タダノ[6395]は、移動式クレーンで世界トップクラスのシェアを持つ、建設機械メーカーです。
ビルや橋、道路などのインフラ工事に欠かせないクレーンを、国内外に幅広く供給しています。
株主優待はありませんが、株価は割安で、配当利回りも約3.3%と高めです。
配当を受け取りながら、割安な株を持ちたい人に向けて、株式情報をまとめます。
株式情報
| 割安度 | 安全度 | 値動き傾向 | ||
| PER | PBR | 自己資本比率 | ROE | 信用倍率 |
| 約9倍 | 0.74倍 | 約47% | 約3.6% | - |
| 優待&配当 | ||||
| 総合利回り | 配当利回り | 優待利回り | 権利確定月 | 優待最低取得額 |
| 約3.3% | 約3.3% | なし | 6月・12月 | なし |
| 編集部おすすめ度 | 理由 |
| 株主優待はありませんが、株価は割安で、配当利回りも約3.3%と高い銘柄です。移動式クレーンで世界トップクラスのシェアを持つ建設機械メーカーで、PBRは0.74倍と1倍を下回り、資産から見て割安です。一方で、自己資本比率は約47%と平均的な水準で、利益の伸び(ROE)は約3.6%と低めです。業績は建設・インフラ投資の動向に左右されやすい点にも注意が必要です。優待目的ではなく、割安さと配当を重視する人に向いています。 |
株主優待情報
タダノには、現在のところ株主優待はありません。
そのぶん、配当でしっかり株主に還元する方針です。
株主優待の内容
株主優待の設定はないため、リターンは配当と株価の値上がり益が中心になります。
配当利回りは約3.3%と高く、PBRが1倍を下回る割安さもあわせて、配当株として魅力があります。
権利確定日と有効期限
配当の権利が確定するのは、6月末と12月末の年2回が基準です。
配当をねらう場合は、この権利確定日から逆算して準備しておくと安心です。
会社情報

タダノは、香川県高松市に本社を置く、建設用クレーンの大手メーカーです。1955年に日本で初めて油圧式のトラッククレーンを開発して以来、この分野をリードし続けてきました。
建設用クレーンの国内シェアは約53%でトップ。主力の「ラフテレーンクレーン」(デコボコした現場でも走れるクレーン)では、世界シェア約42%を誇ります。
ビルや橋、道路といったインフラ工事に加え、近年ニーズが高まる洋上風力発電やデータセンターの建設現場でも、クレーンは欠かせません。
海外売上の比率は約64%と高く、世界のインフラ需要を取り込んでいます。そのため、円安は業績の追い風になります。
2019年にはドイツ「デマーグ」の大型クレーン事業を買収して超大型クレーンも強化し、世界の移動式クレーンで約4分の1のシェアを握る「世界4大メーカー」の一角となっています。
東証プライム市場に上場しており、業種は機械に分類されます。
編集部からのおすすめ情報
編集部おすすめ度:
タダノは、割安さと高めの配当が魅力の、景気の波を受けやすい「市況(シクリカル)株」です。
株式情報にみる分析
タダノは、世界トップクラスのクレーンメーカーでありながら、株価は割安に放置されています。
PBRは0.74倍と1倍を下回り、会社が持つ資産の価値よりも株価が安い状態です。PERも約9倍と、市場平均より低めです。
しかも業績は伸びています。2025年12月期の売上高は3,494億円(前の年から約20%増)で、2026年12月期は4,000億円を見込むなど、増収が続く見通しです。
円安に加え、世界的なインフラ更新や洋上風力の建設需要が、海外比率の高いタダノには追い風になっています。
では、これだけ強みがあるのに、なぜ株価は割安なのでしょうか。理由は、クレーンが「景気にとても敏感な商品」だからです。建設投資が減れば売上もすぐ落ちるため、市場は「好況がずっと続くとは限らない」と慎重に見ているのです。
実際、利益を出す効率を示すROEは約3.6%と低めです。ただし会社は中期計画でROE9.5%を目標に掲げており、これを達成できれば、株価が見直される可能性があります。
まとめると、「世界的な強みを持つのに割安」という妙味がある一方で、景気次第で業績がぶれるリスクを抱えた銘柄です。安いときに仕込んで、長い目で配当を受け取りながら待つ、というスタンスが向いています。
配当にみる分析
タダノに株主優待はありませんが、配当利回りは約3.3%と高めです。
クレーンという景気敏感な事業のため、配当は業績によって増えたり減ったりすることがあります。好況のときは手厚く、不況のときは抑えられる傾向がある点は、理解しておきましょう。
裏を返せば、業績が落ちて株価が下がった「不人気なとき」ほど、配当利回りは高くなりやすいということです。市況の底で仕込めれば、高い配当を受け取りながら、次の好況での株価回復も狙えます。
優待はありませんが、そのぶん配当でしっかり株主に還元する方針の会社です。「優待よりも、割安さと配当がほしい」という人に向いています。
総合評価
タダノは、世界トップクラスのクレーンメーカーという強みを持ちながら、株価はPBR1倍割れと割安に放置された銘柄です。
円安・インフラ更新・洋上風力といった追い風があり、業績も増収が続いています。配当利回りも約3.3%と高めで、長期で持つ妙味があります。
一方で、景気に敏感な事業のため、建設投資が冷え込めば業績も株価も下がりやすい点には注意が必要です。利益効率(ROE)の低さや、鋼材価格・為替の変動もリスク要因です。なお2026年7月には公正取引委員会から勧告を受けており、今後の動向にも留意が必要です。
こうした特徴から、タダノは「短期で一気に上がる株」ではなく、市況の波を理解したうえで、安いときに仕込んで配当を受け取りながら長く持つ、中〜上級者向けのバリュー株といえます。
これらを踏まえ、編集部としては5段階で3/5と評価しました。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を勧めるものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
