東海カーボン[5301]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

東海カーボン[5301]は、炭素素材の老舗メーカーとして100年以上の歴史を持つ安定企業です。

主力の黒鉛電極やカーボンブラックは、鉄鋼や自動車など日本の産業を支える重要な素材であり、景気の波を受けながらも長期的には堅実に成長を続けています。

株主還元にも積極的で、配当とカタログギフト形式の株主優待を組み合わせた総合利回りは5%前後と高水準。

特に優待は、保有期間に応じて金額が増える「長期保有優遇制度」が魅力で、長く持つほどリターンが大きくなる設計になっています。

10年以上の株価チャートを見ても、安定した推移を保っており、短期トレードよりも長期保有でじっくり利益を積み上げたい投資家向けの銘柄といえるでしょう。

地味ながらも堅実、そして株主思い。
そんな東海カーボンは、ポートフォリオの中核を担える安定株のひとつです。

目次

株式情報


東海カーボン[5301]
東証P
時価総額
2,499億円

株価  1,111
※更新:2025年10月14日

30年チャートを掲載

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
—倍 0.86倍 —% —% 21.6倍

優待&配当
総合利回り 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
5.4% 2.7% 2.7% 12月 約111,000円
編集部おすすめ度理由
業績の安定性と株主還元の両立が魅力の長期投資向き銘柄です。黒鉛電極やカーボンブラックなど、社会インフラを支える素材を手がける堅実な企業であり、財務体質も健全で安心感があります。株主優待はカタログギフト形式で、保有期間が長くなるほど内容が充実する長期優遇制度が特徴です。安定したインカムゲインを求める投資家にぴったりの銘柄といえます。短期的な株価変動はあるものの、長期保有を前提にポートフォリオに加える価値のある一社です。

株主優待情報

引用:まあ適当に生活できて、株主優待ももらえれば

東海カーボンの株主優待は「オリジナルカタログギフト」です。

保有株数と継続保有期間によって金額が変わります。

まず、保有期間の条件がない場合は 1,000株のみが対象です。

保有期間条件なし優待内容
1,000株3,000円相当

つぎに、株式継続保有期間が1年以上の場合の金額です。

【継続保有1年以上】優待内容
100株2,000円相当
500株3,000円相当
1,000株5,000円相当

さらに、株式継続保有期間が3年以上になると金額が増えます。

【継続保有3年以上】優待内容
100株3,000円相当
500株5,000円相当
1,000株8,000円相当

カタログの中身は年度により入れ替わりますが、食品や日用品、寄付などから選べる形式です。

長期保有で金額が段階的に増えるため、優待目的の長期投資と相性が良い設計です。

権利確定日と有効期限

権利確定日は 12月末日 です。

対象は基準日時点で所定株数を保有している株主です。

優待案内の到着時期や申込期限は年度の案内に従って手続きを行います。

長期判定は名義や口座移管でリセットされることがあるため、継続保有を狙う場合は名義変更や移管のタイミングに注意してください。

在庫事情で変動し得るため、最新の開示・案内での確認をおすすめします。

会社情報

引用:東海カーボン

東海カーボン株式会社は、1918年(大正7年)に創業した日本を代表する炭素素材メーカーです。

本社は東京都港区にあり、国内外に多数の生産拠点とグループ会社を展開しています。

主力事業は、電炉用黒鉛電極、カーボンブラック、ファインカーボン、摩擦材、熱交換器などの製造・販売です。

中でも「電炉用黒鉛電極」は、鉄スクラップを再利用して鉄をつくる電気炉製鋼に欠かせない部材であり、世界的にも需要の高い基幹製品です。

また、「カーボンブラック」は自動車タイヤやゴム製品の原料として広く使用されており、世界のモノづくりを支える基礎素材として高いシェアを持っています。

ファインカーボン事業」では、半導体や電子部品の製造工程で使用される精密部材を手がけており、近年は半導体分野の成長に合わせて高付加価値製品への展開を進めています

これらの製品は高温・高電圧・腐食環境に強く、精密機器やハイテク産業を支える縁の下の力持ちとなっています。

さらに「摩擦材事業」では、自動車のブレーキパッドなどに使われる炭素素材を供給しており、安全性と環境性能の両立を支える重要部品メーカーとしても知られています。

熱交換器事業」では、化学プラントや医薬品業界などで使用される特殊装置を提供し、炭素の耐薬品性を生かした設備機器を展開しています。

グループ全体では、国内に約10か所、海外に20か所以上の拠点を持ち、アジア・北米・欧州など世界規模で事業を展開しています。

アメリカ、ドイツ、中国、韓国などに製造・販売拠点を置き、現地企業の買収や技術提携を通じてグローバルな生産ネットワークを形成しています。

この体制により、原材料の調達から製造・販売までを一貫して行う強固なサプライチェーンを築いています。

また、東海カーボンは環境問題への対応にも力を入れており、CO₂排出削減やリサイクル資源の活用を積極的に推進しています。

サステナビリティ経営」を掲げ、再生可能エネルギーや脱炭素社会の実現に貢献できる炭素素材の開発を進めています。

この取り組みは、持続可能な社会の実現を目指す企業姿勢として投資家からも評価されています。

株主還元にも積極的で、配当と株主優待をあわせた総合利回りは安定的に高水準を維持しています。

業績は鉄鋼業界や半導体市況の影響を受けやすいものの、事業の多角化とグローバル展開によって収益の安定性を確保しています。

今後は、環境対応型素材や次世代エレクトロニクス分野への応用拡大を通じて、持続可能な成長を目指す企業としての進化が期待されています。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

東海カーボンの株式は、**長期投資の観点から見て「安定感のある中堅株」**といえます。

短期的な株価の上下に左右されやすい銘柄ではありますが、10年以上の長期チャートで見ると、全体的には緩やかな上昇傾向を維持しています。

事業の主軸である黒鉛電極やカーボンブラックは、鉄鋼、自動車、半導体など、景気の波に影響を受けやすい分野に関連しています。

そのため、景気循環に合わせて業績の変動がある一方で、世界的にみても需要が底堅い素材産業であることから、長期的な需要減少リスクは限定的です。

PERやPBRの水準を見ても、市場平均と比べて割安圏に位置しており、株価には一定の上昇余地があると考えられます。

一時的な業績悪化や景気後退局面では株価が下落しやすいですが、財務基盤がしっかりしているため、下値の固さが感じられる銘柄です。

また、東海カーボンは自己資本比率が高く、有利子負債も抑えられており、財務の安定性が高い点も長期投資向きの特徴です。

利益変動の大きい業界でありながら、継続的に配当を出し続けている点は、企業の経営基盤の強さを物語っています。

長期チャートを見ると、リーマンショック以降も大きな下落はあったものの、その後の景気回復期には力強い上昇を見せています。

特に2017年〜2018年にかけては世界的な素材需要の高まりを受けて株価が急騰し、その後の調整を経て現在は落ち着いた水準にあります。

株価が高値圏から大きく調整した今は、長期的に見れば割安な買いタイミングといえるでしょう。

加えて、業績は鉄鋼や半導体市場の動向に左右されやすいですが、近年はファインカーボンなどの高付加価値事業の比率を高めることで収益構造の安定化を図っている点も評価できます。

この方向性は短期的な景気の波を和らげ、将来的な企業価値の向上につながる可能性があります。

総合的に見て、東海カーボンは「成長性よりも安定性を重視したい長期投資家」に適した銘柄です。

事業構造の変化や景気循環の影響はあるものの、長い目で見れば堅実に企業価値を積み上げていくタイプといえます。

ポートフォリオに組み込む際には、他のディフェンシブ銘柄や内需株と組み合わせることで、リスクを抑えながら中長期的な安定リターンを狙うのが望ましいでしょう。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

東海カーボンの株主優待は、「オリジナルカタログギフト」形式で、自社製品や全国の特産品などを選べる点が大きな魅力です。

単なる金券や自社割引ではなく、受け取った株主が自分の好みに合わせて商品を選べる仕組みになっており、体験型の楽しさがあります。

特に注目すべきは、保有株数と継続保有期間に応じて優待金額が大きく増える長期優遇制度です。

たとえば、100株保有でも1年以上で2,000円相当、3年以上で3,000円相当の優待が受け取れます。

500株、1,000株と段階的に上がることで、長期で保有すればするほどリターンが増えていく設計になっています。

この仕組みは、単年で売買を繰り返す投資家よりも、「腰を据えて保有する長期株主」を優遇する企業姿勢を明確に示しています。

優待内容も、食品・飲料・日用品・寄付などバリエーションが豊富で、世代を問わず満足度が高い構成になっています。

また、発送時期が5〜6月と初夏に届く点も魅力的です。

届いたカタログを見ながら、家族で選んだり、季節の贈答品を楽しんだりといった“年中行事的な楽しみ”が生まれます。

こうした「優待を受け取る体験そのものの満足度」が高いのも、東海カーボンの特徴です。

配当と合わせると、総合利回りは高い水準に達し、長期保有株としてはトップクラスの実質利回りになります。

一方で、注意点としては、優待を受け取るには12月末時点で株を保有している必要があることと、長期保有のカウントには名義変更や証券会社間の移管が影響する点です。

これを知らずに名義変更などをしてしまうと、せっかくの長期優遇がリセットされてしまうため、管理には少し気を配る必要があります。

また、カタログ内容は毎年少しずつ変わるため、年によっては希望の商品が掲載されないこともあります。

ただし、これは「選ぶ楽しみ」がある優待の特性でもあり、変化を楽しむ気持ちで受け取れる人には非常に相性が良い優待です。

企業側としても、優待を通じて株主との関係性を長期的に築く姿勢が見られ、株主コミュニケーションを重視する姿勢が安定株主の増加につながっている点は好印象です。

総合的に見ると、東海カーボンの株主優待は「実用性」「長期性」「楽しさ」のバランスがとても良く、長期保有を前提とした投資先として高く評価できます。

利回りだけでなく、受け取る喜びや企業姿勢の誠実さを重視する投資家にとって、ポートフォリオの安定枠として十分魅力のある銘柄といえるでしょう。

総合評価

東海カーボンは、「堅実な業績」と「充実した株主優待制度」を兼ね備えた長期投資向きの銘柄です。

10年以上の株価チャートで見ても、景気に左右されながらも着実に水準を切り上げており、大きく崩れにくい中堅株としての安定感があります。

素材メーカーとしては業績の波があるものの、黒鉛電極・カーボンブラックといった基幹素材は、鉄鋼・自動車・半導体など多様な産業を支える不可欠な製品であり、需要の底堅さが長期的な強みとなっています。

さらに、財務体質も健全で、自己資本比率は高水準。

無理な借入に頼らず安定した経営を続けており、景気後退局面でも持ちこたえる耐性を持つ企業です。

優待制度も単なる金券型ではなく、自社グループ製品や社会貢献寄付を選べる「カタログギフト方式」を採用しており、実用性と楽しさの両方があります。

特に長期保有による優遇制度が手厚く、3年以上の保有で優待金額が1.5倍前後に増える仕組みは、長期投資家にとって大きな魅力です。
このような「持ち続けるほど報われる優待制度」は、株価変動を気にせずにじっくり保有する動機づけになります。

一方で、鉄鋼や半導体の市況に連動しやすいため、短期的な業績変動や株価調整は避けられません。

ただし、そのような局面は長期投資家にとっては買い増しの好機にもなります。

総合的に見ると、東海カーボンは「地味だが堅実」という評価にふさわしく、安定配当・優待・財務健全性・事業基盤のバランスが取れた総合力の高い銘柄です。

株価の成長スピードは緩やかですが、長期保有を前提にすれば、じわじわと成果を積み重ねていく安心感があります。

「高配当+優待で安定したリターンを狙いたい投資家」や「将来も続く実業に投資したい人」にとって、ポートフォリオに加えておく価値がある銘柄といえます。

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