい動きです。

特にここ10年ほどは、業績の波に合わせて株価も上下しており、長期的に右肩上がりとは言えないのが実情です。

つまり、安定して株価が伸び続けているような企業とは少し違った特徴があります。

財務指標を見ると、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)は比較的低めで、いわゆる「割安」と言われる水準にあります。

つまり、会社の利益や資産に対して、株価があまり高くなっていないということです。

これは投資家からの期待がやや控えめであることを意味しています。

たとえば、将来の大きな成長が見込まれている企業はPERが高くなることが多いですが、フロイント産業はその逆で、安定性や実績重視の投資家にとって手が届きやすい価格帯とも言えます。

一方で、自己資本比率は比較的しっかりしており、財務の安定性には一定の安心感があります。

また、配当利回りも比較的高めで、長く持っていれば毎年一定の収入が見込める点は、長期投資家にとって大きな魅力です。

ただし、業績が年度によって波があるため、安定して高配当が維持される保証はありません。

そのため、あくまで安定配当の企業というよりは、業績に連動して配当も変動するタイプの銘柄と考えた方がよいでしょう。

また、流動性という意味では、出来高(取引量)は多くないため、売買のタイミングや成行注文には注意が必要です。

市場が活発な大型株に比べると、売買に時間がかかる可能性もあるため、短期での売買には向いていません。

そういった意味でも、この株は「長く持ってゆっくり育てる」タイプの投資スタイルに向いていると言えるでしょう。

総合的に見ると、割安感と配当利回りのバランスは良く、財務基盤もまずまず安定しています。ただし、株価の成長性や将来の事業拡大に対する期待値はそれほど高くありません。

事業の性質上、急成長を目指すというより、今ある技術と顧客基盤を活かして堅実に進んでいくタイプの企業です。

そのため、長期で見て着実にインカム(配当などの収益)を取りにいく投資先としては一定の評価ができますが、大きなキャピタルゲイン(株価の値上がり)を狙うにはやや物足りないかもしれません。

保有するなら、他の成長株との組み合わせで分散投資を意識するのが現実的な選択肢になるでしょう。

株主優待にみる分析

フロイント産業の株主優待は、全国のコンビニや書店、ドラッグストアなどで使えるQUOカードがもらえる仕組みになっています。

毎年8月末時点で100株以上を1年以上持っていると、1,000円分のQUOカードがもらえ、3年以上保有すると2,000円分に増えるという内容です。

つまり、長く株を持っている人がよりお得になる「長期保有優遇型」の優待制度です。

このような優待制度は、企業が「長く応援してくれる株主」を大切にしていることを示していて、個人投資家にとっては安心感につながります。

特にフロイント産業のように株価が1,000円未満で、100株の購入にそれほど大きな資金がいらない銘柄では、優待目的で購入する投資家も一定数いると考えられます。

また、QUOカードは現金のように使いやすく、有効期限も長めなので、優待品の中でもとても人気があります。

特にフロイント産業のように、自社製品ではなく広く使える金券タイプの優待は、使い道が限定されない分、万人にとって価値を感じやすいです。そういう意味でも、「もらってうれしい優待」と言えます。

一方で、注意すべき点としては、この優待が「企業の本業と直接関係がない」という点です。

QUOカードを配っている企業の多くは、株主への還元策としてはわかりやすい反面、業績が悪化した際には見直される可能性もあります。

特にフロイント産業のように製造業で設備投資が必要な業種では、利益が減った年に優待がカットされるリスクもゼロではありません。

実際に、近年は株主優待を廃止する企業も増えている傾向にあります。

総じて、フロイント産業の優待制度は「長く持つことで得をする設計」になっており、長期保有を前提とする投資家にとっては相性がよい内容です。

ただし、優待自体が業績とは関係ないQUOカードである以上、業績の変化や経営方針によっては変更・廃止の可能性もあるため、そこは冷静に見ておく必要があります。

総合評価

フロイント産業の株は、「大きく伸びる」というよりも「じっくり育てていく」タイプの投資先だと感じます。

株価は30年の長いスパンで見ると、決して右肩上がりではなく、上がったり下がったりを繰り返してきました。

成長性という意味ではやや控えめな印象ですが、そのぶん株価があまり高くなりすぎていない「割安株」としての魅力があります。

まとめると、フロイント産業の株は「成長性や値上がり益を狙う人」よりも、「コツコツ配当と優待をもらって安定して保有したい人」に向いています。

購入金額も比較的少額から始められるので、初めての優待投資としても手が届きやすいです。

ただし、優待や配当は会社の方針で変わる可能性もあるため、過度な期待をせず、全体のポートフォリオの一部として考えるのが良いでしょう。

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