クラレ[3405]情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

クラレ[3405]は、ランドセル素材「クラリーノ」や高機能樹脂など、私たちの生活をそっと支える“縁の下の力持ち”のような素材メーカーです。

派手さはありませんが、30年チャートを見ると景気の波をくぐり抜けながら着実に力をつけており、「安心して長く持てる銘柄」を探している人には気になる存在です。

さらに、配当利回りの水準や、カレンダー・カタログギフトといった株主優待も長期投資との相性がよくまずまずの印象です。

この記事では、株価の詳細データから優待の内容、長期投資としての魅力まで、クラレをじっくり深掘りしていきます。長く付き合える銘柄を探している人は、ぜひ続きもご覧ください。

目次

株式情報

クラレ[3405] 東証P
時価総額
約4,700億円

株価 1,536
更新:2025年11月28日終値

30年チャートを掲載

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
約20倍 約0.6倍 約59% 約4% 約5倍
優待&配当
総合利回り 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
約3.7% 約3.5% 約0.2% 6月・12月 約1,536,000円(1,000株)
編集部おすすめ度理由
世界で稼ぐ素材ビジネスと安定した財務に支えられた、長期保有向けの中核候補株です。景気に左右されにくい高機能樹脂や繊維を軸に、海外売上が大きいグローバル企業でありながら財務体質は堅実で、自己資本比率も高めです。配当利回りは水準以上で、優待を合わせた総合利回りも悪くありません。派手な成長ストーリーよりも、「配当と優待をもらいながら、30年チャートのようにじわじわと付き合いたい」投資家にマッチする銘柄です。

株主優待情報

クラレでは、毎年6月末と12月末を基準日として、カレンダーとカタログギフトの2種類の株主優待を実施しています。

株主優待の内容

6月末時点で株を保有している株主には、希望者に「クラレグループオリジナルカレンダー」が贈られます。

12月末時点で1,000株以上を保有している株主には、自社グループ商品のカタログギフトが贈られ、保有期間に応じて金額が変わります。

基準日保有株数優待内容
6月末1株以上オリジナルカレンダー(希望者のみ)
12月末1,000株以上(3年未満)自社グループ商品などカタログギフト 3,000円相当
12月末1,000株以上(3年以上)自社グループ商品などカタログギフト 10,000円相当

カタログギフトでは、食品や日用品など日常生活で使いやすい品物から選べるため、家計のちょっとした助けになるタイプの優待と言えます。

権利確定日と有効期限

カレンダー優待の権利確定日は年1回の6月末で、基準日時点で1株以上を保有していれば申し込み案内が届きます。

カタログギフトの権利確定日は年1回の12月末で、同日時点で1,000株以上を保有し、かつ継続保有期間が3年以上になると金額が優遇されます。

優待品の申し込み期限や発送時期は毎回案内に記載されており、一般的には翌年の春から初夏にかけて順次発送されます。

会社情報

引用:株式会社クラレ

株式会社クラレは、高機能樹脂や繊維製品などを作っている日本の大手総合化学メーカーです。

本社は東京都千代田区大手町にありますが、創業の地は岡山県倉敷市で、今でも本店は倉敷に置かれています。

会社の始まりは1926年で、レーヨンという化学繊維を国産化する目的で「倉敷レイヨン」としてスタートしました。

その後事業を広げながら社名も変わり、現在の「クラレ」という名前になりました。

クラレの事業は大きく分けて、ビニルアセテート、イソプレン、機能材料、繊維、トレーディングといった分野に分かれています。

ビニルアセテート事業では、ポバール樹脂やフィルム、PVB樹脂、エバールと呼ばれるバリア樹脂など、プラスチックやフィルムの材料になる製品を作っています。

これらの素材は、自動車のガソリンタンクや食品の包装、建築用の合わせガラスなど、私たちの日常生活の見えないところで使われています。

イソプレン事業では、セプトンという高機能エラストマーをはじめとしたゴムのような性質を持つ素材を展開しており、自動車部品や工業用品の性能向上に貢献しています。

機能材料事業では、メタクリル樹脂、活性炭、歯科材料、水処理用の高機能膜など、環境や医療に関わる製品も多く扱っています。

これらは水の浄化装置や空気清浄、歯の治療材料などに使われており、暮らしを支える裏方のような存在です。

繊維事業では、ランドセルで有名な人工皮革「クラリーノ」や、合成繊維のビニロン、ベクトラン、不織布や面ファスナーなどを製造しています。

特にクラリーノは、日本の小学生のランドセルに広く使われていて、軽さと丈夫さを両立した素材として長年親しまれています。

面ファスナーは一般名をマジックテープと呼びますが、実はこの名称はクラレの登録商標であり、ここからも同社のブランド力の強さが分かります。

トレーディング事業では、自社グループの素材や製品を生かした加工品の販売や、物流、プラントの設計なども行っており、グループ全体の商社的な役割も担っています。

クラレは日本だけでなく、欧米やアジアなど世界各地に生産拠点や販売拠点を持ち、海外売上比率は日本企業の中でも高い水準にあります。

そのため、世界経済の成長や環境規制の強化といった流れを追い風に、グローバルにビジネスを広げてきました。

社員数はグループ全体で1万人を超えており、中堅規模ながらも世界で存在感のある素材メーカーとして位置づけられています。

企業理念としては「独創性の高い技術で産業の新領域を開拓し、自然環境と生活環境の向上に寄与すること」を掲げており、環境負荷の少ない素材や省エネにつながる製品にも力を入れています。

店舗ビジネスを展開する企業とは異なり、クラレの名前は日常であまり目にしないかもしれませんが、その素材はランドセルや車、食品包装、水処理設備などを通じて、私たちの生活の多くの場面で役立っています。

このようにクラレは、派手さはないものの、暮らしと産業を下支えする素材を世界に届けることで、安定した収益基盤を築いている企業と言えます。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

クラレの株式は、長期で安定した資産形成を目指す投資家にとって、バランスの良い選択肢になりやすい銘柄です。

まず30年チャートを見ると、大きな右肩上がりというほどではありませんが、景気の山と谷を越えながらも、一定のレンジの中でじわじわと水準を切り上げてきたことが分かります。

リーマンショックやコロナショックといった大きな下落局面でも株価は当然揺れましたが、その後は業績の回復とともにしっかりと戻しており、長期的には「下がりきらない」印象のチャートです。

事業面では、景気に左右されやすい汎用化学品よりも、高機能樹脂や繊維など付加価値の高い素材が中心で、価格競争だけになりにくいポジションを取っています。

海外売上比率が高く、円安局面では利益の押し上げ要因にもなりやすいため、日本国内だけに依存した企業よりも収益の柱が分散されている点も安心材料です。

財務面では自己資本比率が50%台後半と高く、有利子負債に過度に頼らない堅実なバランスシートとなっており、長期保有で倒産リスクを心配するような水準ではありません。

ROEは直近で見ると決して高いとは言えず、効率よく利益を稼ぐという点では派手さのある成長株とは違うタイプの企業です。

一方で、過度なレバレッジや無理な投資に頼らず、安定したキャッシュフローの中で研究開発や設備投資を続けているため、長期的に見れば「大きくは伸びないが崩れにくい」収益構造と評価できます。

配当については、現在の株価水準から見ると利回りはおおむね3%台半ばと、国内株としては平均以上の水準にあり、インカム狙いの投資家にとっては悪くない条件です。

配当方針も急に増配と減配を繰り返すタイプではなく、利益水準に合わせてじわじわと配当を引き上げてきた歴史があるため、長期保有で安定したキャッシュインを得たい人には相性が良いと言えます。

PERはおおまかに見ると割高でも割安でもない中庸な水準で、極端な人気化でも放置でもない「ちょうど真ん中あたり」の評価を受けている状態です。

PBRは1倍を下回る水準で推移しており、資産価値から見ればやや割安寄りであるものの、市場は高い成長ストーリーを期待しているわけではないことが読み取れます。

信用倍率はやや買い長で、個人投資家の一定の人気は感じられるものの、過熱感というほどではなく、短期筋に振り回されすぎない程度のバランスと言えます。

総合すると、クラレは「大化けを狙う銘柄」ではなく、「配当と優待を受け取りながら、世界で使われる素材の成長にゆっくり乗る銘柄」というイメージでポートフォリオに組み込むのがしっくりきます。

短期的な景気後退局面では一時的な業績のブレーキや株価の下振れもありえますが、長い目で見れば世界の人口増加や環境規制の強まりといった流れの中で、素材ニーズは底堅く推移していくと考えられます。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

クラレの株主優待は、派手さはないものの、長く付き合うほどじわじわとありがたみが増してくるタイプの内容です。

まず6月末基準のカレンダー優待は、1株から対象になるため、少額でも「株主としてのつながり」を感じられる点が特徴です。

カレンダー自体に金銭的な価値はほとんどありませんが、クラレグループの事業や製品を写真やデザインを通じて知るきっかけになり、企業への愛着を育てる役割を果たしています。

一方で、本命の優待は12月末基準で1,000株以上の株主が対象となるカタログギフトであり、保有期間が3年を超えると金額が一気に増える設計になっています。

3年未満の株主には3,000円相当、3年以上の長期保有株主には1万円相当のギフトが用意されており、「時間をかけてクラレと付き合うほど報われる」構造です。

選べる商品の内容は年によって変わりますが、食品や日用品など実用的なものが中心で、家計の中で無駄になりにくいラインナップが多い印象です。

優待利回りそのものは、カタログギフトの金額から計算するとおおむね0%台後半から1%弱と、いわゆる高利回り優待と比べると控えめな水準です。

それでも総合利回りで見ると、3%台半ばの配当と組み合わせてトータル3%後半程度を狙えるため、長期保有を前提としたインカム投資としては十分検討に値します。

注意点としては、優待の本命であるカタログギフトをもらうには1,000株が必要であり、現在の株価水準だと150万円前後の投資金額が求められるため、少額から優待を楽しみたい人にはややハードルが高いことです。

そのため、純粋に優待利回りだけを追い求める投資家には向かず、「配当と企業の安定性も含めたトータルリターン」を重視する人向けの優待と言えます。

長期保有優遇が明確に組み込まれている点からも、会社として短期売買よりも腰を据えた株主との関係を重視している姿勢がうかがえます。

また、6月と12月の年2回権利があることで、1年の中で株主として企業と接点を持つタイミングが分散されているのも、長期保有者にとっては楽しみやすいポイントです。

将来の改悪リスクについては、あくまで推測ではありますが、クラレの規模や財務体質を踏まえると、すぐに優待が廃止される可能性は高くないと考えられます。

ただし、1株からもらえるカレンダーについては、コストや環境配慮の観点から内容変更の可能性もゼロではないため、あくまで「おまけ」として受け止めておくのが無難です。

総合すると、クラレの優待は「高利回りでガンガン狙うタイプ」ではなく、「配当と合わせてじっくり楽しむ長期向け優待」と評価できます。

長い目で見て、素材メーカーとしての安定感に魅力を感じ、かつカタログギフトを毎年の楽しみにできる投資家であれば、優待面から見たおすすめ度は十分高いと言えるでしょう。

総合評価

株式情報と優待内容を合わせて考えると、クラレは「安定配当+控えめな優待+堅実な素材ビジネス」という三拍子がそろった長期向け銘柄です。

株価の値動きは長期チャートで見ると比較的落ち着いており、景気後退局面ではそれなりに下がるものの、業績の回復とともにじっくり持ち直すパターンを繰り返してきました。

自己資本比率が高く財務も安定しているため、「投資しているあいだに会社が大きく傾いてしまうのでは」という心配は小さく、長期保有を前提にしやすい企業と言えます。

一方で、ROEや成長率は爆発的というほどではなく、株価が短期間で何倍にもなるようなストーリーを期待する銘柄ではありません。

そのかわり、配当と優待を受け取りながら時間を味方につけて付き合うタイプの企業であり、「攻めの銘柄」というより「守り寄りの中立株」に近いポジションです。

優待に関しては、1株から楽しめるカレンダーで入り口のハードルを下げつつ、本命のカタログギフトは1,000株かつ長期保有に条件を付けることで、腰を据えた株主を増やす設計になっています。

この構造は、企業にとっても株主にとっても「長く付き合うほどメリットが増える」関係を作りやすく、長期投資のコンセプトと相性が良いと言えます。

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