ジンズホールディングス[3046]は、全国に店舗を持つメガネブランド「JINS」を運営する会社です。
見た目がおしゃれで、機能性の高いメガネを手ごろな価格で提供しており、多くの人に親しまれています。
毎年もらえる株主優待も魅力のひとつで、店舗やネットで使えるメガネの優待券が届きます。
企業としての安定感があり、成長のチャンスもあることから、じっくりと長く持つ投資に向いている銘柄といえます。
この記事では、ジンズホールディングスの株の特徴や、株主優待の内容、投資のおすすめポイントについて、やさしくわかりやすく紹介します。
株式情報
割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
25.4倍 | 6.22倍 | 47.4% | 19.7% | 1.14倍 |
優待&配当 | ||||
総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
2.33% | 1.19% | 1.14% | 8月 | 788.000円 |
編集部おすすめ度 | 理由 |
安定した経営と時代に合った商品展開が魅力の企業です。株主優待は実用性が高く、日常的に使える点で満足度が高いです。 株価はやや割高な面もありますが、成長と信頼性のバランスがとれており、長期保有に向いた銘柄です。優待を楽しみながら、ゆっくり資産を育てたい方におすすめです。 |
株主優待情報

株主優待の内容
項目 | 内容 |
---|---|
対象株主 | 毎年8月31日現在で100株以上を保有している株主が対象です。 |
優待内容 | 税込9,900円(9,000円+税)相当の「株主様ご優待券」1枚が贈呈されます。 |
利用可能な場所 | 自社が運営する日本国内のJINS直営店舗およびJINSオンラインショップで利用可能です。 |
利用制限 | 1回の会計につき1枚のみ利用可能です。おつりや現金への引き換えはできません。 |
オンラインでの利用方法 | 裏面のシールを剥がすとクーポンコードが記載されており、それを入力して利用します。 |
補足 | JINS福袋の購入時にも使用可能で、最大13,900円相当の価値として活用できるケースもあります。 |
権利確定日と有効期限
項目 | 内容 |
---|---|
権利確定日 | 毎年8月末日(例:2025年は8月31日) |
権利付最終売買日 | 2025年は8月27日(水) |
優待券の発送時期 | 株主総会終了後の11月下旬から12月上旬にかけて発送予定 |
優待券の有効期限 | 発送日から翌年の8月31日まで(約9〜10ヶ月間) |
会社情報

ジンズホールディングスは、1988年に群馬県前橋市で創業された企業です。
メガネブランド「JINS(ジンズ)」を展開し、自社で商品企画から製造、販売までを一貫して行うビジネスモデルを採用しています。
このやり方により、無駄を省いた効率的な生産が可能となり、高品質でありながら価格を抑えたメガネを提供できるのが強みです。
ジンズの代表的な商品には、軽量フレームの「Airframe」やブルーライトをカットするメガネなど、機能性を重視したアイウエアが多くあります。
近年では保湿機能を持ったメガネや、花粉を防ぐ商品など、用途に応じた商品展開も積極的に行っています。
日本国内には約500店舗以上を展開しており、ショッピングセンターや駅ビル、商業施設など人の集まるエリアに多く出店しています。
また、海外にも積極的に進出していて、中国や台湾、香港、アメリカ、フィリピンなどに直営店を持っています。
全体としてはアジアを中心にグローバル展開を進めており、今後さらに成長が期待されています。
本社は東京都千代田区にありますが、創業地である群馬県前橋市にも本社機能を持っており、2拠点体制をとっています。
事業内容はメガネの販売が中心ですが、その他にも雑貨の開発・販売や、ベーカリーカフェ「エブリパン」の運営など、多角的な取り組みも始めています。
また、障がい者の雇用を支援する事業「JINS norma」など、社会貢献にも積極的です。
ブランドとしては、「Magnify Life(人生を豊かにする)」を掲げており、メガネを通して人々の生活の質を高めることを目指しています。
単なる視力補正の道具としてだけでなく、健康・ファッション・ライフスタイルをトータルで支える存在になろうとしています。
研究開発にも力を入れており、大学や企業との共同研究によって、最新技術を取り入れた商品開発を行っています。
特にブルーライトカットや目の保湿など、現代人の目の健康を守る製品づくりに定評があります。
このように、ジンズホールディングスは「見える」を中心にしながらも、社会や生活の中での価値を広げ続けている企業です。
長期的な視点で見ても、成長余地や安定感がある会社として注目されています。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報にみる分析
ジンズホールディングスは、メガネ業界において独自のビジネスモデルを確立した企業です。
その成長の軌跡は、ここ20年の株価チャートにも現れています。
上場初期から一時的な波はあったものの、長期的には右肩上がりのトレンドを維持しており、企業としての基盤が着実に築かれてきたことがわかります。
メガネという商材は、定期的な買い替えや機能性重視のニーズから、安定した需要が見込まれる領域です。
しかもジンズは、視力補正にとどまらず、ブルーライトカットや花粉対策、ファッション性を兼ね備えた商品展開を行うことで、単価アップとリピート促進の両面に取り組んでいます。
これは単なる物販企業ではなく、ライフスタイル提案型のブランドとして価値を築いてきた証です。
経営面では、一定の収益力と財務安定性を保っており、外部環境の変化にも柔軟に対応しています。
コロナ禍では店舗の営業制限という逆風もありましたが、オンライン販売や予約制の導入などを通じて業績回復を実現しました。
この対応力の高さは、今後の経営にも安心感を与える要素といえるでしょう。
海外展開も、企業価値の伸びしろとして注目されます。
すでに中国・台湾・アメリカなどで展開しており、店舗数も着実に増えています。
国内市場が成熟しつつある中で、アジア圏を中心に成長余地の大きいマーケットに進出している点は、長期的に見たときに重要な布石となります。
一方で、海外リスクを完全に排除することはできませんが、グローバル事業の拡大によって収益の柱が複数に分散されることで、事業ポートフォリオの安定化にもつながります。
株価の水準だけを見ると、決して割安とはいえないフェーズにあります。
しかしそれは、これまでの成長実績と将来への期待が株価にある程度織り込まれている結果でもあります。
投資というのは安く買えばいいというものではなく、今後の「企業の価値の積み上がり」に参加できるかどうかが重要です。
その観点で見ると、ジンズはまだまだ進化を続けるポテンシャルを秘めており、長期保有に適した銘柄のひとつといえるでしょう。
また、同社はROEや自己資本比率といった定量的な評価項目でも安定感がありますが、それよりも注目したいのは「経営の一貫性」と「事業構造の優位性」です。
SPAモデルによる一貫体制、顧客ニーズを先回りする商品開発、デジタルとの連携など、他社に模倣されにくい競争力を構築しています。
これらの総合力が、同社の株を長く保有する際の安心材料になります。
総じて、ジンズホールディングスの株は、劇的なキャピタルゲイン(売買益)を狙うというよりも、「しっかりと時間を味方につけて投資する」タイプの銘柄です。
企業としての軸がぶれず、かつ成長も見込める。
その両立がなされている点に、長期保有を前提とした投資妙味があるといえるでしょう。
株主優待にみる分析
ジンズホールディングスの株を長期で持つことを考えるとき、株主優待の存在はとても魅力的です。
なぜなら、ジンズの優待は「実際に使ってお得を感じやすい」内容になっているからです。
毎年8月末時点で100株以上を保有していると、全国のJINS店舗やオンラインショップで使える優待券が1枚もらえます。
この金額は、ジンズの商品価格から見ても十分に実用的です。
実際、JINSの主力であるAirframeシリーズのメガネは、1本税込み5,000〜9,000円前後で買えるものが多く、優待券1枚で実質“1本無料”になるケースも珍しくありません。
さらにこの優待券は、ただ金額的にお得というだけではありません。
他の優待銘柄のように「使える店舗が少ない」「交換に手間がかかる」といった使いにくさがほとんどない点もメリットです。
JINSは全国に約500店舗以上を展開しており、ショッピングモールや駅ビルにも多くの出店があります。
日常の買い物のついでに立ち寄れるお店が多いため、誰にとっても使いやすいといえます。
また、オンラインショップにも対応しているため、近くに店舗がない人でも問題ありません。
クーポンコードを入力するだけで、簡単にインターネットでメガネを購入できる仕組みが整っており、利便性の高さは他社の優待と比較しても際立っています。
もう一つ注目したいのが、有効期限が比較的長めに設定されていることです。
優待券の発送は11月末〜12月上旬頃で、有効期限は翌年の8月31日までです。
つまり、実際には約9〜10か月ほどの使用猶予があります。
これにより「忙しくて使うタイミングを逃した」「有効期限を忘れていた」といった事態が起きにくく、無理せず生活の中で活用できる設計となっています。
さらにユニークな使い方として、「福袋」の購入にも優待券を使うことができます。
この福袋はJINSの人気商品が入っていて、通常価格よりもお得にメガネを複数本手に入れることができる企画です。
これに優待券を組み合わせることで、実質的な利回りがさらに高くなるケースもあります。
毎年の楽しみにしている株主も少なくありません。
長期で保有する投資家にとって、優待は“おまけ”以上の存在になります。
特にジンズのように「長く持つと毎年きちんと得を感じられる」「生活に役立つ形でリターンを得られる」優待は、安心感と継続保有のモチベーションを与えてくれます。
配当と違って、優待は金額に対する実感が強く、商品やサービスとして「目に見えるかたち」で還元されるのが特徴です。
これは、配当だけでは得られない“満足感”をもたらしてくれる大きな価値です。
一方で注意点もあります。
ジンズの優待は、保有株数や年数によって増えることはなく、一律で「100株以上で9,900円分」のみです。
そのため、優待目的で買い増しをしてもリターンが増えるわけではありません。
この点から考えても、100株を長期保有するのが最も効率的な持ち方といえるでしょう。
まとめると、ジンズホールディングスの株主優待は、実用性・利便性・継続性の三拍子がそろっており、長期投資と
常に相性がよい制度になっています。
毎年安定して受け取れる優待券は、使うたびに企業とのつながりを感じさせてくれ、長期的な信頼関係を築くきっかけにもなります。
“株を持ち続けていてよかった”と実感できる、そんな優待制度といえるでしょう。
総合評価
ジンズホールディングスの株は、長期的に見て「安定」と「成長」を両立しているバランスのよい銘柄です。
日常生活に欠かせないメガネを主力商品とし、その中でもブルーライト対策や花粉カットなど、時代のニーズをとらえた商品展開ができている点は強みです。
経営の安定性や財務体質も良好で、長く安心して持てる土台がしっかりしています。
ジンズは、目先の利益ではなく、「企業としての信頼性」「商品への愛着」「ブランドとしての安心感」といった、数字だけでは測れない価値を持つ会社です。
そのため、長期保有を前提とした“生活に寄り添う投資”というスタンスにはぴったりの銘柄といえます。