アダストリア[2685]株情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

毎日の生活の中でよく見かける「グローバルワーク」や「ローリーズファーム」。

実はこれらのお店を展開しているのが、アダストリア[2685]という会社です。

このアダストリアの株を持っていると、洋服や雑貨の買い物に使える優待券が年に2回もらえます。

しかも、長く株を持ち続けていると、もらえる金額もどんどんアップしていく仕組みです。

配当もしっかりあり、家計にもやさしい株のひとつとして注目されています。

今回は、そんなアダストリアの株について、株価の動きや会社の特徴、優待の内容まで、くわしくわかりやすく解説していきます。

目次

株式情報

アダストリア[2685]東証P
時価総額
約1,416億円

株価 2,902
※更新:2025年7月20日

30年チャートを掲載

割安度安全度値動き傾向
PERPBR自己資本比率ROE信用倍率
10.81倍1.72倍57.9 %13.06 %2.60%
優待&配当
総合利回り配当利回り優待利回り権利確定月優待最低取得額
4.13 %3.10%1.03%2月、8月290,200円
編集部おすすめ度理由
急な値上がりを狙うというよりも、配当と優待をコツコツ受け取りながら、長く持ち続けるのに向いています。優待は実用的で、よく使うお店で使えるので満足度が高めです。財務も比較的安定しており、長期保有前提なら「買ってもいい」銘柄だと言えるでしょう。

株主優待情報

株主優待の内容

アダストリアの株主優待は、年に2回(2月末・8月末)実施されており、全国の店舗で使える「株主様ご優待券」がもらえます。

保有株数に応じて進呈額が異なるのはもちろんのこと、保有期間によっても優待金額が変わるのが大きな特徴です。

継続保有2年未満

2月末・8月末時点で100株以上を保有しており、かつ継続保有が2年未満の場合は、以下の内容になります。
年2回、1回あたりの進呈額は以下のとおりです。

保有株数1回あたりの優待額年間合計額
100株1,500円3,000円
500株5,000円10,000円
1,000株10,000円20,000円

初年度の優待としては3,000円相当(100株保有時)となり、1回の買い物で複数枚使うことも可能です。
自社グループのアパレル店舗で利用できるため、使い道に困ることは少ないでしょう。

継続保有2年以上

同じく2月末・8月末の権利確定日において100株以上を保有し、継続して2年以上保有している場合には、より手厚い内容となります。

1回あたりの進呈額がアップし、年間での優待総額も増えます。

保有株数1回あたりの優待額年間合計額
100株2,500円5,000円
500株6,000円12,000円
1,000株11,000円22,000円

長く保有すればするほど、優待の内容が充実していく仕組みは、長期投資家にとって大きな魅力です。

株主優待を目的として購入する方には、2年以上の継続保有を前提としたプランニングがおすすめです。

権利確定日と有効期限

アダストリアの株主優待の権利確定日は、毎年2月末と8月末の2回です。

この日に100株以上保有していれば、その期の優待券がもらえます。

また、2年以上の継続保有特典を得るには、2月末・8月末の基準日を含む連続7回以上の記録が必要です。

2028年2月末からは、継続期間の条件が「3年以上」へと変更される予定です。

権利確定月優待発送時期有効期限(目安)
2月末5月下旬翌年4月30日まで(約11か月)
8月末10月下旬翌年4月30日まで(約6か月)

約半年〜11か月の使用期間が設けられているため、セール時期や季節の買い物にも柔軟に活用できます。

なお、オンラインストア「.st」やZOZOTOWN店では利用できない点には注意が必要です。

会社情報

引用:社食ドットコム

アダストリア株式会社は、洋服や雑貨のお店をたくさん展開しているファッション企業です。

本社は東京都渋谷区にあり、1953年に創業された歴史ある会社です。

以前は「ポイント」という社名で知られていましたが、2015年に現在の「アダストリア」に変更されました。

アダストリアが手がけているお店は、全国のショッピングモールなどでよく見かける「グローバルワーク」や「ニコアンド」「ローリーズファーム」など、若い世代に人気のあるブランドが中心です。

これらのお店は、カジュアルな洋服をお手ごろな価格で提供していて、学生から社会人、主婦の方まで幅広い人たちに利用されています。

そのため、ただのアパレル企業というよりも、日々の暮らしのなかに自然と溶け込んでいるブランドグループといえるでしょう。

アダストリアが運営しているブランドは、全部で約30種類以上あります。

代表的なものには、メンズ・レディース両方のカジュアルウェアをそろえる「グローバルワーク」、ナチュラルな雰囲気が特徴の「スタジオクリップ」、個性派デザインが人気の「ニコアンド」、若い女性に人気の「ローリーズファーム」などがあります。

それぞれのブランドには、明確なコンセプトがあり、ターゲットとなる年代やライフスタイルに合わせた商品展開がされています。

最近では日本国内だけでなく、中国などアジア地域を中心に海外展開も積極的に進めています。

また、公式オンラインストア「.st(ドットエスティ)」では、複数のブランドをまとめて買い物することができ、ネットで注文して店舗で受け取るサービスなども提供されています。

このように、アダストリアはファッションを通して人々の生活に寄り添い、「楽しく、心地よく、長く使える」衣服や雑貨を届けることを目指している企業です。

単なる洋服販売ではなく、ライフスタイル全体を提案することに力を入れている点が、大手アパレル企業の中でも特徴的な部分といえるでしょう。

投資、EC・オンライン強化に注力し、“脱百貨店”を掲げた新しい取り組みを進めています。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報にみる分析

アダストリアの株式は、短期で売ったり買ったりして利益を出すようなタイプの銘柄ではなく、どちらかといえば「長く持ってじっくり育てるタイプ」の銘柄です。

これまでの30年チャートを見ても、リーマンショックなどで一時的に株価が大きく下がったことはありましたが、全体としては、何度も上げ下げを繰り返しながらも、長期的には横ばいからやや上向きの動きが見られます。

つまり、「ずっと右肩上がり」とまではいきませんが、「何度も復活している銘柄」であり、企業としての底力を持っていることがうかがえます。

現在の株価水準を見ると、PER(株価収益率)はおおよそ10倍台前半と、決して割高ではありません。

利益に対して適正水準か、やや割安に近い位置とも言えます。

PBR(株価純資産倍率)も1倍台となっており、会社の資産価値と比べて大きく乖離しているわけではありません。

これらの指標からは、「過熱感のない、安定した価格帯にある株」という印象を持ちます。

さらに、自己資本比率は50%を超えており、財務の健全性は高い水準です。

借金に頼りすぎず、会社がしっかりと自分のお金で経営できていることがわかります。

また、ROE(自己資本利益率)は2ケタ台をキープしており、株主が出したお金を使って、ちゃんと利益を出している会社だということも数字から読み取れます。

アパレル業界は、景気や流行の影響を受けやすい面もありますが、アダストリアは多くのブランドを展開し、年代やライフスタイルの違いに合わせたマーケティングを行っているため、ひとつのブランドが不調でも全体としての業績が安定しやすいという強みがあります。

また、コロナ禍以降はオンライン販売にも力を入れており、店舗だけに頼らないビジネスモデルへの転換も進めてきました。
その結果として、ここ数年は売上・利益ともに回復傾向にあります。

長期保有の視点で見た場合、このような「財務がしっかりしていて、ブランド力もあり、事業の多角化も進んでいる」企業は、安心して保有できる存在といえます。

ただし、株価チャートを見てもわかるように、「大きく跳ねる」ようなタイミングは限られており、急成長株というよりは「じっくり型」の銘柄です。

そのため、「短期間で2倍、3倍になるような爆発力を求める人」にはあまり向いていません。

一方で、安定した配当と優待があり、財務体質もよく、株価も比較的落ち着いているため、長期的に保有してコツコツとリターンを得たい人には向いている銘柄といえるでしょう。

総合的に見て、アダストリア株は「買ってもいいけれど、強くおすすめするほどではない」という評価が妥当だと思います。

業績が安定していて、配当や優待を目的とした保有には向いている一方、株価の大きな値上がりを期待するには、もう少し成長の勢いが欲しいところです。

「株価の値上がり益」よりも、「毎年の配当と優待を受け取りながら、安心して持っていられる株」を探している人には、検討に値する銘柄だと思います。

株主優待にみる分析

アダストリアの株主優待は、単なる「金券的な価値」だけでなく、実生活にしっかり根付いた“使える”優待です。

特に長期で株を保有することで、年間でもらえる金額が増える仕組みになっているため、「ちょっと得をしながら生活が豊かになる株」を探している人にとっては、ぴったりの存在と言えます。

アダストリアの魅力は、優待券の「汎用性」にあります。

使えるブランドはどれも全国のショッピングモールに多く展開されているため、特別な場所に行かなくても、普段の生活圏内で気軽に利用できます。

しかも、ファッションに限らず、雑貨やライフスタイルアイテムなど幅広い商品が対象なので、年齢や性別に関係なく楽しめます。

このように、使える場面が多いというのは、単なる金額以上の価値を生むのです。

たとえば、家族でショッピングモールに出かけたとき、ローリーズファームで娘が服を選び、スタジオクリップで母親が雑貨を購入し、父親はグローバルワークで仕事用のシャツを買う。

このすべてがアダストリアの優待券でまかなえるとすれば、家庭にとってはかなりの節約になります。

しかも、100株の保有でもらえる金額は、2年以上保有すれば年間5,000円にまで増えます。

これは、家族で外食1回分に匹敵する金額です。

「現金の代わりになる」という体感がしやすい点が、他の優待銘柄と比べても非常に魅力的です。

また、優待の利回りは、配当と合わせて4%前後となっており、銀行預金や債券投資と比べても見劣りしません。

しかも、優待券は現物として届くため、株式市場の値動きに関係なく、確実に“得をした”と実感できるのが強みです。

「目に見えるリターンがある」ということは、数字以上に精神的な満足感をもたらします。

さらに注目したいのは、アダストリアが優待制度を安定して続けている点です。

一部の企業では、株主優待が突然なくなったり、改悪されたりすることがありますが、アダストリアは「長期保有の条件を少しずつ厳しくする」方向に進んでいるものの、制度そのものをなくす気配はありません。

むしろ、「長く応援してくれる株主に報いたい」という会社の意思が感じられる内容です。

この姿勢は、長期投資家にとって非常に信頼できるポイントです。

また、優待をきっかけにして「アダストリアの商品を実際に使う」という体験が生まれることも大きな価値です。

株を持っていることで、自然とブランドに愛着が湧き、店舗や商品に目を向けるようになります。

この“株主としての参加意識”が生まれることは、数字には見えない大きなリターンです。

総じて、アダストリアの優待は「お金だけで測れない価値」が詰まっています。

長く持ち続けることで、得られるものが金額以上に増えていく。

そんな株主優待だと言えるでしょう。

総合評価

アダストリアの株は、派手に値上がりして短期間で大きな利益を得るというタイプではありません。

ですが、会社としての安定感があり、地に足のついたビジネスを展開している点で、長く安心して持っていられる銘柄のひとつだと言えます。

財務状況も健全で、利益をしっかり出しているため、急な倒産リスクなどを心配する必要は少ないでしょう。

アダストリアの株は「爆発的な成長」や「一獲千金」を狙う人には不向きです。

ですが、安定した経営と生活に役立つ優待を武器に、「安心して長く持ちたい」という人にはぴったりの銘柄です。

日常のちょっとした楽しみや節約につながる、そんな“持っていてよかったと思える株”として、じっくり育てるのに向いています。

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