ライオン[4912]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

ライオン[4912]は、歯みがき粉やハンドソープ、洗濯洗剤など、生活に欠かせない日用品をつくっている企業です。

どの家庭にも1つはライオンの商品があると言ってもいいほど、身近な存在です。

株式として見ると、派手さはありませんが、長い目で見て安定した成長を続けてきました。

業績も安定しており、配当と優待のバランスが取れた「守りの株」として人気があります。

特に優待では、自社の人気商品が詰め合わせでもらえるため、実用性が高く、日々の生活でそのまま使えるのが魅力です。

景気の波に左右されにくく、長期で安心して持てる銘柄を探している人に向いた企業といえます。

目次

株式情報

ライオン[4912]東証P
時価総額
4,415億円

株価 1,578
※更新:2025年10月7日

30年チャートを掲載

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
17.5倍 1.48倍 55.1% 8.4% 4.98倍

優待&配当
総合利回り 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
1.9% 1.9% 自社製品詰め合わせ 12月 157,800円
編集部おすすめ度理由
長期保有に向いた安定性の高い銘柄です。生活必需品を中心に事業を展開しており、景気の影響を受けにくいのが大きな強みです。配当は安定しており、優待では自社製品の詰め合わせがもらえるため、実用性も十分です。株価の成長性は控えめですが、下落局面でも強く、ポートフォリオの守りとして機能します。短期で利益を狙うよりも、「長く持って安心できる株」を求める人におすすめの企業です。

株主優待情報

引用:ライオン

株主優待の内容

自社製品の詰め合わせを進呈する優待です。

対象は100株以上継続保有1年以上の株主で、具体的には毎年12月末日および6月末日の株主名簿において、同一株主番号で3回以上連続して100株以上の保有が記載または記録されていることが条件です。

優待品はその年の新製品を中心とした自社商品セットで、オーラルケアや洗濯洗剤など実用品が詰め合わされています。

年により内容は入れ替わりますが、会社の案内では歯みがきやハブラシ、マウスウォッシュ、洗濯洗剤などが掲載されています。

必要株数継続保有条件優待品回数
100株以上1年以上(12月末・6月末の名簿で同一株主番号を3回以上連続確認)自社製品詰め合わせ 1セット年1回

ライオンの優待は長期保有が前提で、いわゆる「短期クロス」では得られない設計になっています。

生活必需品が中心のため実用性が高く、家計の節約効果を感じやすい点が個人投資家にも評価されています。

権利確定日と有効期限

権利確定は12月末です。

一般的な取引スケジュールでは、権利付き最終日、権利落ち日、権利確定日が年ごとに定まりますが、12月優待としての基準は12月末で変わりません。

優待品の発送時期は翌年3月前後で、会社からの案内でもその時期にセット内容が紹介されています。

品目は年により変わるため、最新の案内を確認するのが確実です。

会社情報

引用:Wikipedia

ライオン株式会社は、日用品や医薬品などを製造・販売する日本の大手メーカーです。

明治時代の1891年に創業し、長い歴史を持つ企業です。

現在は歯みがきや洗剤、ハンドソープなど、私たちの生活に欠かせない商品を幅広く展開しています。

本社は東京都台東区にあり、グループ全体では国内外に多数の拠点を構えています。

国内の生産拠点は愛知県や香川県などに工場があり、アジアを中心に海外子会社も展開しています。

特に東南アジアでは、歯みがきや洗剤などの日用品メーカーとして高いシェアを持っています。

ライオンの主なブランドには、オーラルケアの「クリニカ」や「NONIO(ノニオ)」、歯のホワイトニングブランド「システマ」、そして家庭用洗剤の「トップスーパーNANOX」や柔軟剤の「ソフラン」、ハンドソープで知られる「キレイキレイ」などがあります。

これらはテレビCMなどでもおなじみで、幅広い世代に親しまれています。

医薬品分野では、痛み止めの「バファリン」シリーズが特に有名です。

また、健康食品やサプリメントの分野にも進出しており、「トマト酢生活」や「ラクトフェリン」など健康志向の商品も展開しています。

このように、家庭用品から医薬品まで、幅広いカテゴリーで事業を行っているのがライオンの特徴です。

会社としては「よりよい習慣づくりで、人々の毎日を支え、社会を良くしていく」という理念を掲げています。

これは単に製品を売るのではなく、生活の中で健康や清潔、快適さを習慣として根付かせていくという考え方です。

そのために、オーラルケアや衛生啓発の活動にも力を入れています。

売上の多くは国内市場ですが、近年はアジア地域での成長を強化しています。

特にタイ、マレーシア、インドネシアなどでは現地ブランドとの提携や生産体制の拡充を進め、現地の生活習慣に合った商品を展開しています。

海外売上比率も年々上昇しており、将来の成長ドライバーとして期待されています。

また、環境への配慮も積極的に進めています。

リサイクル可能なパッケージの採用や、詰め替え用製品の普及など、環境負荷を減らす取り組みが注目されています。

さらに、サステナビリティ報告書を毎年公開し、CO₂削減や水資源の有効活用、動物実験の廃止などにも取り組んでいます。

ライオンの従業員数はグループ全体でおよそ7,000人前後です。

店舗という形ではなく、ドラッグストアやスーパー、ネット通販を通じて製品を販売しています。

つまり「店舗数」というよりは「ブランド流通網」が広く整っており、日本国内ではほとんどの小売店でライオン製品を見かけることができます。

株主との関係では、安定した配当と長期保有優待を組み合わせることで、生活者としての魅力も重視しています。

自社商品を実際に使ってもらうことで、企業理念と株主体験を結びつけている点が特徴的です。

そのため、優待を通してファンになり、長期で応援する株主が多い企業といえます。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:[review_stars4/5]

株式情報にみる分析

ライオンの株は、長期で見て安定感のあるディフェンシブ銘柄といえます。

30年チャートを見ると、バブル崩壊後の低迷期を経て、2010年代半ばにかけて大きく上昇しました。

その後は一時的な調整を挟みつつも、長期的には緩やかな右肩上がりの傾向を保っています。

株価の水準はここ数年でやや落ち着いており、短期的な勢いこそ強くないものの、下値の堅さが目立ちます。

これは、生活必需品を扱う企業として景気変動の影響を受けにくい構造によるものです。

PERはやや高めの水準にありますが、これは成長株としての期待よりも、安定した収益性とブランド力への評価が反映されています。

PBRもそれほど低くはなく、資産価値より利益創出力に重きが置かれた企業だといえます。

自己資本比率は高く、財務面の安全性は優良です。

ROEも水準としては安定しており、企業としての経営効率が維持されていることが分かります。

一方で、事業構造の性質上、急成長は期待しづらく、短期的な値上がり益を狙う投資には向きません。

ただし、利益の波が穏やかで、長期的に安定したキャッシュフローを生み出せる点は、長期保有には非常に有利です。

配当は連続増配こそないものの安定的で、減配リスクも低い水準にあります。

また、配当性向にも無理がなく、企業が利益の中から余裕をもって株主に還元している姿勢が見られます。

信用倍率はやや高めですが、投機的な動きは限定的で、個人投資家による中長期保有が多い銘柄でもあります。

業界全体を見ても、花王やユニリーバなどの競合が多い中で、ライオンはオーラルケアという明確な強みを持っています。

この分野は人口減少下でも一定の需要が見込めるため、業績の安定度は高いといえます。

また、海外展開の拡大やサステナビリティ経営を進めることで、将来的には持続的成長が期待されます。

一方で、為替や原材料コストの影響を受けやすい側面もあり、収益の変動要因には注意が必要です。

長期投資の観点では、配当と優待をあわせた総合利回りは決して高くはありませんが、生活密着型の企業として「持っていて安心できる株」といえます。

30年スパンで見れば、安定した推移を描いており、ポートフォリオの中で守りの役割を果たす銘柄です。

株価水準が大きく下がった局面では買い増しのチャンスがあり、長期保有によって生活インフラに近い企業価値を享受できる点が魅力といえます。

総合的に見ると、派手な成長はないものの、財務の堅実さとブランド力、事業の安定性を兼ね備えた堅実な長期投資向き銘柄です。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

ライオンの株主優待は、実用性が非常に高い内容として知られています。

優待品は自社製品の詰め合わせで、歯みがきやハブラシ、洗剤など、日常的に使うものが中心です。

金額換算ではそれほど高額ではありませんが、生活に直結する消耗品をもらえる点で、満足度が高い優待といえます。

一方で、この優待は長期保有を前提としている点が大きな特徴です。

単に12月末に株を持っていればよいのではなく、同一株主番号で3回以上連続して名簿に記載されている必要があります。

つまり、1年以上株を持ち続けることが条件です。

この仕組みは、短期的な優待目的の売買を防ぎ、企業と株主が長期的な関係を築くことを目的としています。

そのため、ライオンの優待は「長く応援してくれる株主を大切にする設計」といえます。

実際に優待を受け取ると、歯みがき粉や洗濯洗剤などがセットで届き、家庭の消耗品としてすぐに使うことができます。

日用品は価格変動に左右されにくいため、優待を通して企業の安定性を実感できるのも魅力のひとつです。

また、優待品の内容は毎年少しずつ変わるため、季節の商品や新製品に触れる機会にもなります。

これは単なる金銭的なリターンではなく、「自社製品を実際に体験してもらう」ことでブランドへの愛着を深める狙いがあります。

企業としても、長期保有株主に製品を届けることで、商品改善や消費者の反応を直接感じ取るきっかけとなっています。

その意味では、ライオンの優待は「株主とのコミュニケーションツール」としても機能しています。

長期投資家の視点で見ると、この優待は配当との組み合わせで実質的なリターンを高める効果があります。

配当利回りが2%弱と安定しているうえ、優待品の実質価値を加味すれば、総合的な利回りはもう少し上がります。

ただし、株価に対して優待の金額的価値が特別高いわけではありません。

そのため、短期的な「お得感」を重視する投資家にはやや地味に映るかもしれません。

しかし、生活の中で実際に製品を使い続けられること、そして長く保有することで企業の姿勢や社会貢献を感じられる点は、長期投資家にとって大きな魅力です。

優待制度の継続性も高く、これまでの運用実績から見ても突然の廃止リスクは低いと考えられます。

また、企業理念である「より良い習慣づくり」にもつながる内容で、優待そのものがブランド戦略の一部として組み込まれています。

総合的に見れば、金銭的リターンよりも「企業と株主の関係性」に価値を置く人に向いた優待です。

長期保有を前提とした安定投資の中で、生活の中に企業の存在を感じながら保有を続けたい投資家には、非常に相性の良い銘柄といえるでしょう。

総合評価

ライオンの株は、長期的に見て「安定」と「実用」のバランスが取れた銘柄です。

30年の株価チャートを振り返ると、派手な上昇はないものの、堅実に成長を続けてきたことが分かります。

景気の波に左右されにくい日用品を扱っているため、リーマンショックやコロナ禍といった経済の荒波でも、大きく崩れることはありませんでした。

それだけ事業の基盤が強く、社会の生活インフラに近い役割を果たしている企業といえます。

財務も安定しており、自己資本比率は高く、借金に依存しない経営ができています。

利益率も一定の水準を保ち、株主への配当も長く安定しています。

急成長を狙うタイプではありませんが、保有していて安心感のある「守りの株」として位置づけることができます。

優待面では、実際に自社商品を株主に届けるという独自の強みがあります。

歯みがき粉や洗剤などの生活必需品は、誰にとっても使い道があり、届いてうれしい優待として人気です。

また、長期保有を条件としているため、企業と株主が継続的な信頼関係を築ける仕組みになっています。

この点は単なる経済的なリターン以上の価値があり、ブランドへの親しみや企業への共感を生み出しています。

配当利回りは高くはないものの、減配リスクが低く、優待を加えた総合利回りは安定しています。

景気の良し悪しに関係なく家庭で使われ続ける商品を扱うため、将来的にも業績の大きなブレは少ないと考えられます。

また、海外展開の強化やサステナビリティ経営など、長期的な成長に向けた取り組みも着実に進んでいます。

このように、ライオンは短期的な値上がり益を狙う株ではなく、「生活の一部として持ち続ける株」として魅力がある企業です。

ポートフォリオ全体で見ると、安定資産の一角として、リスクを抑えながら配当と優待の両方を楽しめる存在になります。

一方で、株価の伸びや利回りの高さを重視する投資家にとっては、やや物足りなさを感じるかもしれません。

しかし、安定した業績とブランド価値、そして株主を大切にする姿勢を考えると、長期保有に向いた堅実な銘柄です。

総合的に見ると、派手さはないけれど信頼できる「堅実な生活銘柄」として、ポートフォリオに1つ組み入れておきたい存在といえるでしょう。

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