コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス[2579]情報(株主優待・配当・おすすめ情報)

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス[2579]は、日本各地に飲料を届ける国内最大級の清涼飲料ボトラーです。

「コカ・コーラ」や「ジョージア」「綾鷹」「アクエリアス」など、街中の自販機やスーパーで見かけるおなじみのブランドを手がけており、日本のコカ・コーラ製品の大半を供給しています。

「飲料銘柄でインフレに強い資産を持ちたい」「コカ・コーラ製品をよく買うので、優待も楽しみたい」という人は、この記事を読みながら自分の投資スタイルに合うかどうかをじっくりチェックしてみてください。

目次

株式情報

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス[2579] 東証P
時価総額
4,728億円

株価 2,760
更新:2025年11月18日終値

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス[2579]  30年株価チャート

30年チャートを掲載

割安度 安全度 値動き傾向
PER PBR 自己資本比率 ROE 信用倍率
67.72倍 1.01倍 54.4% 1.56% 9.61倍
優待&配当
総合利回り(予想) 配当利回り 優待利回り 権利確定月 優待最低取得額
2.23% 2.23% ドリンクチケットのため試算不可 6月、12月 268,700円
編集部おすすめ度理由
生活必需の飲料を扱う安定感は高いものの、株価指標の割安感が乏しく成長性も控えめです。自販機ネットワークとブランド力のおかげで売上は安定しやすく、財務も比較的堅めですが、収益性は低く、高いPERを正当化するだけの成長ストーリーは見えにくい状況です。優待も実需派には魅力がある一方で、金額換算の利回りは高くありません。ポートフォリオの主役というより、「飲料セクターを少しだけ持っておきたい」ときの候補にとどまる印象です。

株主優待情報

引用:コカ・コーラ ボトラーズジャパンHD IRページ

株主優待の内容

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスの株主優待は、スマホアプリ「Coke ON」で使えるドリンクチケットがもらえる仕組みです。

チケット1枚につき、対応自販機で好きなコカ・コーラ社製品1本と交換できます。

保有株数保有期間もらえる枚数(1回あたり)
100株以上
1,000株未満
半年以上〜3年未満5枚
100株以上
1,000株未満
3年以上10枚
1,000株以上半年以上〜3年未満10枚
1,000株以上3年以上20枚

長く持つほどチケット枚数が増える「長期保有優遇」が用意されているのが特徴で、自販機ドリンクをよく買う人にとっては、継続保有するほどお得感が増していきます。

権利確定日と有効期限

権利確定日は年2回で、6月末と12月末の株主名簿に100株以上保有の株主として記載されていることが条件です。

半年以上継続保有、3年以上継続保有といった判定も、この基準日に同一株主番号で連続して載っているかどうかで判断されます。

ドリンクチケットはCoke ONアプリ上で配信され、アプリに登録したうえで自販機に接続して利用します。

有効期限は配信から一定期間内に設定されるため、優待目当てで保有する場合は、事前にアプリを入れておき、期限切れに注意しながら計画的に使う必要があります。

会社情報

引用:コカ・コーラ ボトラーズジャパン公式サイト

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスは、日本国内でコカ・コーラ社の清涼飲料を製造し、販売するグループを束ねる持株会社です。

東西のボトラー会社が統合を重ねてできた企業で、現在は日本のコカ・コーラ製品の販売数量のほとんどを担う、国内最大級の飲料ボトラーグループになっています。

グループの中核となるのが、清涼飲料やアルコール飲料を製造・販売するコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社です。

「コカ・コーラ」「ジョージア」「綾鷹」「いろはす」「アクエリアス」など、約40ブランド、600種類以上の製品を扱っており、スーパーやコンビニ、ドラッグストア、飲食店など約34万件の取扱店舗に商品を届けています。

また、日本全国に約65万台ともいわれる自動販売機ネットワークを持っている点も大きな特徴です。

オフィスや学校、駅、病院など、生活導線上のさまざまな場所に自販機を設置しており、24時間いつでも飲み物が買えるインフラの一部として機能しています。

最近は、この自販機ネットワークとスマホアプリ「Coke ON」を連動させたサービスにも力を入れています。

歩くだけでスタンプがたまり、ドリンクが無料でもらえる「Coke ONウォーク」や、定額で毎日1本飲めるサブスクサービス「Coke ON PASS」など、デジタルを活用して消費者とのつながりを強めているのが特徴です。

生産面では、全国に複数の製造工場と物流拠点を持ち、効率的な供給体制を構築しています。

工場で作られた飲料は、大型のトラックや配送車両によってディストリビューションセンターに運ばれ、そこから自販機や小売店に届けられます。

こうしたサプライチェーンをグループ全体で最適化することで、安定した供給とコストの引き下げを進めています。

サステナビリティへの取り組みも積極的で、ペットボトルの軽量化やリサイクル素材の活用、省エネ型自販機の導入、水資源の保全活動など、環境負荷を減らす施策を継続的に行っています。

また、地域のスポーツイベントや学校、自治体との連携も多く、飲料提供だけでなく、地域コミュニティの活性化に関わる活動も増えています。

このように、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスは、飲み物を作って売るだけでなく、自販機やデジタルサービスを通じて、人々の生活の身近なところでブランド体験を届ける企業グループと言えます。

日常生活でよく見かける商品や自販機の裏側に、この会社の広いネットワークと多くの社員の仕事があるとイメージすると、株主としての実感も持ちやすくなるでしょう。

編集部からのおすすめ情報

編集部のおすすめ:

株式情報から見る投資おすすめ度と根拠

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスの株式を長期目線で見ると、まず目につくのは「安定感」と「割高感」が同居している点です。

飲料は景気に左右されにくい生活必需品であり、自販機やスーパーを通じて日々コンスタントに売れていきます。

そのため売上自体は大きく崩れにくく、30年チャートを見ても、リーマンショックやコロナ禍といった大きなショックを経験しながらも、長い目で見れば一定のレンジの中で推移してきた印象です。

一方で、利益面や株価指標に目を向けると、やや気になる点も多くあります。

自己資本比率はしっかりしていて財務は比較的安全ですが、ROEは低めの水準にとどまっており、株主資本を効率よく増やしているとは言いづらい状態です。

PERも一般的な目安と比べるとかなり高い水準で、利益水準の割に株価が買われている、つまり「成長性のわりに値段が高い」印象があります。

これは、飲料ビジネスが大きな成長産業ではない一方で、ブランド力や自販機ネットワークへの期待から、一定のプレミアムが株価に乗っているとも言えます。

しかし、ここ数年の業績を見ると、売上は横ばい〜微増なのに対して、利益は一時的な減損やコスト増の影響で不安定な面もあります。

人口減少や節約志向、電気代の高止まりなど、自販機ビジネスには逆風も多く、過去のような力強い成長を再現するのは簡単ではありません。

チャートの形を見ても、2017〜2018年頃にかけて大きく株価が上がったあと、その後は調整を挟みながら、最近はようやく持ち直してきたところという印象です。

つまり、今の水準は長期レンジの中腹よりやや上くらいで、「大底で拾えた」とも「高値圏で怖い」とも言いづらい、微妙なポジションにあります。

配当はそれなりに出してくれていますが、利回りとしては飛び抜けて高いわけではなく、「高配当株」として積極的に狙うほどの魅力はありません。

ただし、飲料というディフェンシブな事業と、広い販売ネットワークを持つ企業であることを考えると、極端な業績悪化や無配転落のリスクは比較的低いと考えられます。

総合すると、「倒れにくいが、大きく増えるイメージも持ちにくい」銘柄です。

株価指標の高さや収益性の低さを踏まえると、今すぐ大量に買い増すよりは、飲料セクターの分散先としてポートフォリオの一部に少しだけ組み入れる、あるいはもう少し割安なタイミングを待つというスタンスが現実的でしょう。

優待情報から見る投資おすすめ度と根拠

優待面で見ると、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスは「生活に密着した実用型優待」の代表例といえます。

Coke ONドリンクチケットは、自販機でそのまま飲み物と交換できるので、届いた段階で使い道に困ることがほとんどありません。

クオカードやギフトカタログのように、何に使うか考えたり、注文の手間がかかったりすることもなく、通勤途中や仕事の合間にさっと活用できる点は、忙しい社会人と非常に相性が良いです。

一方で、金銭的な利回りという観点で見ると、優待の価値はそこまで高くはありません。

100株保有で年に2回、ドリンク数本分という水準なので、純粋に円換算の利回りだけを追うなら、他にもっと高利回りの優待株はいくらでも見つかります。

この銘柄の優待は、「利回りで稼ぐ」よりも、「自分や家族がコカ・コーラ製品をよく飲むので、毎年のちょっとした楽しみとして受け取りたい」という人向けと考えるのがしっくりきます。

また、半年以上や3年以上の継続保有でチケット枚数が増える設計になっているため、短期売買で出たり入ったりする投資家より、どっしり構えて持ち続ける長期保有者を優遇する姿勢がはっきりしています。

この「長期保有で報われる設計」は、優待目当ての長期投資家にとっては安心材料になります。

逆に言うと、優待を取りたいからといって権利日前だけ買ってすぐ手放すようなスタイルには向かず、本気で数年単位の付き合いを前提にしたい人向けの銘柄です。

注意点としては、自販機をあまり使わない生活スタイルの人にとっては、優待の価値が大きく下がってしまうことです。

家や職場の近くにCoke ON対応自販機が少ない場合、せっかくチケットをもらっても、使い切れずに期限を迎えてしまう可能性があります。

その場合、優待利回りは事実上ゼロに近くなるので、投資判断の軸はほぼ配当と株価値上がり期待だけになります。

したがって、この優待付き銘柄を検討する際には、「自分が本当にCoke ONを日常的に使うか」「家族が喜んで使い切れるか」をイメージしておくことが大切です。

総合的にみると、優待のおすすめ度は「使う人にはそこそこ魅力的、使わない人にはほぼ無価値」という両極端な性格を持っています。

生活圏にCoke ON対応自販機が多く、普段からコカ・コーラ製品を買っている人にとっては、長期で持つことで実感しやすい“ちょっとしたご褒美”になるでしょう。

一方、それ以外の人にとっては、優待を主な目的にしてまで買うほどではなく、あくまで「おまけ」として捉えるくらいがちょうどよいと考えられます。

総合評価

株式面と優待面をあわせて考えると、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスは、総合評価10段階中5の「やや慎重に付き合いたい銘柄」といった位置づけになります。

事業自体は生活に密着したディフェンシブな分野で、売上の安定感や財務の堅さは評価できますが、収益性は低く、株価指標も割安とは言えません。

優待も、Coke ONを日常的に使う人にとっては便利で楽しい内容ですが、利回り面のインパクトは小さく、人を選ぶタイプの優待です。

したがって、ポートフォリオの中で「ガンガン値上がりを狙う株」や「高配当でキャッシュフローを稼ぐ株」としては物足りず、「飲料セクターの分散」と「自販機ドリンク優待」をゆるく楽しみたい長期投資家向けと言えるでしょう。

自分や家族がコカ・コーラ製品をよく飲むかどうか、生活圏に対応自販機が多いかどうかといったライフスタイルとの相性を踏まえたうえで、あくまでサブポジションとして組み入れるかどうかを検討するのが無難です。

編集部としては、「飲料インフラ企業を一社くらい持っておきたい」「自販機ドリンクの優待を楽しみながらゆるく長期保有したい」という人には候補になり得るが、それ以外の投資家には無理におすすめするほどではない、というスタンスになります。

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