株式会社ブロンコビリー[3091]は、名古屋を拠点に高級ステーキ店チェーンを展開する企業です。
「かつひろ」や「信貴や(しきや)」といった新ブランドの開発にも積極的に取り組み、関東地方への進出も果たしています。
ブロンコビリーは、株主還元にも力を入れており、魅力的な株主優待制度を提供している点も投資家にとって注目すべきポイントです。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
30.1倍 | 2.81倍 | 81.6% | 8.90% | 1.02倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
1.75% | 0.69% | 1.06% | 6月・12月 | 378,000円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
短期的にはやや割高感があるものの、長期的には安定した財務基盤と成長戦略を持つ企業です。特に、高い自己資本比率と堅調な業績が評価されるため、長期保有を前提とした投資には適していると考えられます。また、ブロンコビリーブランド全店舗で利用できる優待券か新潟県魚沼産コシヒカリを優待として受け取れるのも魅力的です。 |
会社情報

ブロンコビリーは、1983年に名古屋でできたレストランの会社です。
炭火で焼いたステーキやハンバーグが人気で、家族で行けるようなカジュアルなレストランを全国に展開しています。
「おいしくて、楽しくて、安心できるごはん」を大事にしていて、お肉や野菜などの食材にもこだわっています。
お店は2024年の終わりの時点で、全国に約140店舗あり、愛知県などの東海地方を中心に、東京や大阪のある関東・関西にもどんどん広がっています。
車で行きやすいロードサイドのお店が多くて、家族連れやカップルに人気です。
店内にはサラダバーがあったり、オープンキッチンで料理を作るところが見えたりして、食事の時間も楽しめるように工夫されています。
もともとは「ブロンコビリー」という名前のお店だけでしたが、最近では別のタイプのお店も始めていて、いろんな食の楽しみを広げようとしています。
たとえば、厚切りのとんかつや、おばんざい(和風の家庭料理)を出す新しいお店もあります。
コロナで一時はお客さんが減りましたが、今では少しずつお客さんが戻ってきていて、お店の売上や利益も上がってきています。
材料の値段が上がったり、人手が足りなかったりという課題はありますが、来るお客さんの数や、1人あたりの注文金額も増えていて、会社としての安定感はしっかりあります。
ブランド一覧
レストラン事業
- ステーキハウス ブロンコビリー
- 厚切りとんかつ京風おばんざい かつひろ
- 株式会社レ・ヴァン
- お酒とお肉とおばんざい 信貴や(しきや)
食品製造販売事業
- 株式会社松屋栄食品本舗
株主優待情報

ブロンコビリーでは、株を持っている人に向けて「株主優待」を行っています。
これは、会社を応援してくれているお礼として、年に2回(6月30日と12月31日)に、そのとき株を100株以上持っている人が対象になります。
100株を持っていれば、お店で使える食事券がもらえます。
でも、200株以上を持っていると、食事券の代わりに「新潟県魚沼産コシヒカリ」という有名でおいしいお米をもらうこともできます。
たくさん株を持っている人ほど、もらえる金額やお米の量が増えていく仕組みになっていて、とても人気があります。
株主優待の内容
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株~199株 | 株主ご優待券 2,000円分 |
200株~499株 | 株主ご優待券 4,000円分、または新潟県魚沼産コシヒカリ 2kg |
500株~999株 | 株主ご優待券 6,000円分、または新潟県魚沼産コシヒカリ 4kg |
1,000株~1,999株 | 株主ご優待券 9,000円分、または新潟県魚沼産コシヒカリ 5kg |
2,000株以上 | 株主ご優待券 16,000円分、または新潟県魚沼産コシヒカリ 10kg |
- 株主優待券は現金との引き換えはできません。
- 株主優待券と他の金券やサービス券との併用も可能です。
- 所有株式が200株未満の株主は、魚沼産コシヒカリとの交換はできません。
- 前回進呈された優待券や他のお食事券との合算はできません。
- 優待品は毎年3月および9月に発送される予定です。
隠れ優待
ブロンコビリーでは、ふだん発表している株主優待とは別に、ちょっとした「隠れ優待」もあります。これは公式には発表されていない特典ですが、毎年のように実施されていて、株を持っている人にとってうれしいサプライズのようなものです。
この隠れ優待は、毎年12月の終わりの時点でブロンコビリーの株を持っていて、そのあとに行われる「株主総会」で議決権を使った人に送られます。
議決権というのは、会社の大事なことを決めるときに「賛成」「反対」を伝える投票のようなものです。
この議決権を使うと、なんとブロンコビリーで使える1,000円分の食事券がもらえるのです。
郵送やインターネットで簡単に投票できるので、難しいことはありません。毎年5月ごろに、そのお礼としての食事券が届く流れになっています。
ただし、この隠れ優待は「いつも必ずある」とは限らず、会社の判断でやめることもあります。
でもこれまでには2019年から2024年まで連続で実施されていて、今後も続く可能性は高いと見られています。
ちょっとしたひと手間で、もう1,000円分の特典がもらえるのはうれしいですよね。株主としての楽しみが、さらに広がる優待です。
利用可能店舗
同社が運営する次のブランド全店でご利用できます。
- ステーキハウス ブロンコビリー
- 厚切りとんかつ京風おばんざい かつひろ
- 株式会社レ・ヴァン
- お酒とお肉とおばんざい 信貴や(しきや)
編集部からのおすすめ情報
編集部おすすめ度:
株式情報にみる分析
ブロンコビリーの株式は、長い目で見て保有するのに向いている銘柄の一つと言えます。
外食産業は景気や流行に左右されやすい業界ではありますが、その中でもブロンコビリーは、しっかりとした経営とブランドづくりによって、安定した成長を続けてきました。
実際に過去10年以上の株価チャートを見てみると、大きな上がり下がりはあるものの、全体としてはゆるやかに右肩上がりの傾向を見せています。
つまり、長い時間をかけてゆっくりと企業価値が高まってきているということがわかります。
会社の特徴としてまず大きいのは、「自己資本比率」が高く、財務的にとても安定している点です。
これは簡単に言うと、借金に頼らずに自分たちの力で会社を動かしている状態です。
万が一景気が悪くなって売上が減ったとしても、すぐに経営が危なくなるような心配が少ないということです。
しかも、このような安定した財務を保ちながら、新しいブランドやお店の開発も進めています。
たとえば、従来の「ブロンコビリー」だけでなく、「かつひろ」や「信貴や(しきや)」といった業態にもチャレンジしており、1つの業態に頼りきりにならない、強い経営体制を築こうとしています。
さらに、飲食業界ではお客さんの好みに合わせて柔軟にメニューやサービスを変える力が求められますが、ブロンコビリーは「サラダバー」や「オープンキッチン」など、楽しさや安心感を重視した店舗づくりに力を入れており、ファミリー層からの支持が厚いです。
特に東海地方ではブランドの知名度も高く、固定ファンが多いことも業績の安定につながっています。
また、長期的な視点で見ると、配当も安定して支払われています。
急に大きく増えることはないかもしれませんが、安定した配当が続いていることは、企業がしっかり利益を出し続けている証拠でもあります。
投資家にとっては、毎年きちんとお金を受け取れる安心感につながります。
株価の割安・割高を表すPERやPBRはやや高めであり、それだけ市場から期待されている企業であるとも言えます。
ただし、期待が大きすぎると、少しの業績の変化でも株価が下がることがあるので、短期的な値動きに左右されず、あくまで10年、20年といった長い目で成長を信じて持ち続けられる人に向いている銘柄だと思います。
ブロンコビリーは、今すぐに大きく儲かるような株ではないかもしれません。
でも、毎年少しずつお店を増やしていったり、新しいことに挑戦していたりする姿勢を見ると、これからもコツコツと成長を続けていく企業だと感じます。
急成長する会社ではないけれど、じっくり育てていける、そんな“長距離ランナー”のような企業だと言えるでしょう
長く応援したい人にとっては、ぴったりの投資先かもしれません。
株主優待にみる分析
ブロンコビリーの株主優待制度は、長い期間続けられていて、会社としても「株を買ってくれた人たちを大事にしたい」という気持ちが伝わってきます。
今後、優待の内容がもっと良くなったり、別の選択肢が増えたりする可能性もありますし、もしお米がいらない場合は食事券を選ぶこともできるので、使い道に自由があるのも魅力です。
さらに、ブロンコビリーには「隠れ優待」と呼ばれる特典もあります。
これは公式には発表されていないのですが、株主総会のときに「議決権(ぎけつけん)」を使って投票すると、後から1,000円分の食事券がもらえるという特別なプレゼントです。
毎年あるとは限りませんが、ここ数年は続けて実施されていて、ちょっと得した気分になれるサプライズのような存在です。
長期的に見て、ブロンコビリーの株主優待は、株を持ち続ける楽しみを与えてくれる仕組みだと思います。
たとえば、家族で外食に行くときに「この食事券、株を持ってるおかげでもらえたんだよ」と話せば、お金のことや投資のことにも自然と興味がわくかもしれません。
さらに、会社の成長とともに優待の内容がより充実していく可能性もあります。
そう考えると、ブロンコビリーの株は「お得で楽しい投資」として、初心者にもおすすめできるものと言えるでしょう。
もちろん、株には値動きがあるので、株価が下がることもありますが、優待を受け取りながら長く持ち続けることで、楽しみながら投資を学ぶきっかけにもなります。
実際に自分で使える優待があると、「この会社、応援してて良かったな」と感じられるのも株主優待のいいところです。
総合評価
ブロンコビリーの株は、長期保有を前提とした投資にとても向いている銘柄と言えます。
まず、企業としての土台がしっかりしており、自己資本比率が高く、安定した経営を続けている点は安心感があります。
10年以上の長い期間の株価チャートを見ても、大きな上下はあっても、全体的にはゆるやかに右肩上がりを描いており、企業としての成長が確実に積み上げられてきたことがわかります。
業態としても、「炭焼きステーキとハンバーグ」という明確な強みを持ちつつ、近年では「かつひろ」や「信貴や(しきや)」といった新しいブランド展開にも挑戦しており、ひとつの業態に依存しすぎないバランスのとれた成長戦略を進めています。
また、サラダバーやオープンキッチンといった“食の楽しさ”を演出する取り組みは、家族層やリピーターを呼び込みやすい工夫であり、収益基盤の安定にもつながっています。
短期的な株価の上下に一喜一憂せず、企業としての安定感と、株主へのしっかりとした還元姿勢に注目すれば、ブロンコビリーの株は、時間をかけてじっくり育てていく“堅実な投資先”といえるでしょう。
外食系の優待銘柄を探している方や、家族で楽しく使える優待が欲しい方には、特におすすめしたい1銘柄です。