片倉工業[3001]は、さいたま新都心の「コクーンシティ」を運営する会社として知られています。
株価は最近上向きですが、短期の上げ下げよりも、会社が持つ不動産の安定感や、事業の分散がポイントになります。
株主優待は、はちみつや肌着、優待券、寄付などから選べて、長く持つと選べる数が増える仕組みです。
この記事では、長期保有を前提に、株式の見方と優待の魅力を分かりやすくまとめます。
株式情報
| 割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
| PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
| 19.73倍 | 1.06倍 | 61.1% | 4.38% | 0.96倍 |
| 優待&配当 | ||||
| 総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
| 2.45% | 2.10% | 0.35% | 12月 | 302,500円 |
| 編集部おすすめ度 | 理由 |
| 「資産の厚み」と「優待の継続性」は魅力ですが、収益力の伸びはゆっくりなので“ほどほど評価”です。コクーンシティを軸にした不動産の安定感は強い一方で、ROEは高いタイプではありません。配当+優待は堅実ですが、爆発力よりも「守り寄りの長期保有」に向く銘柄です。 |
株主優待情報
片倉工業の株主優待は、毎年12月末時点で100株以上を保有している株主が対象です。
株主優待の内容
| 保有株数 | 優待内容(選択制) | ポイント |
| 100株以上 | 以下から1点を選択。 ・紳士肌着(半袖U首) ・婦人肌着(ノースリーブVネック) ・国産はちみつ 180g×1個 ・コクーンシティ株主優待券 1,000円分 ・富岡製糸場への寄付 1,000円分 | 使いやすいのは「はちみつ」か「優待券」。 寄付も選べます。 |
| 1,000株以上 | 以下から1点を選択。 ・紳士肌着+ソックス ・婦人肌着+ソックス ・国産はちみつ 180g×2個 ・コクーンシティ株主優待券 2,000円分 ・富岡製糸場への寄付 2,000円分 | 内容が少し厚くなります。 ただし必要資金は大きめです。 |
| 3,000株以上 | 以下から1点を選択。 ・紳士肌着+ソックス(セット×2) ・婦人肌着+ソックス(セット×2) ・国産はちみつ 180g×3個 ・コクーンシティ株主優待券 4,000円分 ・富岡製糸場への寄付 4,000円分 | 優待の上限帯。 長期保有の“強み”が出やすいゾーンです。 |
さらに、100株以上の株主全員に、オンラインショップ「片倉の国産はちみつ専門店」で使える10%OFFクーポンが進呈されます。
長期保有の優遇もあります。
継続保有3年以上になると、保有株数に応じた選択制優待品を、通常の「1点」から「2点」選べます(同じ品を2点でもOKです)。
権利確定日と有効期限
権利確定月は12月です。
権利を取るには、12月末の基準日に株主名簿へ載っている必要があるので、証券会社の「権利付き最終日」を確認して買うのが基本です。
優待の案内は、例年3月上旬に「定時株主総会の招集通知」と一緒に届きます。
申込の受付は3月末までで、優待品の発送は5月上旬から順次という流れです。
コクーンシティの株主優待券は、使えるお店と使えないお店があります。
また、有効期限は券面などに書かれることが多いので、届いたらまずそこを確認しておくと安心です。
会社情報

片倉工業は、1873年に創業した、とても歴史の長い会社です。
本社は東京都中央区にあり、会社としては1920年に設立されています。
会社のイメージは「繊維」ですが、今の中心は不動産です。
さいたま新都心駅の前にある大型商業施設「コクーンシティ」を運営していて、ここからの家賃収入や施設運営が、会社の土台になっています。
商業施設は景気が悪いと心配になる人もいますが、駅前で人が集まりやすい場所にあり、長い目で見ると「安定した収入源」になりやすいのが強みです。
片倉工業は不動産だけの会社ではありません。
グループ会社では、循環器の薬などを扱う医薬品事業もあり、景気に左右されにくい分野を持っています。
さらに、消防車両を作る機械関連事業や、肌着などの繊維事業もあります。
こうした“違うタイプの仕事”を組み合わせることで、どれか1つが弱い年でも、会社全体が大きく崩れにくい形になっています。
株主優待で出てくる「国産はちみつ」も、会社の「その他の事業」の一つです。
つまり片倉工業は、昔の強み(繊維の歴史)を持ちながら、今は不動産を中心に、医薬品や機械なども足して、安定感を作っている会社だと考えると分かりやすいです。
編集部からのおすすめ情報
編集部のおすすめ:
株式情報から見る投資おすすめ度と根拠
片倉工業を長期で見ると、「値上がりだけで勝負する銘柄」というより、資産の厚みと、事業の安定感を土台にゆっくり持つ銘柄です。
30年チャートを大づかみに見ると、2000年代に大きく上がって、その後に大きく下がる時期もありました。
ただ、2010年代は落ち着いた動きで土台を作り、2020年代に入ってからは上向きの流れが強くなっています。
こういう動きは、「短期の材料で跳ねた」というより、会社の中身が整ってきて、評価がじわじわ上がってきた時に出やすい形です。
長期投資で大事なのは、株価の上下よりも「会社が倒れにくいか」と「利益が安定して出る形か」です。
その点で片倉工業は、自己資本比率が高めで、借金に依存しすぎない経営をしているのが安心材料になります。
信用倍率も極端に高い状態ではなく、買いが積み上がりすぎて危ない感じは強くありません。
一方で、収益力という意味では、ROEは高いタイプではありません。
これは「商業施設などの大きな資産を持つ会社」によくある特徴で、資産が大きいぶん、数字が派手になりにくいからです。
つまり、成長株のように利益が急増して株価が何倍にもなる期待より、資産を守りながら、少しずつ良くなる会社として見るほうが合います。
配当利回りは高配当の代表選手というほどではありませんが、きちんと配当が出ていて、長期保有の“下支え”になります。
ここまでをまとめると、片倉工業の株式は「すごく強気で買い増ししたくなるタイプ」ではない一方で、資産の安定感を重視してポートフォリオに入れるなら検討しやすい銘柄です。
総合評価が2.5というのも、「弱いから」ではなく、「派手な伸びを狙う銘柄ではない」という意味での“真ん中評価”だと捉えると、違和感が少ないと思います。
長期目線では、株価が上がった後に買うより、下がって落ち着いた時に少しずつ集めるほうが、この銘柄らしい付き合い方です。
優待情報から見る投資おすすめ度と根拠
片倉工業の優待は、いわゆる「豪華レストラン券」や「高級カタログ」ではありません。
その代わり、はちみつや肌着のように、生活で使いやすいものが選べます。
さらに、コクーンシティの優待券や、富岡製糸場への寄付も選べるので、自分の生活スタイルに合わせて“無駄が出にくい”のが良さです。
優待で大事なのは、利回りだけではありません。
長期投資では「続くかどうか」と「改悪されにくいか」が大事です。
片倉工業の優待は、会社の事業とつながっている内容です。
国産はちみつは自社グループの取り扱いですし、コクーンシティの優待券も自社の不動産事業と直結しています。
こういう優待は、会社にとっても「宣伝」や「ファンづくり」になりやすいので、完全な現金支出よりも続けやすい傾向があります。
そして、長期保有で選べる数が増える仕組みがあるのは、長く持つ人にとって素直にうれしいポイントです。
3年以上で2点選べるようになるので、たとえば「はちみつを2つ」など、実用性をさらに上げることもできます。
一方で注意点もあります。
コクーンシティの優待券は、埼玉県さいたま市の施設で使う前提なので、住んでいる場所によっては使いにくいです。
この場合は、はちみつや肌着、または寄付を選ぶのが現実的です。
また、優待利回りだけで見ると、超高利回りの優待株ほどのインパクトはありません。
ただ、長期投資では「派手さ」より「満足度」と「続きやすさ」が効いてきます。
片倉工業の優待は、まさにそのタイプで、毎年きちんと受け取って、生活の中で使い切れるのが強みです。
なので、優待目線のおすすめ度も、爆発力はないけれど、長く持つほど“じわっと効いてくる”評価になります。
総合評価
片倉工業は、コクーンシティを軸にした不動産の安定感があり、財務面も比較的しっかりした会社です。
一方で、利益の伸びがものすごく速いタイプではないので、評価は「真ん中寄り」になりやすいです。
優待は実用型で、長期保有の優遇もあるので、長く持つ人ほど相性が良いのは間違いありません。
総括すると、守りを固めながら、ゆっくり資産を育てたい人向けの銘柄で、おすすめ度は2.5という位置づけがしっくりきます。

